去年の暮れに読んだ
『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』
の中に、こんなことが書いてありました。
〈不幸にして日本の作家、学者たちのなかに
──とくに学者は相当多く、
作家はさすがに少ないんですが──
だれにでも書けることを、
だれにもわからない文章で
書いている人がいるんですね〉
なかなか手厳しいんですけど、
これ読んでいて思わず
「うん、あるある」と
相づちを打っちゃいました。
(このブログで、何かの文章を引用するときは、
底本を引くのが面倒で、
ほとんど記憶からの要約で済ませちゃうんですが、
今回はすぐ手元に、この本が目についたので、
きちんと写しました。
入力ミスがなければよいのですが)
さらに続けて、
〈その文章、難しくて、訳がわからなくて、
やっと読み解くと、実にくだらない、平凡な
「そんなこと俺だって考えているよ」
といった中身〉
とありました。うんうん。あるある。
で、この『バッタを倒しにアフリカへ』。
著者は、学者さん。
井上ひさしさんが注意してくれた文章を、
書いてしまうことが多い職業の人。
でもでもでも、この本は、
本当のホントに例外でした。
すんなりちゃんと読めちゃいます。面白い。
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