2010年11月10日水曜日

ひょっとしてネタバレしてる?

『一九八四年」(ジョージ・オーウェル/高橋和久訳)読みました。

生来の楽天的な性格というか、怖がりというか、
嫌なことからは逃げて回る卑怯者というか、
まあいろいろ言い方はあると思いますが、
ぼくは物語はハッピーエンドじゃないとイヤです。

せっかく時間をかけて本を読むのだったら、
読後は、あー面白かった、すっきりしたと言いたいじゃないですか。

そんなんですから、
ちょっと前に大ベストセラーになった
村上春樹の『1Q84』の1冊目と2冊目を読んだときには、
「ひょっとしてこれって死んじゃうってこと?
はっきりは書いてないけど、そうなの?
それ、やめようよ」
と密かに感じていました。

そんなふうに思っていたら、
やっぱこの本には続きがありますってんで、3冊目が出て、
それがハッピーエンド的な終わり方だったんで、あー良かったと。

この時間差攻撃は、なんとも不思議な感覚でした。

で、本家本元の『一九八四年』を読んで、
「あーそうなんだ、これと同じ手法とったんだ」と
その時間差攻撃のワケを理解できちゃったんです。
(たぶんぼくの勝手な解釈ですが……)

村上春樹も本家もどっちも読んでいない人は、
なんのことやら、きっとわからないでしょう。
この『一九八四年』がハッピーエンドなのかそうじゃないのかも、
ここまで書いたぼくの文章からはわからないでしょう。

よかった、ネタバレにならないで。

村上春樹と本家本元の読み比べ、オススメです。


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ジョージ・オーウェル 高橋和久

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