2019年6月27日木曜日

『へろへろ』(鹿子裕文)読みました。


半年ほど前、
筋トレをしていてこけてしまい、
右側のこめかみ部分をジムの床に
思い切りぶつけたことがありました。

それから2〜3時間すると
右目の周りが紫色に変色してきて、
まるで試合後のボクサーか、
マンガで描かれる喧嘩したあとの人
みたいになっていました。

そんな顔の有り様は滅多にないので、
すかさずスマホで自撮。
撮ったときは、
飲み会の席なんかでそれを見せ、
みんなを笑わせようと思ってました。

目論見通り、数週間後に
知った顔ばかりが集まる宴会があり、
「そんな感じで、あんなふうに、
 こうやってぶつかったんだぜぇ〜」と、
少し前のスギちゃんのように、
どやどやと自慢したんです。
(そのときはもうアザは消えてます)

そのあと、自撮りの証拠写真を見せました。
すると、みんな顔をしかめ、
「わー可哀想」
「痛かったでしょう」
「もう大丈夫なの?」
など一斉に、ぼくを慰め始めたんです。

ぼくは一人
「えっ、なんでみんな笑わないんだろう」
とキョトンとしてました。

で、この『へろへろ』。

前回の『蜜蜂と遠雷』同様、
文庫で買い直しの再読。
ここに登場する人たちなら、
ぼくの自撮り画像をきっと笑ってくれます。





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2019年6月25日火曜日

『蜜蜂と遠雷(上)』(恩田陸)読みました。


3つある日常の読書時間のうち、
真ん中に位置する帰宅時のバス車中は、
およそ25分間です。

(ちなみに、
 1日の最初に迎える昼休み読書は、
 お弁当を食べながらの約1時間、
 3番目の就寝前は
 結構幅があって10分から1時間。
 とはいえ、この就寝前は、
 本を開いて1ページ目の途中で
 眠りに落ちる1分未満のこともあり)

そしてこのバスの読書時間は
3つのうち一番変動が少なく、
普通なら10分間くらいしか前後しません。

ぼくの使っている路線バスは、
帰りの時間帯だと、
だいたい10分に1本あるので、

バス停についてすぐ乗車できる
ラッキータイミングであれば20分で、

そこにたどり着く数歩前にドアが閉じ
「あっ、行っちゃった」の
パターンだと30分になる。

(この「行っちゃった」パターンは、
 ぼくにとってアンラッキーではなく、
 どちらかというとラッキーに入ります。
 それだけたくさん読めるので)

今まで、たいていの本は、
この平均25分の間に、
20ページ前後読み進む感じでした。

でも、この前読んだ『ザ・スタンド』は、
さくさくめくれると感じたときでも
20ページには届きませんでした。
ほとんど10ページちょっとのスローペース。
だって、小さい文字で
びっちしつまっていたんですもの。

で、この『蜜蜂と遠雷(上)』。

文庫が出たので、買い直しての再読。
再読ってこともあるのでしょうが、
バス車中で読んで、
常に30ページは進んでました。
だけでなく!
50ページという異常記録も出現。
こういう本好きです。





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2019年6月20日木曜日

『心霊電流(下)』(スティーヴン・キング)読みました。


おおざっぱに言えば
「思いつくまま」書き進めていくのが、
スティーヴン・キングさんの
物語のつくり方だそうです。

少し前に文庫になった『小説作法』
(『書くことについて』だったかな。
 まあ、どっちかです)もしくは、
『死の舞踏』に書いてありました。

最初にプロットをかためて、
その設計図に従って話を展開していく
というやり方じゃない。

なんとなくの筋は頭にあるけど、
あとは登場人物が勝手に動き、
話の中の物事の流れが向かうまま、
文字に起こしていく。

向こう側の人を呼び出して憑依させ
語らせるイタコのような作法です。

で、そのイタコ書きでストーリーを
つくっていくと、始める前に
なんとなく考えていた結末にはならず、
「あ、そういうラストなんだ」
と本人が驚くような
締めくくりになったりする。

