2025年1月30日木曜日

『老いの深み』(黒井千次)読みました。


健康のために1日1万歩を歩くようにしましょう、
なんてことをよく聞きます。

聞いていただけで、やろうと思ったこともないし、
万歩計も持っていないし、自分に関係することじゃなく、
まったく別の世界のモンだと思ってました。

だけれども、それを友だちが実践してて、
やたら1万歩、1万歩とうるさく言うもんだから、
少しは興味を示してやらねば、
友情にヒビが入りそうな雰囲気だったので、
何か質問はないかと脳みそをフル回転させたら

 そうだ、ぼくが日課にしている6キロの
 ランニング通勤と比べればいいんじゃん

と閃いたので、
「1万歩って距離でいうとどれくらいなの?」と、
少し方向性は違うけど、まあ友だち関係保持のための
排他的経済水域内におさまるくらいだろうと
思える問いかけをしたら、思いの外、食いつきがよくて、
排他の200カイリどころか
領海の12カイリもしくは領土内に命中したような
笑顔を浮かべ
「おれの歩幅はだいたい70センチなんだよね。
 だから1万歩っていうと7キロくらいかな」
とおっしゃるではありませんか。
きょえー、ぼくの6キロより多いんか。

で、この『老いの深み』。

著者さんは90代で毎日20分歩いてるそうです。
何キロだろ。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月28日火曜日

『方舟』(夕木春央)読みました。


ここでは何度もいってますが、
解説とかあとがきなんかは先に読みます。

最近はその付録的文章に、親切にも、
ネタバレありと注意書きしているものが多くなってて
「この先は物語の内容に触れています。
 本文を先に読むことをお勧めします」
とかと知らせてくれます。

でも、事前に大まかな内容がわかったって、
記憶力の低弱さに自信があるぼくは、
中身を読み進めている最中に、
カンニングペーパーのような
解説文の内容も忘れてしまい、結末で
「ほほうそうくるか、おもろいじゃん」
なんて感心してるのが大半です。

それもこれも、
いくら筋をバラすと書いてあっても、
ど真ん中の犯人の名前までは
明かされていなかったから。
これまで読んだのは。

で、この『方舟』。

付録の解説に「ネタバレ」って書いてありました。
でもまさかど真ん中の真相までとは思いませんでした。
とはいえ、知って読んでも面白かった。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月23日木曜日

『ほんとうの名前は教えない』(アシュリィ・エルストン)読みました


小説を読んでいると、その物語を書いた
作家さんの性別がなんとなくわかります。

どこがどうって、
はっきりいえないのがもどかしいんですが、

(それより、このジェンダーフリーの時代に、
 女性だ男性だとかっていってること自体、
 どうなのよと言われそうですが。
 あと、ぼくが読んだ作家さんは
 圧倒的に男性作家が多くて、そもそも
 分析対象の母数が違いすぎで、
 わからせんだろうとも言われそうですが)

その区別はもちろん、話の中に登場する
主人公の性別で判断できるもんじゃありません。

むくつけき野獣のようなむんむんマンが活躍する
ストーリーなのに「ああ、これは女性作家さんだろうな」
って感じることがあるし

(むくつけき野獣とは違うけど、
 柚月裕子さんの『孤狼の血』なんかは
 暴力団と警察の汗臭い男たちの話だったけど、
 女性の筆だなとつくづく思い)

この前読んだ、スティーヴン・キングさんの作品は
ほとんど1人の少女しか出てこないのに、
それでも男性作家の匂いぷんぷんって感じでした。
(まあ、キング作品を味わいたいと気張って
 読み始めたのもあったけれど)

で、この『ほんとうの名前は教えない』。

主人公は女性です。
だから余計に感じたのかもしれないけど、
この作品は女の人じゃないと書けないなと思いました。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月21日火曜日

『ギャンブラーが多すぎる』(ドナルド・E・ウェストレイク)読みました。


確かスティーヴン・キングさんだったと
思うんですが、小説のつくり方的な本の中で、
最初の原稿はダダーと勢いに任せて書いていき
そのまま最後まで仕上げ、校正刷りが出てきたとき
そこから1割ほどを削るとよい、
みたいなことを言ってました。

後からチェックしていくと冗長な部分が見えてきて、
それをなくしていくと、すっきりとした仕上がりの、
完成度が高い作品になるんだそうで。

でも、ぼくなんかは、
最初の段階からしてダダーとするのは無理で、
なんとか行数を埋めるために、脳みそを振り絞って、
言葉を探して、引っ張り出して、
そこに無理クリでもハマるように1個ずつ、
おどおどしながら書き進めていくので、
(いや、進むというより戻っているほうが多い)

