2026年3月3日火曜日

『最後の一色(下)』(和田竜)読みました。


前回からの続き。

念波の来るカゴ棚の向こうに
誰かいるのはわかってました。

ちょっと前に、若いなよなよ系の青年が
湯から上がってきたのは目の端に映ってたんです。

なので、とりあえず浴衣は合わせずに、
だらんとさせたまま、棚の横から顔を出して
そっちのほうを確認してみたんです。

すると、なよなよ青年が、
泣き出しそうな顔をしながら
腕を通しただけの浴衣で
左右の身ごろをつかんでパタパタさせながら、
ウロウロきょろきょろ。

一種のパニック状態でした。
声には出さずとも「どっちが前だー」と心の中で叫んでる。
その心中の叫びが、ぼくにゴゴーって感じの騒音として
耳じゃなく体で聞こえたんだと思います。

で、この『最後の一色(下)』。

上巻にはもっと、超人的な要素があったけど、
この後半ではそれが弱まった気がしました。
弱まらないほうが好きかな。

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