パソコン黎明期から本づくりの仕事をしてると、
文字の書体データいわゆるフォントファイルの扱いに
とても臆病になります。
目の前の画面上で紙面がつくれるようになる前は、
写真植字で出力してもらった印画紙なんかで
印刷用の版下にする。
その作業を請け負う写植屋さんは
1種類うん万円するフォントを何十個も揃えて商売してた。
それがパソコンのお陰で
個人でできるようになったはいいけど、
何十種類のフォントを用意するには結構な投資が必要で、
しかも牧歌的なマシン処理速度だった最初の頃は、
そのデータ量が負担なようで、やたらクラッシュする。
校正用のゲラを出すのにプリンターがいうこと聞かず、
何度徹夜したことか。
ということで今、
フォントメーカーが販売システムを変えるので、
インストールし直しなどしましょうとアナウンスされても、
怖くて手が出せなかったんです。
といいつつ、
今さら時代の流れには逆らえないので、
さっきやりました。
したらすぐ終わっちゃった。
その後もまったく不具合なし。
案ずるより産むが易しでしたわ。
で、この『空中ブランコ』。
昔は確か持っていたはずなのに今は薄れている
「いろんなこと考えずに、まずやっちゃおうよ、
やっちゃえばなんとかなるでしょ」な勢いを、
思い出させてくれた作品でした。