2011年7月13日水曜日

ながら読みはご注意。

『粘膜人間』(飴村 行)読みました。

「物語の作者は、サディストにならないとダメ。
登場人物の身の上に、おそろしい出来事をふりかからせること」
って感じのことを、
カート・ヴォネガットさんが、以前読んだ本の中で言ってました。

わくわくどきどきを演出するには、
そうした心構えが必要だってことですね。

なんだけど、へたれなぼくが物語をつくろうと思うと、
作中の人たちがかわいそうになってしまい、
おそろしい出来事をふりかからせることが
できなくなっちゃいます。

それじゃあダメなんですね。
ぼくのつくる物語に点数をつけるなら「がんばろう」です。

そんな観点からすると、この『粘膜人間』は
「たいへんよくできました!」の花丸でした。

だってグログロの連続なんですもの。

へなへななぼくは、
読んでいるだけで、ほんとに腰が立たなくなっちゃうほど。

この本はお昼休みにお弁当を食べながら読んでいたんですが、
その飲食しながらのながら読みは、
とうていお薦めできません。

いつもなら美味しい愛妻弁当も、
脳内に生じた、ど緑色の液体や、ど黄色の液体に味付けされてしまい、
とっても不思議な味になってしまいます。
ご注意。


粘膜人間 (角川ホラー文庫)
飴村 行
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