「経済のしくみがよくわかる本」みたいなタイトルの本を、
何冊かつくったことがあります。
とはいっても、
ぼくは経済学者じゃないし、大会社の経営者でもないので、
いろんな本を読みあさって、そこからエッセンスを抽出して、
難しい言葉をかみ砕いて書いたもんです。
んで、たいていは専門家っていわれる大学教授とかに
目を通してもらって、いわゆる監修作業をした上で本になります。
だから、独りよがりの間違ったことは書いてないよってことです。
そんな本の中に書いていたのは、
世間一般に「経済の基本」っていわれていることでした。
景気っていうのは、
波があって不景気の次には好景気がくるようになっているとか、
バブル景気が起こったのは、
円高不況の対策で公定歩合を引き下げたのが原因だったとか……。
で、この『デフレの正体』って本。
ぼくが、ああでもない、こうでもないと
苦労して調べて書いてきた経済の基本を、
いとも簡単に「違うよ」っていってのけています。
しかも、とても論理的に。
さらに、たぶん経済学のことなんか何にも知らない人にもわかりやすく。
学問っていうか、社会の常識っていうか、
そんなモンは、簡単に壊れたりつくられたりするもんなんですね。
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