2014年7月30日水曜日

『「悪」と戦う』(高橋源一郎)読みました。

前に書いた『楽園のカンヴァス』は(この下の投稿)
1年ほど前に読んで
5つ星をつけるほど面白かったので、
あの感動をもう一度って感じで再読した本でした。

ストーリーの細かいところは忘れかけているけど、
それにしたって大筋はわかっているのだから、
最初に読んだときよりは、
感激は薄いだろうと思っていました。
だらだらと文章を追って読んじゃうだろうなって。

でもでも!
そうじゃなかった。

ぼくの記憶力の悪さを甘くみてました。
「えっ、そうだったけ!?」とか
「こんな仕掛けがあったんだ!」とか
びっくりし通しで、
最初のときより、数段面白かった。

そんな本ってあるんですね。
まあ、もっと期間を置かないで
記憶が確かなうちに再読すると、
また違っているのかもしれないけど……。

で、この『「悪」と戦う』。

『楽園のカンヴァス』同様の再読トライでした。
面白かったです。
……ただ、最初の面白さよりは、
やっぱ感激は薄れていた。
読み直す度に面白くなる本なんて、
そうそうないでもんですね。
二匹目のドジョウ捕獲失敗。


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2014年7月28日月曜日

『楽園のカンヴァス』(原田マハ)読みました。

西洋絵画の歴史を
初心者向けに紹介する本、
つくったことがあります。

そのとき思ったのは
「画家の人たちってホントに面白い!」
ってこと。

そんじょそこらの映画や小説をみるよりも、
数倍ドラマチックで波瀾万丈、
そしてみんなキャラが立っている。

ダビンチ、ミケランジェロから
セザンヌ、ゴッホ、ピカソ
それからロスコにウォーホルなどなど。
これはたぶん、誰を題材にしても面白くなるから、
もしそうした小説を読んで「これいい!」って思っても、
それはその作者の力というより、
ネタの魅力なんだと考えたほうがいい。

もっと言っちゃうと、
画家が出てくる物語を書く人はずるい。
だって、最初から面白いってわかってるんだから。
その作家さんの実力で面白くするわけじゃないんだから。

で、この『楽園のカンヴァス』。

画家が出てくるお話。当然、面白いんです。
でも、この本の面白さは
ネタの魅力だけじゃありませんでした。
(それを確認するために再読したんですが)。

原田マハさん巧い!うますぎ!
ほかの作品も読もっと。


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2014年7月24日木曜日

『首都消失 (上)』(小松左京)読みました。

知人を6人たどっていけば、
世界中のすべての人とつながれる
って話をどっかで聞いたことがあります。
友だちの友だちは皆友だちだってことですね。

人だけじゃなく本も
似たような感じでつながるような気がします。

その本に書いてある参考文献とか、
解説で紹介してくれる関連書籍とか、
ネットにある感想文の
「この話、あの本のネタに似ている」とか。

そんなのをたどっていくと、
6冊どころか3冊くらいのつながりで全部の書籍に
つながっちゃうんじゃないかなって思えます。

ぼくが読む本を選ぶときにも、
前に読んだ本のつながりってことは結構あります。

で、この『首都消失(上)』。

スティーヴン・キングさんの『アンダー・ザ・ドーム』
からのつながりで読んだ本。
『アンダー〜』が『首都消失』と同じじゃん
という内容の感想がネットに書かれていたので、
読んでみました。

まぁ、理屈をこねくり返せば
同じと言えないことはないけど、やっぱちゃいますね。
まだ上巻しか読み終わってないけど、
今の時点では、キングさんのほうがいいな。


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2014年7月22日火曜日

『親鸞(下)』(五木寛之)読みました。

とある売れっ子作家さんが
インタビュー記事の中で、
こんなことを言っていました。

──小説家としてかなり経験を積んできた。
だから、依頼された長さに合わせて、
規定の文字数にすることが、
わりとスムーズにできるようになった──

この記事を読んで、
それまで感じていた違和感がどこからくるのか、
その理由がわかった気がしたんです。

ぼくがその人の作品を読んで感じていたのは、
しっくりくる部分と、なんか合わないという部分が
ランダムにでこぼこ出現していたこと。

それが、このインタビューのコメントから、
「しっくり」
 → 文字数を気にせず物語に集中して書き込んだ部分
「なんか合わない」
 → 依頼の長さを気にして、引き伸ばした部分
なんだろうなと思い至りました。