そうなると、
著者ではあるんだけど、
1文字ずつ出来上がっていく本の
一番最初の読者でもある。
それって楽しいだろうなって思います。

で、この『心霊電流(下)』。

上巻から下巻の途中までは登場人物たちが、
「うんうん、勝手に動いてる」と思いました。

ただ結末は、
キングさんが書き始めに想定していたものから
変わってないだろうな、と感じた次第。





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2019年6月18日火曜日

『手のひらの京』(綿矢りさ)読みました。


前回、エクセルでつけている
読了本リストの話をしたので、
今回もそれ関連でいきます。

その昔、
映画の学校に通っていたころは
映画ノートをつけている友だちが
何人かいました。

ぼくはつけていなかったけど、
聞くところによると、
ノートに記す項目は、鑑賞日、劇場、
タイトル、監督名、出演者、スタッフ
というのが多かった。

感想を書いておく人もいたようですが、
少数派だったような気がします。
それすると、
文章をつづるのが面倒になってきて、
続かなくなるからやめたり、
感想を載せると恥ずかしくて
人に見せられなくなるなるから
書かないってことだったような…。

んで、
今ぼくがつけている読了本リストの項目は、
通し番号、読んだ月(面倒なので日付は省略)、
タイトル、作者名、5段階評価の5つです。

その5項目に今、
追加を検討しているのが「どこで読んだか」。
映画ノート対応させるとすれば「劇場」でしょうか。

とはいえ選択肢は3つだけで
「昼休み」「バス車中」「就寝前」です。
読む環境によって
評価が変わるかどうか統計しようかなと、
考えたり考えなかったり。

で、この『手のひらの京』。

この本を読んだのは「昼休み」。
そして項目の追加は、
やっぱ必要ないなと思いました。
こういう本ばかりなら、
「バス車中」でも「就寝前」でも、
面白さは変わらずにのめり込めるだろうと感じたから。





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2019年6月13日木曜日

『心霊電流(上)』(スティーヴン・キング)読みました。


今つけているエクセルの読了本リストは、
1年ごとシートに分けてあり、
始まりは2010年になっていました。

もっと前から同じような読書ノートを
つくっていた気がするんですが、
どっかにいっちゃったようです。

今、何となくそのエクセルのシートを
めくっていたのですが、読了本の数が
100冊を超えるようになったのは
7年前の2012年からだと気づきました。

エクセルをつけはじめて2年目。
2010年が93冊で、2011年は74冊、
3年目だから頑張ろうと思ったんでしょうかね。

どころがどっこいしょ。
3年目から続いていた3桁の記録が、
去年途切れました。
89冊。あと11冊足りない…。

是が非でも達成したい人生の夢ではないし、
これだけは達成しないと
地球が温暖化してみんな茹だっちゃうという
二酸化炭素の削減目標でもないので、

しゃっちょこばって、どげんかせんといかんと
わめかなくてもいいんですが、
まあ、3桁に復活できたら、
なんとなくは気分がいいように思えます。

で、この『心霊電流(上)』。

前回も書いたけど、連チャンのキング本でも、
楽しめてスイスイ読めました(まだ上巻だけど)。

こんな作品ばかりだったら、
3桁は楽勝です。
6月に入った今、41冊目。





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2019年6月11日火曜日

『ザ・スタンド(5)』(スティーヴン・キング)読みました。


仕事が始まる前に「朝ドラ」観て、
同じNHKつながりの大河ドラマも
毎週なんとなく目を通し、
そして平日も何曜日かに連続ドラマ
(昔は金8が花形って
 いわれていたような気がするけど、
 今は月9なんでしょうか)
を1つ楽しみにしている人なら、
3つのお話を並行して
鑑賞してることになる。

