2018年12月26日水曜日

『悪夢のエレベーター』(木下半太)読みました。


先日、本棚を整理して、かなりの冊数を
ブックオフに持っていきました。

スペースに余裕のある家ではないので、
本来ならすべての本を荷馬車に載せて
ドナドナしないとダメなんですが、
やっぱ残しておこうと
思っちゃうのが出てきます。

残るのは面白いと思った本(当たり前か)。
それから、
ある程度数が揃っている好きな作家の本、
全巻揃っているシリーズ物、
自分が制作にかかわった本なんか。

そういうのに場所を占領されるものだから、
「それなりに面白かった」くらいでは、
やはり段ボール箱の中に詰められてしまいます。

うちの本棚でいつ再読されるかわからず
ホコリを被ったままいるよりも、
店員さんにきれいに並べられ、
ハタキをかけられ、
立ち読み客にパラパラめくられたりするほうが、
本たちもきっと幸せでしょう。

で、この『悪夢のエレベーター』。

一続きのお話ですが
4つほどの章に分かれていて
(以下の事情により今手元にないので
 正確に何章かはわかりません)
その最初の章がめちゃくちゃ面白かったです。
その章だけだったら、
たぶんブックオフには持っていかなかったと思います。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2018年12月20日木曜日

『ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と不思議な客人たち』(三上延)読みました。


カクカクと引っかかる文章を
時々目にします。

どんな文章がスラスラ読めて、
どんな文章が引っかかるのは、
人それぞれ違うと思うんですが、

ぼくの場合は、
語尾に「る」を多用したのが、
どうも苦手です。

語尾が「た」だったら、
連続してもそんなに気にならないけれど、
「る」だと、
首筋とか背中だとか頭の芯のほうだとかが、
ムズかゆくなってくる。

思えば、この前読んだ
『熊と踊れ(上)』も『任務の終わり』も、
結構な割合で「る」が使われていた気がします。

「ぼくは、ヘロヘロでも走った」
と言ってほしい部分が、
「ぼくは、ヘロヘロでも走る」
になっていたりする。

現在形と過去形みたいなことを
厳密に区分すると、
もしかしたらその文脈の中では
「る」が正解なのかもしれないけど、

でもねって感じちゃう。

村上春樹さんの小説の中に、
「完璧な文章なんてない」みたいなことが
書いてあった気がするけど、
ホンマそうですね。

それぞれの人にとって
気持ちいい文章は違うんだろうから、
万人に通じる完璧なんて
あり得ないんだろうな。

で、
『ビブリア古書堂の事件手帖
 扉子と不思議な客人たち』。

ぼくにとっては、
かなり気持ちいい文章でした。
このシリーズ、終わったと思っていたから、
続編が出て良かったです。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2018年12月18日火曜日

『熊と踊れ(上)』(アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ)読みました。


前回のキング作品『任務の終わり』の感想は、

[1] 軽い作業と重い作業があったとする
[2]軽重のどちらを先にするかは、
   その人のキャラによって決まる
  (同じ人ならいつも同じ順にやるのが普通)
[3]キャラがぶれぶれのぼくは、
   その時々によって、軽重の順番が違う
[4]キング作品の登場人物は、
   ぶれたキャラの人はいない(から、すごい)

という文章の流れでした。

と、今さら分析してみると、
書き出す前から[1]〜[4]の構成は
頭の中で出来上がっていたような感じがします。

でもね。そうじゃなかったんです。

[4]は、[3]の内容をペコペコと
打ち込んでいる途中で思いつき、
もう文字数もいい加減多くなってきたから、
ここらで締めちゃえって、
無理矢理くっつけたんです。

最初に考えていたのは、
[2]とか[3]あたりから発展させ、
「重い」を「密度の高いぎっしり感」、
「軽い」を「すき間が多いパラパラ感」に、
それぞれ結びつけようという
目論見だったんです。

それで締めは、
『任務の終わり』を読んで感じたのは、
「9割がた〈ぎっしり〉で、ラストの場面を含む残り1割は
 〈パラパラ〉だった」と結ぶ。
これなら、いかにも感想文になるかなと。

で、この『熊と踊れ(上)』。

最初は昔流行した「だんご3兄弟」という歌から、
歌詞の内容を発展させて
感想にしようと思ったんです。

でも、なぜか書き始めたら、
前回の言い訳で終わっちゃいました。

でもまあ、まだ下巻があるからいいや。
楽しみなんです下巻。上巻は面白かったから。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************


