2018年1月10日水曜日

『たゆたえども沈まず』(原田マハ)読みました。


どんなことを提案されても、
「それイイですね!」
と、お愛想しか言わないぼくは別として、

一般的に本を執筆した人は、
それを売ってくれる出版社に対して、
どれくらい注文を
つけるもんなんでしょうか。

印税の割合とか、最低保証部数とか、
おカネにわかわることは、
ぎすぎすチックになるので、
その方面の話じゃなく、

宣伝方法とか、
広告に使うコピーとかの、
その方面での疑問です。

例えば、出来映えが
それほど自信のない作品だったとき。

それでも売ろうとする側は、
著者の気持ちを素直に反映して
「完成度はイマイチ」
なんてコピーを帯につけるわけはなく、

どんなに失敗作だと
著者が感じていようが
「感涙必至の大傑作」
とかビックマウスの売り文句をつける。

それに対して、
著者は何て言うかなって思ったんです。

もちろん、ぼくなら
「それイイですね!」です。

自分では、ちっとも泣けずに、
1ナノメートルほども
傑作とは思っていなくても、
ほかの人は違うように感じる
かもしれないし。
なんて屁理屈を自分に言い聞かせながら。

で、この『たゆたえとも沈まず』。

広告に「アート小説の最高傑作、誕生!」
って書いてありました。
著者さんどう思ってるのかな。
「それイイですね!」かな。





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