その中でいうなら、ぼくは
家族に付き合っての大河ドラマだけで、
テレビはほかにニュースか
夕食時にたまたま流れている番組しか
観ないけど、

本なら3つの物語を
並行して読んでます。

ここで、もう何度も紹介しているように、
会社の昼休み、
帰宅時のバス車中、
就寝前の3カ所で、それぞれ違う本。

同じ1冊をずっと持ち歩き、
読了してから次って感じで
やっていたその昔、
読書途中の本を会社に置き忘れ、
バス車中でとても退屈な時間を
過ごさざるを得なくなり、
さらに就寝前の
眠気を誘うページめくり作業が
できなくなったとき、
「ああ、もうダメ。違うの読む」
がきっかけでした。

とはいえ、
その3冊はなるべく違うジャンルにしたい。
似た話だと、
脳内整理能力が未発達のぼくは、
この本とその本とあの本の
ストーリーが交差しまくって
三つ編みのようになってしまうからです。

で、この『スタンド(5)』。

同時に読み始めてしまったのが
同じスティーヴン・キングさんの作品
(次回、感想書きます)でした。

それでも
危惧していた三つ編み状態にはならず、
どちらもどっぷり楽しめました。





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2019年6月6日木曜日

『シーソーモンスター』(伊坂幸太郎)読みました。


この前ツイッターにも
ちらっと書いたんですが、
近くのモノがぼやけて、
焦点が合わない年ごろになっています。

まあ、
最近始まったことじゃなく、
もうずいぶん長いお付き合いになっていて、
「老眼」という無粋な呼び方を
するのもアレなので、

ぼくは彼のことを
「ソフトフォーカス君」
と呼んでいます。

愛称がつくと
付き合い方も工夫するようで、
前は、そのぼやけ具合を嫌って
本なんかを持つ手を
遠くにやったり近づけたりして、
なんとかピントを合わせようと
していたのですが、

改称したころから、
手の曲げ伸ばしはやめ、
ソフトなフォーカスのまま、
読んじゃうことにしたんです。

画数の多い漢字や
その横につくルビなどは、
黒いホコリのように見えて
正確な判読は無理なんですが、
そこは前後の文脈から想像しちゃう。

ときには、想像がたくましすぎて、
行を飛ばしても
自分なりに内容がくみ取れちゃう。
文字がぼやけたまま
自分の想像力で乗り切る読書も
なかなか味なもんです。

で、この『シーソーモンスター』。

ソフトフォーカス君と一緒に読んでいたら、
いつの間にか登場人物が
一人いなくなっていました。
飛ばした行の中にいたんだろうな。
息子のスパイはどうなったんだっけ?




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2019年6月4日火曜日

『ダンジョンクライシス日本』(緋色優希)読みました。


ウルトラマンで覚えているのは、
どっかの異星人に十字架にかけられて、
もう絶対勝てるわけがない、
どうしようってシーン
(セブンかも?)だったし、

デビルマンでは、
敵からの攻撃で負傷して、
その痛みがひどすぎ
身体が動かないって場面で、
自分で自分の身体を
傷つけちゃうシーンだったし、
(自傷すれば、
 それまでの痛みは忘れられる)

巨人の星なら、
消える魔球の仕掛けを
解き明かした花形だか左門だかが、
バッターボックスに立つ前に、
ホーベースのところにわざと転んで倒れ、
球で砂が巻き上がらないように地面を固めて、
それじゃもう消えないじゃん
ってシーンだったし、

……ということで、面白かったのは、
完璧な力を持ったスーパーヒーローが、
弱っちいヤツらを
バッタバッタとなぎ倒すのではなく、

次から次へと障害が現れて、
いやーもう、そんなことされたら
負けちゃうよってストーリーなのでした。

で、この『ダンジョンクライシス日本』。

主人公はスーパーヒーローのようです。
どんなものが出てきても負けるとは思えません。





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