2018年12月13日木曜日

『任務の終わり(下)』(スティーヴン・キング)読みました。


「こりゃ、ちょちょいのチョイで終わるな」
と思える作業が2、3個あって、
「いやいや、かなり手間がかかるな」
とビビる作業が一つどかんとあって、

そのチョチョイとビビリを全部こなして、
はじめて1個の仕事が完了する場合、

どちらを先にやるか。

ぼくが思うに、その人の性格によって、
決まったパターンがあるような
気がするのですが、違うのかな。

まず軽い方を済ませ、
次にヘビーな方にかかる人は、
いつもその〈軽→重〉方式。

逆が好きな人なら、
常時〈重→軽〉パターンになり、

それが混在することは
あまりないのかなって思う。

……のですが、実はぼく、混在なんです。

「まず重いのをやっつけよう」
と考えちゃったら
もう軽いのに手を付けるのが
とんでもなく非効率に見えて、

と思えば逆の
「軽いのまず済ませよう」
と作業しだしたら重いのは
目に入らなくなる。

その時々によって、
性格が変化してるんじゃないか
と思えます。
キャラが統一されていない。
ぶれぶれなんですよね。

で、この『任務の終わり(下)』。

ぶれないですね、キャラ。
みんな一人ひとりエッジがクッキリしてて、
日本語で書くと見分けが
つかなくなる名前(フレディとブレイディ)でも、
誰のこといってるのかすぐわかっちゃう。

おっしゃ、次は「ザ・スタンド」
読みまっせ(ブックオフで見つけた!)。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2018年12月11日火曜日

『任務の終わり(上)』(スティーヴン・キング)読みました。


これから読み始めようとする本を
開いたとき、
まずは本文以外のところに
目を通すのがクセになってます。

目次とか、あとがきとか、解説とか、
後ろのほうに載っている「好評既刊書」とか、
間に挟んである「今月の新刊」チラシとかを
一通り読んでから、

「よっしゃ、かかってこい」
って感じで最初の1行目に向かう。

おいしいモノは最後に食べたい心理というか、
読み終わったときに
余計な情報を入れたくないわがまま心というか、
とにかく本文の周囲を片づけてから読み出すんです。

で、この『任務の終わり(上)』
(もしかしたら「下」だったかも)
の後ろのほうに載っている好評既刊書リストには
スティーヴン・キング作品が並んでいました。

そして、その文庫本リストに
『ザ・スタンド(1〜5)』があったんです。

それ、ずっと読みたくて、
新刊の本屋さんに行くたび探しているけど、
大きな本屋さんにも置いてないヤツなんです。

もう絶版なんだろうなと諦めていたけど、
ここに載っているってことは、
まだ在庫有りの可能性は大ですね。
よし、もうちょい探そ。

あ、『任務〜』も面白いです。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2018年12月6日木曜日

『羆嵐』(吉村昭)読みました。


今この文章を書いているのは
12月3日の月曜日です。

ということは、昨日は日曜日。

世の中の一般的習慣からして
お休みの日です。

なのでぼくも会社には顔を出さず、
家でのんびり過ごしました。

いつものは5時過ぎに起床するのに、
2時間も余計にベッドですやすやして
7時過ぎに起きて、朝食を食べて、
カミさんが選んできたレンタルビデオを観て、
スーパーへの買い出しに付き合って、
昼食食べて、昼寝して、もう一回
ショッピングセンターへの買い物に行って、
少し本を読んで、風呂に入って、洗濯たたんで、
明日(というか今日というか)の用意して、
夕食食べながら「西郷どん」観て、
寝床でスティーヴン・キング読んでいるうち
うとうとしてきて、
目が覚めたら今日の朝5時になってました。

こういう何でもない日っていいですよね。

で、この『羆嵐』。

読み終わったのは、先週末。
木曜か金曜でした。
「いいなぁ」と思える何でもない日曜日に
読んでなくてよかった。

だって、クマが怖すぎるんだもの。






**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2018年12月4日火曜日

『用心棒』(ディヴィッド・ゴードン)読みました。


休みの日とかに
カミさんが借りてきたレンタルビデオ
を一緒に観たりします。

何の映画を観るのかは、
画面に映像が出てきて初めて知る。

どの映画がいいのか、ぼくが選ぶと、
たぶんカミさんの趣味には
合わないものになる可能性が高いから、

お任せにして
何も口を挟まないほうが平和的だし、

事前に知らなければ
サプライズを楽しめたりするから
それでいいんです。

ほんで、
この前もサプライズがありました。

映し出されたクレジットの監督名に、
なんと、ジム・ジャームッシュって出てきた。

最近は、まったくといっていいほど、
自分では映画を観なくなってしまったけど、
映画学校に通っていて
年に200本近くも観ていた頃、
大好きだった監督なんです。

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」に刺激され、
真似した作品を撮っちゃったくらい。
(あの8ミリはどこいったんでしょうか…)

でも、あの何とも眠たくなるような
カメラ固定の環境映像みたいな作品が、
カミさんの好みだとは思えません。

きっと誰かの映画評が、
間違った伝え方をしたんだと思います。

そんなわけで、ぼくはそれなりに
ジャームッシュ作品を楽しめたんですが
(作品名は「パターソン」)
やっぱ茶の間で観るのは、
どんがらガッシャン、ドッカーン、
うわうわっ、ひょえー、みたいな、
どこからどうみても
エンタメの娯楽作品のほうがいいような気がします。

で、この『用心棒』。

どこからどうみてもエンタメ。オモロイです。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************