2026年1月27日火曜日

『ワニの町へ来たスパイ』(ジャナ・デリオン)読みました。


「完」もしくは「了」、
もしくは、そんな締め用語など使わなくても
自分の中で「よし終わった」
と思い込むまでたどり着けたものは、
もちろんごくわずかで、
(正直に言えば完璧に納得して筆を置いたのはゼロで)
途中で放り出しハードディスクの奥の方に格納されたまま
何年も開きもしないでいるのは、
いくつあるかも不明であるような、
わが物語創作遍歴ではありますが、

真似事ででも、
そうやって小説らしきもののつくる過程を経験すると、
きちんと出版されている作品を読み進めるときに、
作者の意図がちらりと見えるような気分になるので、
読書の楽しみが少し増えるんじゃないかと思います。

脳みそを絞りに絞って書き進め、
なんとか中盤に差し掛かったくらいのところで、
「あっ、ここで脇役Aにカツ丼をドカ食いさせたら面白い」
とひらめいたとして、
でもその場面をいきなり描いても話の流れがぎくしゃくするから、
序盤辺りで脇役Aの好物がカツ丼であることを
さりげなく盛り込むようにしたりする。
前に戻って「さりげなく、さりげなく」と
自分に言い聞かせながらカツ丼くだりを挿入する。

よっしゃこれで伏線的な仕掛けができたぞと
ニタニタしつつ中盤に戻り、ドカ食いシーンをつくっていく。

そうしてまあ、最後までできたとしましょうか。
しましょうよ。そして最初から読み返す。
そんで、序盤にいきなり
「なんなの!この取って付けたようなカツ丼のくだり」
に出くわす。難しいんだな、お話をつくるのって。

で、この『ワニの町へ来たスパイ』。

読んでる途中、作者の苦労があちこち見え隠れした気がして、
本来の楽しみ方とは違うかもしれないけど、楽しめました。


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