一冊にまとまられる前に雑誌で連載され、
その細切れの一回ごとに、
引き伸ばし作業があったのだと勝手に想像。
そういう部分って、
「コレ!」とはっきり指摘するのは難しいんだけど、
わかっちゃうんですよね。
においというか、雰囲気というかで。

で、この『親鸞(下)』。

上下巻あるうちの「下」。
上巻はジャストミートの「しっくり」でした。
でもこの下巻はあいにく「なんか合わない」でした。


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2014年7月18日金曜日

『藍のエチュード』(里見蘭)読みました。

昔、友だちのアパートに遊びに行ったとき、
部屋にフォークギターがあるのを見つけました。

そこで「何か心にしみる歌、弾き語りしてよ」
と頼んでみると、彼はしばらく考えて
『はじめ人間ギャートルズ』のエンディング
『やつらの足音のバラード』を歌い出したんです。

そんとき、ぼくは、「なぁ〜んにもない♪」って
最初のフレーズを聴いただけで、

「なんだよ!
 そんな、おちゃらけアニメのヤツじゃなくて、
 もっとマジなヤツにしてよ」

と言っちゃいました。すると彼は、

「何言ってんの!? 名曲だよこれ!
 宇宙の創成期から人類の誕生まで、
 悠久の時の流れが詰め込まれた歌なんだから」

と真顔で反論し、はじめから歌い直したんです。
仕方なくぼくも姿勢を正して聴いてみると、
「ほー!確かに、こりゃイイ歌だ!」
と感じ、いつの間にか全身に鳥肌が立っていました。

そうなんです。
子ども向けアニメの主題歌には、
ときどきタダもんじゃない歌詞が潜んでいたりします。
『やつらの〜』のほかにも、

「どう生きるのが幸せなのか、
 わからないまま終わりたくない」

と歌う『アンパンマンのマーチ』も、そうですね。

で、この『藍のエチュード』。

アンパンマンの主題歌が
効果的に引用されている部分で、
泣いちゃいました。


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2014年7月16日水曜日

『想像ラジオ』(いとうせいこう)読みました。

全部で54巻(帖)ある
あの長い長い『源氏物語』。
でも、34〜35帖の「若菜」だけ読めばいい
──誰かがそんなことを
言っていたように覚えています。

(たしか有名な作家とか評論家とかだったと
 思うのですが、忘れちゃいました。
 ググれば出ててくると思うけど、
 こういう場では調べないで書く方が、
 なんとなくいいような気がして
 ……めんどくさいからやらないって
 ワケじゃないっすよ、
 まぁ、それもちょいあるけど)

さて、
どういう経緯で、その「〈若菜〉だけでいい」
という言葉が出てきたのかも、はっきりわからないから、
ここでぼくなりに独断の想像をしちゃうと、

「源氏物語は全部面白い、面白いけど、
 そのうち特に〈若菜〉は、別格で面白い。
 あの長い源氏物語を読破しきれない人は、
 せめて〈若菜〉だけでいいから読んでみたら」
ってことではないかと。

確かに、
かつて自分がやった不実と同じような裏切りを、
他の人から受けちゃうっていう
光源氏のシチュエーションは、
「よくぞ、千年前にそれだけのものを書いた」
とびっくりですからね。

