ずっと続いている時間の流れの中で、
特定の一部分だけを抜き出して見せるのが、
小説とか映画とかお芝居とかなんですよね。
同じ時間を過ごしている別の人物は登場させず、
語りたい人物だけスポットを当てる。
そこに描く人物でも、必要なことだけしゃべらせ、
不要なセリフはカットする。
そうやって組み上げていくのが、
創作物なんだと思います。
このとき、どの人物をカットして誰を出すかとか、
あのセリフはカットしてこのセリフを言わせるとか、
を選ぶのが作家さん。
そのセレクトのセンスが作品のキモになってきます。
読者の作品に対する好き嫌いも、
そのセンスに大きく左右されちゃう。
で、この『革命のライオン 小説フランス革命1』。
センスいいです。
イメージからして硬い内容だろうと、
構えて読み始めたんですが、なんのなんの。
すすすっと、読み進められちゃいます。
フランス革命のことぐらい
知っておかなきゃなんていうお勉強モードじゃなく、
エンタメの娯楽小説を読みたいなってときに
読むのがいいです。したら、
いつの間にかフランス革命のこと頭に入ってますから。
革命のライオン 小説フランス革命 1 (小説フランス革命) (集英社文庫)
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佐藤 賢一
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