「何してんだよ、早いとこ、ちこっとでも
黒いの載せてくれないと寒くて仕方ねーだろ」
と文字が並んでいくのを待ち構えているような
真っ白なパソコンの作業ウィンドウをにらみながら、
うんうんうなっていると、
「この前、守株って言葉を辞書で調べたの
忘れちゃいねえだろ。習慣にとらわれて、
何もできなくなっちまうのはバカだって
言ってたじゃねえか。関係あるようなないような
微妙なネタをひねり出すなんてえ、まどろっこしいこと
してねえで、どこがつまらなかったとか、オモロかったとか、
ズバッとそのまま感じた気分を書きゃ済むんじゃねえのかい」
って声が聞こえてきたような気がして、
でもそれは聞こえたんじゃなくて、
キーボードで言葉を入力し始めてから、
勝手に指が動き出して、
きっと正確にはそんな話し方はしないんだろうけど、
ここにある脳みその中ではそれが江戸っ子弁だと
信じられているような口調で
次々にセリフが表示されていったわけで。
なので今回はこれでいいことにします。
で、この『本所おけら長屋(二十)』。
影響を受けた江戸っ子弁がときどき漏れ出るようです。