2024年3月28日木曜日

『8つの完璧な殺人』(ピーター・スワンソン)読みました。


今は池波正太郎ブームがぼくの中で再燃して
未読だった剣客商売シリーズを
がつがつと食い漁っているけど、
以前にも特定作家の作品のむさぼり時期はあって、

ざっと思い出すと、
山田風太郎さん、伊坂幸太郎さん、
ルパンのモーリス・ルブランさん、
それに、
京極夏彦さん&村上春樹さん&スティーヴン・キンングさんは
通奏低音ですね。
(誰かがこの四字熟語を使っていたから、
 真似してここに持ってきたけど意味あってるか不安です。
 なので、辞書引いてみます……
【1】で音楽の伴奏のことが書いてあって、
【2】に「(比喩的に)表面にはあらわれないが
 一貫してその物事に影響を及ぼし続けている要素」
 ってあります。
 ちと違う気がするけど、せっかく調べたんだからいいでしょ。
 既刊の本はだいたい制覇したから
 新しいマイブームにはならないけど、
 新刊が出るたびに買わずにはいられなくなる
 作家さんってことです)
そんで、今回言いたかったのは、
ローレンス・ブロックさん。
普通の本屋さんにはもう在庫はなくて、
ブックオフ入荷お知らせメールを駆使して揃えたっけな。

で、この『8つの完璧な殺人』。

ローレンス・ブロック『聖なる酒場の挽歌』を一気読みして
最後の1行に泣いたと書いてありました。
それもあって5つ星。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月26日火曜日

『剣客商売五 白い鬼』(池波正太郎)読みました。


PDFのファイルを見るとき、通常は
パソコン(マック)に最初から入っている
プレビューってソフトを使うんですが、

拡大印刷とか特別な機能が必要になると、
アドビのアクロバットってのに登場してもらいます。

その高機能ソフトがね、
ここんとこ調子悪いんですわ。

普通に使用するぶんには、
なんの支障もないんだけれど、作業が終わって
(終わっているからほんとに支障なしなんですよ)
「Adobe Acrobat Proを終了」ってのを選ぶと、
ウィンドウは全部閉じられて、
ほー終わり終わりと安心してると、

その2秒後くらいに突然、
「Acrobatが予期しない理由で終了しました」
というマックくんのアラート画面と
「エラーが発生しました」
ってアドビの故障報告表示が出る。

んでまあ、
その2つを閉じればいいんだけど、
気になるからもう一回起動して、
同じ終了操作すると、やっぱ2つのエラー告知。
終わっても終わらない無限ループな感じなんです。

で、この『剣客商売五 白い鬼』。

5巻目です。面白いです。
やめられないとまらない感じで、
さっそく6巻にかかっちゃいました。
これは無限ループでもいい感じ。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月22日金曜日

『親密な手紙』(大江健三郎)読みました。


この感想文もどきについて
「あえて本の内容を書かないのは、
 本をこれから読む人のことを
 想っているのかと思ったりしました」
と好意的な分析をしてくれた友だちがいました。
どうもありがとうございます。

ぼくの読むもののような
一般に流通している書籍の内容は、
ネットを見ればごまんと出てくるだろうし、
そのごまんの人たちと同じことしてもつまんないし、

きっとその人たちのほうが、好意的な紹介であれ、
非難ごーごーのレビューであれ、
的確に大筋を説明できているだろうし、
ならば、ぼくだけにしか書けないものにしたほうが、
ちっとは価値も出てくるかなと思って
(だから逆に価値はなく、誰の役にも立たない
 代物になっているともいえますが)
このような文字のつらなりを、
キーボードペコペコ叩いて入力してるんですが、

毎回毎回、
その都度思いついた事柄を
むりやり読んだ本に関連づけて、頭に浮かんでくる
「いくらなんでもそれはちょっと無理あるだろう」
って言葉を振り払いながらつくるのって
「実はかなり大変なんです」
と書こうと思ったんだけど、

実はかなり楽なんです。

あえて大変な点を挙げるとすれば、
どんなネタを持ってくるか、かな。
ネタがないんです、最近。

で、この『親密な手紙』。

ネタなかったので友だちの分析を持ってきちゃいました。
あ、いけない。本の内容とつならがらなかった。
……つなげとこ。
ノーベル賞作家のエッセイだけあって、
ネタはぼくと違い、ものすごく高尚です。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月19日火曜日

『寺田寅彦随筆集 第二巻』(寺田寅彦)読みました。


昔、上板東映という映画館がありました。
東武東上線の上板橋駅のすぐ近く。
そこは、結婚して家を出るまで
ぼくが過ごした実家の最寄駅でした。
つまりは上板東映まで徒歩圏内。

あ、違う違う。

今回は映画館について話そうとしたんじゃなく、
その道路を挟んだ向かい側にあり、
もうじき閉店して取り壊されると聞いた
イトーヨーカドーのことを書いておこうと思ったんです。

ぼくが小学生のときにできた
5階建てくらいの結構大きなスーパーで
まだあちこちにサッカー場数面規模の原っぱがあった
東京とはいえさびれた場所に、

そんな立派なピカピカのハイカラスペースが出現し、
ぼくをはじめ鼻垂れガキどもは
はしゃぎまくって、叱られながらも
店内を走り回ったものです。
ネットみると築52年だとか。時は流れます。

で、この『寺田寅彦随筆集 第二巻』。

大正11年に書かれたものもあり、
数えてみれば102年。
時は流れてるけど、
そのまま残るものもあるんだなと、しみじみ。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月14日木曜日

『魔眼の匣の殺人』(今村昌弘)読みました。

   