で、この『想像ラジオ』。

〈若菜〉だけ読めばいい。
じゃなかった、
163〜168ページの魚の缶詰工場で働く
女子事務員の部分だけ、読めばいいです。


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2014年7月14日月曜日

『他人を攻撃せずにはいられない人』(片田珠美)読みました。

どきどきはらはらの物語をつくるには、
悪役がめっぽう強くて、
とんでもなく悪い奴でないと
メリハリがつきませんよね。

弱っちくて、悪い事ができないヤツだったら、
そもそも悪役じゃないし、
正義の主人公とも対決できない。

んで、強くて極悪のキャラクターを
登場させたとき「そんなヤツいねーよ」と
鼻で笑われないようにもしなくちゃいけない。
リアリティですね。

そこで、少しでも現実を学んでおこうかなと
考えて読んだのが、この本でした。
『他人を攻撃せずにはいられない人』。

なかなか売れているらしんです、この本。
だから、ぼくなんかが
少し厳しい評価をしたとしても、びくともしない。
なので、言っちゃいます。

久々に読んだ
「人にはあまり薦めたくない本」でした。

オビに「害になる人の精神構造」
って書いてあるから、
「わっ!それがわかるんだ」
と勇んで読み進めたんですが、
深くは言及されてない。

それよりも、
その人たちの攻撃パターンが
あれこれ列挙されている。
ぼくはその攻撃の技より、
心の中を知った気になりたかったんですけど…。
つまり、
タイトルや帯のコピーに
うまくつられたってことかな。
その意味では、
この本、成功していると言えますね。


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2014年7月11日金曜日

『クラスメイツ〈後期〉』(森絵都)読みました。

三十数年前の中学三年生の教室。
文化祭の出し物を決めるホームルームです。

最終的には、みんなで何をやるか決めるのだけれど、
「とりあえず俺は、お芝居を提案する」
と最初に担任の先生が発言しました。

そのあと先生は、
おもむろになんかのファイルを取り出し、
印をつけていた用紙のところを開くと
「例えばこんな話がいいと思う」と言って、
それを読み始めました。

「タイトルは〈ぼくはロボット〉だ」

……えっ!? それってもしかして
……先生の声を聞くうち、
ぼくは机の落書きを見つめたまま、
じっとうなだれて身動きできなくなりました。
顔が火照ってきます。

先生が読んだのは、
ぼくが卒業文集の原稿で書いた
ショートショートのお話だったんです。
その頃よく読んでいた星新一さんの
真似をしてつくったストーリー。

先生はたぶん、
物語の善し悪しより生徒がつくった
オリジナルの話で芝居がしたかった。
それを他の先生たちに自慢したかった
のだと思います。

そのネタにされたのがぼく。
事前に何も知らされず、いきなりみんなの前で、
自分の作品を読まれたときのどきまぎ感は、
宿題忘れたことを指摘されるよりも
レベルは数段上でした。
ちょっとは誇らしいとか嬉しいとか
そんな気持ちも入っていたんですけどね。

でも結局、文化祭の出し物は、
無難にやれる流行歌の合唱とかになっちゃったんですが…。

で、この『クラスメイツ<後期>』

中学生の頃を思い出したい人には、
ぴったりの本です。


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2014年7月9日水曜日

『クラスメイツ〈前期〉』(森絵都)読みました。


何がきっかけだったのかは
もう忘れてしまったんですが、
今度の休みに『がんばれ!ベアーズ』を
観に行こうということになりました。

中学校に入学してまだ間もない頃。

知り合って数週間しかたってないのに、
なんでそんな約束をしたのか、
とにかくその友だちと二人で、
最寄りの駅に待ち合わせ、
池袋の劇場へ出掛けることにしたんです。

約束の休みの日がくるまでの間、
学校で会うと「面白いよきっと」とか
「テイタム・オニールかわいいよ」とか、
うきうきの話をしていたように覚えています。

そんでいよいよ当日。
二人とも時間ぴったりで駅の改札で顔を合わせ、
電車に乗って、調べておいた道順どおりに劇場へ歩き、
窓口でチケットを買って、並んだ座席に座り、
映画を観て(面白かった!)、電車に乗って、
待ち合わせと同じ改札で「じゃあね」
と言ってわかれました。

しかし、まぁ……なんと!
この一連の流れの中で、ぼくとその友だちは、
この「じゃあね」しか言葉を交わしていなかった。

中学生の男子二人。その二人だけって状況に、
お互いなんや知らんけど、照れていたんだと思います。
だってその後、学校で会ったときなんかは、
普通に話をしていたんですから。
中学生ってのは不思議な精神状態に
入り込むこともあるんです(ぼくだけか?)。

