脚本の先生からシナリオの構造について、
基本的な考え方を教えてもらった覚えがあります。
その先生は、
「ぶっとい縦軸をストーリーの柱に据えて、
横軸に細かな枝葉の物語を付け加えていきなさい」
と教えてくれました。
横軸はおろそかにしちゃいけないけど、
やはり大切なのは柱になるお話。
謎を解いていくとか、
誰かを救出するとか、
誰かと誰かが結ばれるとか、
そんな幹の部分をがっしりとくみ上げて、
そこから、
繊細な職人作業で横軸を付け足していきましょう。
そんな感じの授業でした。
ヒットしている作品ってのは、
ほとんどがこの先生の教えのようになってる気がするし、
そのころぼくが書いていた脚本は、
その教えをぜんぜん守れていなかった気がするんで、
「ほーそういうことか」と、
学生のぼくは感心していました。
で、この『シャンタラム』。
全編、横軸でした。
縦軸があるんですけど
(主人公がいつも登場しているってことが縦軸かと)
その縦軸に、どかーんとぶっとい横軸が、
これでもかってくらい何本も突き刺さっている。
その横軸がどれもこれも、ずしーんとくるんです。
そんで、ずきずきと身体にしみてきて
痛くなってくるんです。
こんなお話の作り方もありなのね。
でも、のんべんだらりと日々を過ごしているぼくには、
この極太横軸連打攻撃を
真似することはとてもできません。
物語をつくるときは、
やっぱり映画学校の先生の教えに従うようにしよっと。
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