2012年8月20日月曜日

『ミレニアム2 火と戯れる女(下)』(スティーグ・ラーソン)読みました。


人間の脳と同じ働きを持つ機械をつくるとしたら、
地球と同じくらいの大きさになってしまう。

そんな話を昔どっかで聞いたことがあります。
昔聞いた話なので、今はもっと科学技術が進歩して、
地球よりかは小さなサイズになるかもしれないけど、
いずれにしても、人間の脳は途方もなく複雑で、
到底まねてつくるなんてことは
できない代物なんでしょうね。

そんな複雑のごちゃごちゃで、
気も遠くなるほど高度な物体を、
これほどコンパクトにシンプルに
まとめちゃってる人間の脳ってヤツは、すごいもんです。

で、この『ミレニアム2 火と戯れる女(下)』。

細かいトコまで、お話をよくよく思い出してみると、
内容は結構、複雑です。

あの人とこの人がこう絡み、
その時点では、あの人はこのことを知らないから、
つい、間違った行動をしちゃう。
でもその人は、それを知ってるから、
あんなことを言う……みたいな。

でも、
読んでる最中はその複雑さを感じなかったんです。
すんなりすすっと入って行けちゃう。
つまりは面白いってことなんだろうけど、
この面白さをつくるのは、
並大抵の人じゃあできそうもない。

ごちゃごちゃでからまってる複雑な筋書きを、
コンパクトにシンプルにまとめちゃってる。
まるで、人間の脳みたいな見事さでした。
次の3話目、早く読もっと。


ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スティーグ・ラーソン
早川書房
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