で、この『クラスメイツ<前期>』。

中学生の頃を思い出したい人には、
ぴったりの本です。


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2014年7月7日月曜日

『海うそ』(梨木香歩)読みました。


『ロックンロール・ナイト』って
佐野元春さんの曲が好きで、
(スプリングスティーンのママじゃん
 なんてことをよく言われますが
 …まあそれでも、日本語の歌詞は
 ストレートに頭の中に入ってくるものだから)
カラオケでよく歌ったりします。

昔の街はこんな風景で、
その中でこんなことをやっていたな、
そんな時間を過ごしてきた自分は
これからどこにいくんだろう……
ってな内容だと自分なりに解釈して、
「ノスタルジー+もやもやした希望」的な
センチメンタル気分を味わってます。

一部引用しちゃいます。
……すりきれた思い出の古いレコード
雨に煙るメリーゴーラウンド
いたずらで描かれた誰かのイニシャル
車の中のロミオとジュリエット……
……静まりかえった闇の中に息をひそめてると
世界中でたったひとりだけ取り残された気がして……

で、この『海うそ』。

「あぁー良かった」と、
ため息をつきながら本を閉じて、
頭の中に流れてきたのが
この『ロックンロール・ナイト』でした。
内容はぜんぜんロックンロールとは
関係ないんですけどね。


海うそ
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2014年7月4日金曜日

『親鸞(上)』(五木寛之)読みました。

本になる前の原稿をチェックした編集者が、
ところどころに「もっとスピードアップ!」
と朱字を入れていた。
──というようなことが、
前に読んだスティーヴン・キングさんの作品の
あとがきに書いてありました。

ストーリーの中に
読者をぐんぐん引き込む書き手なのに、
それでも本になる前には、
厳しい編集者が「もっと、もっと」
とムチを叩いてるんですね。

やはり小説ってのは、
お話がぐるんぐるんと転がって、
「わっー!面白い!」と
思わせなくちゃいけないもんなんでしょうね。

で、この『親鸞(上)』。

下巻はこれから、とりあえず半分読了。
面白さは期待してなかったんです。
日本の宗教のことも少しは勉強しとかないと
いけないかなって感じで読み始めたら
……なんとまあ、面白すぎ!
やっぱ小説ってのはこうでなきゃいけないんでしょうね。


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2014年7月2日水曜日

『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』(吉本佳生/西田宗千佳)読みました。

一つの会社が市場を独り占めしちゃうと、
その会社は消費者のことなんか考えず、
好き勝手に値段を上げたり、
利益を出すため粗悪な商品をばらまいたりしちゃう
……だから、きちんとした競争の場を
つくっておきましょう、
戦う相手がいる状況にしておきましょう
っていうふうになってますよね、今の世の中。
たぶん独占禁止法ってルールが、
それを明文化しているんだと思います。

確かにネットの接続なんかは
いろんな会社が出てきたからなのか、
ものすごく安くて速くなったし、
携帯電話の料金もお父さん犬とかが出てきてから
安くなったような気がするし、
競争があるとそれぞれの会社ががんばるようです。

ただね……ぼくは、競争があまり好きじゃないんです。

だから、競争がなくても、会社(というか、みんな)が
がんばれるものはないのかなって思ったりします。

マンガとかで目の前にニンジンをぶら下げられた馬が
一生懸命走るシーンがありますよね。
今は会社の前に「競争」がぶら下げられている。
そのぶら下げるものをほかのものに変えられないかな、
例えば「笑顔」とか(自分で言っていながらちょい照れます)。

テレビでも新聞でも本でも、経済社会をよくするには
「どうやって正しい競争のシステムをつくればよいか」
という議論が中心になっているような気がします。
でも、ぼくは競争そのものを
別のものに置き換える手段を考えたいんです。

で、この『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』。

競争と同じで、お金も何かに置き換えられないかなと
ときどき考えます。
もしかしたら、この「ビットコイン」って
置き換え候補になるのかもって期待して読んだ本です。
……残念、やっぱ中身はお金でした。


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