2023年1月31日火曜日

『ブードゥーラウンジ』(鹿子裕文)読みました。


たいていの新聞には、
1面の一番下のスペースに
書籍の広告が入っています。

横長の場所をいくつか短冊状に区切って
5〜6冊分くらいでしょうか。

会社でとってる日経だと、ぼくが好きそうな
ミステリーだとかのジャンルはあまりなく、
企業経営の極意とか、3つの言葉で伸ばす社員教育とか、
脱税社長の懺悔の言葉とかのビジネス書が多くを占めます。

ネットでも紙媒体でも、書籍の情報があると
即座に反応してしまうぼくなので、
そんな新聞下段広告でも自然と目が行ってしまう。

掲載されている本が「いいかも」と
感じたときのことを、自分の中で密かに
「読みたい触手ぴくり」と呼んでいるのですが、

残念ながら日経の下段には
ぴくりとさせてくれるものは、
ほとんどありません。

でも、もしかしたら、
紹介情報ではぴくりとしないのに、
実際に読んでみると、ピクピクどころかビリビリで、
読了後1カ月は
日常生活がまともにできないくらいの
衝撃作なのかもしれないじゃないか、
と思ったことがありまして、

ほんじゃあま、試しに
広告の中で最も興味のわかない
専門書的なやつに挑戦してみようか、
と一瞬頭に浮かび、

浮かんで以来、
もう10年以上何も挑戦せずに過ぎています。

で、この『ブードゥーラウンジ』。

めちゃ面白かったです。
この著者さんの『へろへろ』って本がよかったから、
そのつながりで手にしたんですが、
その最初の本を読んだきっかけが
どうしても思い出せないんです。
ひょっとすると
「最も興味がわかない本」からの選択なのか
と考えたり。
でも10年以上無挑戦って意識はあるんだよな。




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2023年1月26日木曜日

『文にあたる』(牟田都子)読みました。


前回の『ボケと利他』の疑似感想文の中に
「ぼくがここにしたためてるのは〜」
って文言がありました。

その文字を入力しようとしたとき
「あ、おもろい。これもネタにして書こ」
と考えたことがあったんです。
でもそれを盛り込んでいったら、
いつも配分している
1冊分のスペースを超えちゃうから、
じゃあ次回にしようとたくらんだ結果が、
今回です。

えーっと、冒頭の文言の中の
「したためる」についてです。

これをローマ字入力して
スペースキーの変換キーで出てきたのは
「認める」でした。

えっ、それは「したためる」じゃなく
「みとめる」じゃないの
日本語変換プログラムくん、
と呼びかけたのですが、

パソコンマシンからは何の返答もなく、
仕方なく辞書を引いてみると、
ありましたありました。

「したた・める 4【認める】」と、
ちゃんと項目が立ってます。

(間に入っておる[4]は
 よく知らんけれどアクセント記号みたいです)

5つほど意味が出ていて
その先頭に「文章を書く」とあります。
うん、ぼくの使い方は間違いじゃなかった。

でもそれをプログラムくんに従って
漢字にするのはいただけないと思い
ひらがな表記にしたんです。

で、この『文にあたる』。

文章の間違いを指摘する
校正者(もしくは校閲者)さんの
書いたエッセイ。面白かったです。

この著者さんだったら
「したためる」の「認める」が出てきたとき、
どう対応するのかなと思いました。




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2023年1月24日火曜日

『ぼけと利他』(伊藤亜紗/村瀬孝生)読みました。


ツイッターに投稿した文章を
ここにコピペしてみたら
結構なスペースを占領とわかり、

驚いて、ほんじゃまあ
同じものを何回貼り付けたら
どれほど埋まるかやってみたら
3回でほぼ通常の投稿の満杯状態。
4回やったら、長ったらしく、あふれ気味。

ツイートってのは
上限140文字制限なので、
3回なら420文字。
それにちょい余りが出たから
500文字ということですね。

原稿用紙1枚と数行。

前にスピーチの仕方みたいな本をつくったとき
(もしかしたら読んだだけかも)
原稿用紙1枚は
話すと1分強だと言ってた覚えがあるので、
ぼくがここにしたためてるのは、
カップラーメンもできない時間で
どっかに飛んでっちゃうほどの
軽さなんだと実感しました。

で、この『ボケと利他』。

その最初にコピペしたツイートは以下の通り。
[子どもがまだ小さくて言葉を覚えたてだったころ
 飲酒で赤くなったぼくを見て「パパ、顔が夕焼け」
 と言いいました。今読んでいる『ぼけと利他』
 という本の中で、認知症のお年寄りが「好き」
 という単語が出てこず悩んだ末に言ったのが
 「好意が満腹」だったと書いてありました。
 どっちも素敵いや詩的です。]




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2023年1月20日金曜日

『果てしなき流れの果に』(小松左京)読みました。


何を覚えていて、どれを忘れるのか
不思議に思うことがたびたびあります。

もともと貧弱な記憶力しか持っておらず、
小学校のとき掛け算の九九が
どうしても頭の中に入ってくれずに、
ぼく一人だけ何日も放課後に残されて、
担任の先生と1対1で
「言ってごらん」
「いんいちがいち、いんにが…」
とやってました。