そんなふうにつくった文章だと、
どこが冗長でどこが必要な本筋なのかを
判断するどころか、まるきり全部とはいわないけれど、
95%は冗長エリアにつかっているから、

キングさんうらやましいな、そうなれたいいのにな、
などと青々と茂った他人の芝を眺めているんだなあ。

で、この『ギャンブラーが多すぎる』。

本筋はとっても面白かったです。
ただ、あと2割ほど短かったら、
ぼく的にはドンピシャだったと思います。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月14日火曜日

『39人の言の葉』(荒井弘和ほか)読みました。


なりたいと思ったことはありませんが、
ぼくには到底なれないと思うのは
先生って職業です。

想像しただけで大変だろうと、
顔色が悪くなってきます。

今やっている編集の仕事でも、
いろんな人に原稿を書いてくれるようお願いして、
それをまとめるとき、
あがってきた文章を読みながら
「いや、これは
 このまま世の中に出しちゃいかんでしょ」ってのが、
当たり前のように寄せられてきて、
どういうわけか、論文なんかを毎日のように書いている
大学の教授とかに、そんな原稿が多くて、
頭掻きむしりつつ体裁を整えているんですが、

ぼくがなれないと思っている先生って職業は
生徒に作文の宿題とか出して、それ1個1個、
読んで添削してってことしなきゃいけないわけでしょ。

もちろんそんなのは
膨大な仕事のうちのほんの一部分だろうけど、
その一部分だけでもぼくには無理だと思うのでありまして。

で、この『39人の言の葉』。

タイトルの通り、40人ほどの人が寄せた文章を
1冊にまとめた本です。
編集した人は本当に大変だったんだろうなと思ったら、
世間一般にいる先生たちの仕事が、
頭に浮かんできて前段の内容になりました。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月9日木曜日

『ほんまにオレはアホやろか』(水木しげる)読みました。


今はとてもじゃないけど無理ですが、
映画やテレビの助監督をやっていたときには
毎日20時間くらい働いてました。

夜中の2時くらいに家に帰って、
まだ陽も出てない朝5時前には出ていく。

それほどではないけれど、今の会社始めた頃は、
仕事を断ると2度と声をかけて
もらえなくなるんじゃないかと思って、
あれもやってこれもやってで
16時間くらい仕事してました。
そんとき思ったのが、
「助監督の頃を思えば、こんなん屁でもない」でした。

当時なんかのインタビュー記事で、
ベストセラーの翻訳家が1日12時間も訳して
訳して訳し続けたみたいなこと言っていて、
「そんなん大したことないじゃん」
と鼻で笑っていたのを覚えています。
(今では大したことだと尊敬できますが)

そんなこんなを思うと、
いい時代になったんかなと感じています。

で、この『ほんまにオレはアホやろか』。

はっきり何時間とは書いてなかったけれど、
ゲゲゲの先生もやっぱホントに
大層な仕事量をこなしていたみたいです。
みんな、すごい。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2025年1月7日火曜日

『トム・ゴードンに恋した少女』(スティーヴン・キング)読みました。


前にもいったと思いますが、
本のおまけについている、
解説とか、はじめにとか、著者あとがき、
などは本編ページをめくる前に読みます。

中身のお話が締めくくられたそのタイミングで
「おお、終わった」と1冊全部を閉じたいから。

すると、
解説やらあとがきなんかでは、たいてい
「この本はオモロいでっせ」みたいなあおりを入れてくる。

そこであおられて素直に本編に進めばいいんですが、

そうそう、関係ないけど、
昔テレビで映画を放送するとき、
淀川さんとか水野さんとかが、
本編の始まる前と終わった後に解説してましたね。

本編前の解説では、
その映画の見どころみたいなのを教えてくれて
「では最後までお楽しみください」的にコメントする。

その「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」の
始まる前の客寄せトークのとき
「個人的な意見ですが、この映画は面白くありません」
と言っちゃった解説者がいたんです。

何の作品で、誰がそう言ったかのも忘れてるんですが、
そのセリフは頭に残っていて、
それならどんなに面白くないのか、
確かめてやろうじゃんとなった覚えがあります。

といっても、
ストーリーも何も頭の中にはゼロなんだから、
ひょっとすると夢なんかで見たことを
現実と思ってるのかもしれませんが。

あ、違う違う。
本の解説のことでした。
そこに書いてある「こんなにオモロい」は、
あまり真に受けないようにしているってこと
言おうとしていたのでした。

で、『トム・ゴードンに恋した少女』。

解説に書いてあったことホントでした。
女の子が迷子になるだけの話なのに、
なんでこんなに面白いんだろ。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************