これからここに紹介しようと思っている
レイモンド・チャンドラー作品に対する寸評
(というか解説、もしくはツッコミ)は
長編全7作を翻訳してる村上春樹さんが、
どっかの対談で言ってたことなんですが、
例によってうろ覚えで、
正確じゃないかもしれません。

いや、もしかしたら、
言ってた人自体が村上さんとは違っている
可能性もなきにしもあらずで、

絶品オマージュを何冊も出している原尞さんとか、
熱心なチャンドラーファンだと
ウィキペデアに載ってた大沢在昌さんだったかもしれず、

いやいや、それどころか、発言者は、
ぼくの夢の中に出てきた幼稚園のとき以来音信不通で
たぶん街で会ってもわからない
性格が妙にスネ夫ライズされている
山本くんという架空の存在で、
ぼくの頭の中で醸成されたエピソード内の
小話だという危惧もあり、

そんなあやふやなことを
ここに書いてしまってもいいのか、
きっと怒られるぞと心配になってきたので、
やっぱ、やめます。

うーん、でも……
ここまで読んでくれたであろう皆さんに
申し訳ないので、やっぱ、やります。

「チャンドラー作品は、総体的には素晴らしい
 文学なんだけれど、設定なり、人間関係なり、
 それぞれの思惑なり、トリックなりが、
 ラストの締めでごちゃごちゃし過ぎて
 よくわからん」
という寸評(というか解説、またはツッコミ)でした。

で、この『魔眼の匣の殺人』。

チャンドラー的ハードボイルドとはちょいと違うけど、
ごちゃごちゃ感は通じるものがあると、
貧弱回転数仕様のぼくのおつむは判断しているようです。
とはいえ面白かったです。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月12日火曜日

『刀と傘』(伊吹亜門)読みました。

  

何個か前に
『超短編!大どんでん返し Special』
って本のこと、ここに書きました。

題名通りのショートショートを集めたもので、
(30人ほどの作家さんが
 各人数ページの超短編を寄せてます)
「小説って長編の方が面白いな」と
好みが偏ってきているぼくにとって、
ずしんと心に残るようなものは、
ほとんど見つからず、
「面白かったー」的な印象にはなりませんでした。
(でも、星新一さんの作品が大好きだった
 中学生の頃だったら、今とは正反対の感想に
 なったかもしれません)

実際、その短編集の中で
ストーリーを覚えているものは
1つを除いてまったくないんです。
(ポンコツな記憶力しかなかいぼくには
 当たり前ともいえますが)

で、この『刀と傘』。

唯一覚えていたのが、この作家さんの超短編でした。
なので長い物も読んでみようかと。
試してみて損はありませんでした。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月7日木曜日

『自由の丘に、小屋をつくる』(川内有緒)読みました。

 

今住んでるマンションに来たのは
20年ほど前でした。

(どれくらい時間がたってるのか曖昧だったので、
 ネットで建物名を入れて検索してみたら
 中古物件を扱う不動産屋さんのページが
 ごまんと出てきて、そこに築年数が
 書いてあったので間違ってないと思います。
 つーか、空いているうちは1つもないと思ってたのに、
 いくつか売りに出ているとこがあって、びっくり)

ここ、住んでみた当初は
特に不便を感じる箇所はなかったんですが、
1カ月ほどたって1つだけ、
これは変えたほうがいいと思うとこが出てきたんです。

廊下から風呂場の脱衣スペースに入るところのドア。
そこは洗面台もあり洗濯機を置く場所でもあるんですが、
扉が内開きで洗濯カゴなんかがあるとドアが半分しか開かない。

そこで、
「よし、ここはいっちょセルフリフォームで、
 開きドアを、引き戸に変えてみよう。
 うまくできたら、家族みんなに喜ばれて、
 お父さん株があがるかもしれないし」と
新築ほやほやのまだおニューな家の匂いが
抜けきれていない中で、ぼくは決心したのでした。

で、この『自由の丘に、小屋をつくる』。

その決心は、いつの間にか忘れられ
20年ほど経過してしまいました。
この本読んで、思い出しました。
そろそろやろうかな。
本にある通り、素人でも小屋つくれるんだし。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年3月5日火曜日

『剣客商売四 天魔』(池波正太郎)読みました。


20代後半もしくは30才を
少し過ぎていた頃だったと思います。

勤めていた会社の上司がどこからか
ぼくが本が好きだということを聞いたらしく、

「お前が読書家だとか、
 そんな偉そうなこと言ったって
 (注:ぼくはそんなこと一言も口にしてはいないけど)
 どうせくだらない本ばっかりあさってるだけだろう。
 司馬遼太郎は読んだことあるか」

と、つば飛ばしながら尋ねるので、
〈龍馬〉と〈項羽と劉邦〉を読んでたから
「まぁ。何冊かは…」と答えたら、

「読んでんのかよ。えれぇじぁねえか。
 何冊読んでるんだよ」
とのしかかり気味に来るので、

作品的には2冊だけど、
龍馬はたしか7、8巻あったし、
項羽も上・中・下だったから、
合計で10にはなるので、
でもそんなにいうとボロが出ると思って

「5、6冊だったかな」
「うっ、そんなにか。うーん、何読んだ」
「〈龍馬〉とか、〈項羽と劉邦〉とか…」
「ふーんそうか。偉いな。俺もまあ本は読むけど、
 池波正太郎みたいな軽いやつしか読まないんだよ」
と言ってました。

で、この『剣客商売四 天魔』。

上司さん、ぼくも今ハマってます。
軽いって言い方もあるかもしれないけど、
確実に面白いです。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************