2024年4月9日火曜日

『寺田寅彦随筆集 第三巻』(寺田寅彦)読みました。


通っていた映画学校では、
併設されていた立派な劇場で
古今の名作を観る洋画鑑賞という授業がありました。
講師は同年代の人なら誰もが知っているだろう
映画評論家の淀川長治さん。

その授業のあれこれ
(フィルムの手配から映写技師の仕事、
 さらには淀川さん送迎車の運転まで)
を全部担当してくれていた教務課の先生は

「俺なんか『ベニスに死す』を
 何度観たかわからんよ」

と言ってました。
淀川さんはあの映画お気に入りだったんです。

その授業(講演?)の中で、
来日したチャップリンの話を聞いた覚えがあります。

今風にいえばアポ無しの突撃訪問をし、
あなたの映画が死ぬほど好きで、
大ファンで、超尊敬してるみたいなことを
つなたい英語でまくし立てて頼み込んだ結果、

そんな無礼なやつでも笑顔で受け入れてくれて、
滞在先のスイートルームで長時間話をしてくれたとか。

で、この『寺田寅彦随筆集 第三巻』。

以前の第二巻のとき
100年以上前に書かれた文もあるといって
古典のように紹介したけど、
この第三巻にはチャプリン来日の話題も入っていました。
それって淀川さんを通じた地続きの体験であり
「うわー、古典とぼく、つながってるじゃん」
とびっくり。

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