20代後半もしくは30才を
少し過ぎていた頃だったと思います。
勤めていた会社の上司がどこからか
ぼくが本が好きだということを聞いたらしく、
「お前が読書家だとか、
そんな偉そうなこと言ったって
(注:ぼくはそんなこと一言も口にしてはいないけど)
どうせくだらない本ばっかりあさってるだけだろう。
司馬遼太郎は読んだことあるか」
と、つば飛ばしながら尋ねるので、
〈龍馬〉と〈項羽と劉邦〉を読んでたから
「まぁ。何冊かは…」と答えたら、
「読んでんのかよ。えれぇじぁねえか。
何冊読んでるんだよ」
とのしかかり気味に来るので、
作品的には2冊だけど、
龍馬はたしか7、8巻あったし、
項羽も上・中・下だったから、
合計で10にはなるので、
でもそんなにいうとボロが出ると思って
「5、6冊だったかな」
「うっ、そんなにか。うーん、何読んだ」
「〈龍馬〉とか、〈項羽と劉邦〉とか…」
「ふーんそうか。偉いな。俺もまあ本は読むけど、
池波正太郎みたいな軽いやつしか読まないんだよ」
と言ってました。
で、この『剣客商売四 天魔』。
上司さん、ぼくも今ハマってます。
軽いって言い方もあるかもしれないけど、
確実に面白いです。
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら。
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