書籍にしろ雑誌にしろ、
特定の分野のことを長く書き続けていると、
はじめは知らなかったこともだんだんわかって、
つくる記事の内容がどんどん専門的になっていく。
これ、やっちゃいけないことだと、
いつも自分に言い聞かせているんです。
いや、読者の対象が、
専門的な人だったらいいんです。
でも、ぼくらのやっているのは
大抵、入門書的な本や
一般向けの新聞・雑誌なので、
小難しいことは、
できるだけかみ砕かなきゃいけない。
それが、ふと気を許すと、
何の前置きもなく専門用語を使ったりしちゃう。
とはいえ、その手加減も微妙なんですけどね。
例えば、「地球温暖化」なんて言葉は、
今でこそ、説明なしに登場させても
違和感はないだろうけど、
昔は「何それ?」だった。
どこまでの言葉だと説明が必要で、
どこからフリーで使っていいのか。
悩むんです。
だから、いつも頭空っぽ状態で、
知識はため込まずにいようなんて考える。
幸いにして、
記憶力は人よりも劣っているようなので、
素のままでいれば、
それで済むことも多々あるようですが。
で、この『DNAの98%は謎』。
おそらくぼくは、
この本の読者対象レベルに
届いてないんだと思いました。
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