もう半世紀も前のことなのに、
そのとき先生がショートピースを
吸いながら怖い顔していたのを覚えています。

ほら、不思議でしょ。

「覚えられなかった」
という出来事を覚えている。

ちなみに、大昔なので
タバコはあらゆるところで許されてました。
灰皿持参で教室に来る先生はざらにいたんです。

そうそう小学校といえば、
厚紙に人の絵なんかを描いて切り抜き、
それを割り箸の先にセロテープでくっつけて、
ぺらぺら人形をつくり、
それで人形劇をやったのも覚えてます。

自分の担当した役もしっかり頭に浮かびます。
日本の総理大臣でした。
さらにそのときのセリフも言えるんです。

「私は我が日本国の最高責任者として、
 今、我々が未曾有の危機に直面していることを
 お伝えしなければなりません」

小学生のぼくにきちんと意味が
理解できていたかどうかはわかりません。
それより、こんな難しいセリフを覚えられるなら、
もっとすんなりと九九を覚えなさいよ、ぼく。

で、この『果てしなき流れの果に』。

小松左京さんの作品です。
ぼくが小学生で暗記した総理大臣のセリフは、
同じ小松左京さんの『日本沈没』でした。
作者つながりということで。




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2023年1月17日火曜日

『私の文学史』(町田康)読みました。


6人だったか7人だったか、
知り合いをたどっていけば、
世界のどの国に住んでいる人でも、
どっかしらでつながっている
って話ありましたよね。

友だちの少ないぼくでも、
それは当てはまるのかしら
って疑問に思ったりするけど、
あ、そうか。
仕事でインタビューした
おっきい会社の社長さんなんかを、
知り合いに含めれば、
きっと実業界とか政界とか
いろんな出入りがあるだろうから、
そこから一気に広がって
2人介しただけでも、
結構な「友だちの友だちは皆友だちだ」
になるかもなるかもですね。

初対面の人と話したとき、
共通の知人がいることがわかり
「世間は狭いですね」なんて話を
することもあるけど、
まあ、ありきたりのことなのかと。

で、この『私の文学史』。

著者の町田康さんって、
すごい文章を書く人だなあ
といつも感心していて、
こんな人と知り合いだったら
ぼくの生き方も違ってたかな
と考えたりしてました。
それが、この本に出てくるエピソードで
共通の知人がいると知り、
ひょっとしたらひょっとしたんだと、
びっくり。




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2023年1月13日金曜日

『鳥脳力』(渡辺茂)読みました。


ということで、
この鳥の本を読み終えて次に読んでいるのは、
文章の間違いを指摘する校正者さんが書いたエッセイ。

これがいいんですわ。

チェックしている原稿の中に、
他の著作物からの引用文(たった数行)があって、
それが正しく転記されているか照合するため、
ネットはもちろん、あちこちの図書館やらなんやらに
4日間もかけて原典を探し回ったとか。
真面目さに思わず涙しちゃう内容なんです。

で、この『鳥脳力』。

わかりやすい文章で内容も面白く、
実験なんかで疑問を解消していく態度も
校正者さんのような熱心さがいいと思いました。

ただ、その熱心さゆえに
実験に使われる鳥たちがかわいそう。




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2023年1月11日水曜日

『捜索者』(タナ・フレンチ)読みました。


神聖な本という存在に対し誠に失礼な
「シチュエーションずらしの3冊並行読書」
をしているぼく。

それぞれの場面で1日にめくれるページは
いかほどかと思い返してみると、
あまり波風の立っていない平常なときで、
会社の昼休み=30頁、
帰宅時バス車中=20頁、
就寝前=50頁くらいです。

なお、就寝前の数字は
休みの日にゴロゴロしながらめくれちゃう
200頁ほどを含めてです。
平常なときの休みを考えると
一週に一度だから7日で割って
1日約30頁。
それにリアル寝る前の20を足して
50と算出しました。

これをみると、
一冊を一番早く読み終えられるのは就寝本で、
次に昼本、最後がバス本になる。

とはいえ、それは平常時。
なんやかんやで立て込むと
バランスはものの見事に崩れます。

一番に影響の出るのが
仕事に追われまくり
休みなどとは言ってられないときで、
そういうときには
ベッドに入っても瞬く間に眠っちゃうので、
50と見込んだ就寝本の数字が
一桁少ない5になったりします。

で、この『捜索者』。

就寝本でした。しかも立て込み時。
日速5頁、せいぜい10でした。
もっと続けて読めれば
面白いと思えたかもです。




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2023年1月5日木曜日

『老神介護』(劉慈欣)読みました。


小松左京さんの代表作が
『果てしなき流れの果に』だと言われて、
えっそうなの知らなかったわ、
と思ったので、今、読んでます。

プロローグが恐竜の生きていた時代の話で、
その十数ページを読んでいる途中、
『果てしなき〜』のタイトルを思い出し、
これはきっと太古の昔から徐々に現代まできて、
そんで遠い未来まで
長い時間軸を描く作品なんだろうと思ったら、

第1章で(今はその1章の途中まで読み進んでるトコ)
いきなり現代になったから、
やっぱぼくの推察力ってポンコツだなと思いました。

で、この『老神介護』。

短編集。その中の1つに『白亜紀往事』
って話があり、それが恐竜の話で、
ちょうど別の読書時間(バス車中)に
『果てしなき〜』のプロローグを読んでいるときだったので、
頭がごっちゃになりました。なんか似てた。




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