2022年10月6日木曜日

『あの子とQ』(万城目学)読みました。


少し前に、
上下巻に分冊されている作品を
高評価する傾向が、
ぼくの頭の中にはあるようだ、
ってここでいいました。

と、ここまで書いて「少し前」などと
あやふやなままにしておくのも
無責任な気がしたから、
バックナンバーを検索したら、

それをいったのは、キングさんの
『ファイアスターター(下)』のときでした。

上巻は、思わず身震いしちゃうほど
面白かったから5つ星評価をつけ、
下巻も普通なら5つなんだけど、
上巻の緊迫感を考えると、
同じ満点じゃあ申し訳ない気がして
4つにしたと、半年弱前のぼくは書いていました。

ああ、そうだった。そうだった。

そこに引き合いに出されていたのが、
万城目学さんの『ヒトコブラクダ層ぜっと(上・下)』で、
これもまた上巻が最高点の評価で、
下巻がそれに比べると星の数は少なくなったと。

物語の世界に入ったばかりとき(上巻)は
予備知識が何もないので、
背丈よりも高いボウボウの雑草を
かき分けながら進むような感じで、
そのどきどきが楽しく感じられるんでしょうかね。

それが下巻になると感覚が麻痺してきて、
面白いと思う気持ちが削られていく、のかな。

で、この『あの子とQ』。

1冊にまとまった本でした。
でも、もし上下の分冊になっていたら、
上巻には5つ星をつけたと思います。




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