2022年11月25日金曜日

『イヴリン嬢は七回殺される』(スチュアート・タートン)読みました。


確かAmazonの電子書籍端末の
テレビCMだったと思うんですが
(例によって自信はないです)
街頭インタビューで
「本の良さってなんですか?」
と尋ねていくシリーズがありました。

その質問に答えた人の中に
「本を読んでいると、
 その世界にのめり込んで、
 日常の雑事を忘れられるのが好き」
と笑顔を見せた青年がいたんです。

それ聞いたとき
「どうせやらせだろう」なんて
やらしい気持ちはまったく浮かばず
心から「いいな」と思いました。

その頃のぼくは、本を読んでいても、
たいていその内容以外のことが
頭の中でちらちらして、
のめり込むことなんか、
めっちゃごく少なかったから。

でも、ですね。
それが最近「めっちゃごく少」から、
なんの形容詞もつかない「少」
もしくは「中」くらいになっているんですわ。

生活の環境が変わり、わずらわしいことが
少なくなったわけではありません。
ここ何十年も
わずらわしさの数は人一倍です。

なのに何で「中のめり込み」まで
いけるんでしょうかね。

集中力がついたと
ポジティブに考えたいけれど、
たぶんそうではなく、
複数のことを同時に処理する
マルチタスク機能が
マイ頭脳からポロポロと剥がれ落ちているのかも。
ひとつのことしか情報処理できない頭になっている
そんな感じです。

で、この『イヴリン嬢は七回殺される』。

だってこの本「少」どころか
「中」を超えて「多」も見えたほどの
のめり具合だったのに
登場人物の名前も覚えきれず、
ぐちゃぐちゃだったんですからマイ頭脳。
でもなぜか面白かったです。




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