2026年3月24日火曜日

『成瀬は都を駆け抜ける』(宮島未奈)読みました。


たぶんそうじゃないかと思って
去年の同じ時期の感想文もどきをたぐってみました。

この1カ月の分量は、去年と今年ともに5冊。

ほんでもって両方とも、感想文もどきを書いたのは、
読了日からだいぶ後になってから。
しかも5冊分を短い時間で一気に仕上げてる。

先週、もどき文5冊にかけたのは1日(というか2、3時間)。
去年は記憶がおぼろだけど確か1日半(時間数は同じだけど、
うんざりして途中でやめ、翌日続きをした覚えがあります)。

年間を通してほぼ同じスケジュールで進行している仕事があり、
それがちょうど、この時期に山場を迎え、
どうしても時間を割けずため込んでしまうんです。

読書に当てる隙間の息抜きタイミングも少なくなり、
こなせる冊数も減ってる。

そんなあたふた状態がちょぴっと落ちついて、
読了後それほど間を開けずにもどきライティングできるのが、
今回のこの時期の1冊なんです。

で、この『成瀬は都を駆け抜ける』。

それならもうちょい
気の利いた内容にできるはずなんだけど、
やっぱいつも通りのすかすか文。すみません。
いやいや本は面白いです。

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2026年3月17日火曜日

『ランニング・マン』(スティーヴン・キング)読みました。


住宅事情という現実を前に、残しておく本は
いつか再読したいと思えるものに限定しよう、
と確固たるではないけれど、ゆるやかな
自分しばりのルールを決めてます。

ですが、
いざもう一度ページを開こうと手に取ってみると、
予想外の障害に出くわします。重たかったりすることです。

もしかすると、それは
大好きな京極夏彦作品に限った難点かもしれませんが、
分厚くて持ち運びが不便で、腰を据えて立ち向かわないと、
寝転がっての姿勢や通勤バス車中の立ち読みでは、
とても目を通せない。

だから、この前シリーズ再読チャレンジした十数冊は、
重量級の単行本がぎゅぎゅう本棚に鎮座してるにもかかわらず、
お手軽サイズの文庫を新調してこなしました。

さらに障害はもう1つある。老眼です。
今の書籍に比べて、昔のは、
文字の大きさが小さいものが多かった。

文庫サイズで残してあるやつは
寝転びや持ち運びには不自由しないのだけれども、
黄色く色褪せたページを開くと、ぼやけるぼやける。

文字大きめの今様本は、ひらがなはきちんと判読できて、
漢字はぼやけても文脈から類推できるけれど、
過去本は、そのひらがなさえ、ぼけぼけるミニ文字なんです。
ってのを以前何冊か経験したから、
きっとこれもそうだろうと、再読希望本のうち何年も開かずに
そのまま時を経ている困ったちゃんが、
わが家の本棚には数冊貯蔵されています。

で、この『ランニング・マン』。

そんな開かずページ本の1つが『バトルランナー』で、
それが改訳して復刊されたんですから、
読みますわ、読みましたわ。うん、面白かった。
文庫で1650円をどう感じたかはまた別の話だけど。

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2026年3月10日火曜日

『神狩り』(山田正紀)読みました。


昔の先生方は教室でもタバコを吸ってました。
もちろん映画学校でも。

長机を四角く囲んだ会議室のようなゼミ教室に
先生が来ました。

知る人ぞ知る名監督でもある師の座った席は、
飲みかけの缶コーヒーを脇に置いていた
上野くんの隣でした。

先生は、
おもむろにタバコを取り出して火をつけ
2口3口吸ったと思ったら、
灰をぽんぽんと飲みかけ缶コーヒーの中に落とした。

2人の向かい側に座っていたぼくは、
そのときの上野くんの「えっ」って顔を、
何十年もたった今でもよく覚えています。

で、この『神狩り』。

山田正紀さんの作品がいいと教えてくれたのが
上野くんでした。
その推薦本のほうが、どっちかっていうと好きかな。

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2026年3月5日木曜日

『複眼の映像』(橋本忍)読みました。


なよなよ青年の、
どっちが前なんだよ波を受けてから(前回参照)
半年くらいたってからでしょう。
今現在から数えれば4、5年前といったところ。

ランニング通勤のゴールであるジムにたどりつき、
サウナのあるプールエリアの入口に立ったとき、
人生2度目の念波襲撃を経験しました。

水中を歩くとき抵抗があって
なかなか前に進まないのと同じように、
足を踏み出そうとしても普段通りスムーズに前進できない。
空気の密度が濃くなって粘りのある気体の中を行く感じです。

それと同時にゴゴー的な騒音を耳じゃなく身体で感じ、
あっ、なよなよ青年みたいって思い出した。

一度経験したことだから
音源はどっかにあると確信して、見回すと……。
いつもはニコニコ「おはよーございます」と
声を張り上げている監視員スタッフのおねえさんが、
苦しげな顔をしてじーっと目を伏せてる姿を発見。

身体に痛みがあるのか、心配ごとか、失恋したのか、
そんなことはもちろんわかりませんけれども、
彼女が発した悲観的念波をぼくが受けたことはわかりました。

で、この『複眼の映像』。

プール監視員おねえさんは、
離れた場所のぼくにも何かを伝える能力があったようで、
それと同じような力を、橋本忍さんや黒澤明さんは
持っていたんだろうなって、これ読んで思ったとさ。

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2026年3月3日火曜日

『最後の一色(下)』(和田竜)読みました。


前回からの続き。

念波の来るカゴ棚の向こうに
誰かいるのはわかってました。

ちょっと前に、若いなよなよ系の青年が
湯から上がってきたのは目の端に映ってたんです。

なので、とりあえず浴衣は合わせずに、
だらんとさせたまま、棚の横から顔を出して
そっちのほうを確認してみたんです。

すると、なよなよ青年が、
泣き出しそうな顔をしながら
腕を通しただけの浴衣で
左右の身ごろをつかんでパタパタさせながら、
ウロウロきょろきょろ。

一種のパニック状態でした。
声には出さずとも「どっちが前だー」と心の中で叫んでる。
その心中の叫びが、ぼくにゴゴーって感じの騒音として
耳じゃなく体で聞こえたんだと思います。

で、この『最後の一色(下)』。

上巻にはもっと、超人的な要素があったけど、
この後半ではそれが弱まった気がしました。
弱まらないほうが好きかな。

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