出版物を印刷にかける前には、
複数の人が原稿を読んで、
ヘンなところがないかチェックします。
誰かに「ここはおかしい」と
赤ペンを入れられたとき、
書いた本人であるぼくは、
「そんなことないよ」と
思うこともあります。
でもたいていは、
一人が疑問に感じた部分は、
他の人も同様に考えるようです。
最初にチェックした人と同じ箇所に、
まったく同じコメントで
次の確認者も赤ペンを入れてくる。
やっぱヘンテコな文章は、
みんなわかるようです。
わからないのは、
視野狭窄状態でペコペコと
キーボードを叩いて
文字を連ねていった自分だけ。
そんなときは、いつも
「もっと冷静に、謙虚にならないかん」
とぼく自身に言い聞かせます。
で、この『プリズンホテル(4)春』。
うまいですね。面白いですね。さすがですね。
でも、1箇所だけ、
ぼくが疑問に思った設定があり、
それはみんなも同じに感じるのかなって
立ち止まりました。
もしかしたら、
その疑問自体、
ぼくの視野狭窄なのかもしれませんが。
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