2016年2月10日水曜日

『残り全部バケーション』(伊坂幸太郎)読みました。



好物の食べ物に手をつけずに、
ほかの料理から食べていったり、

本当は好きな女の子に
いじわるばっかりしたり、

良い製品で値段もそこそこ安いから
「よし買うぞ」って
腹づもりはできているのに、
売り込みの営業マンに
つっけんどんな態度ばかりみせたり。

それらのときは素直に、

「これ美味しいよね」と言って
ガツガツかき込んだり、

ジェントル対応で
即座にコクっちゃったり、

「いい提案してくれたね!
 君は本当に頼りになるよ!」
などと営業マンをべた褒めして
いい気分にさせてあげたり

……って感じの身の振り方をすれば、
気に入ったものを
手に入れるのにプラスして
気分もるんるん
明るくなるんだと思います。

わかっちゃいるんです。
でも、スーダラ節のように
「わかっちゃいるけど……」な、
へそ曲がり根性がどうしても顔を出す。

この作家の作品は、
どれを読んでもハズレなし、
絶対に面白いって
わかっちゃいるものに対して、
なぜか手を出さない。

そんな作家さんが数人います。

本当はへそ曲がり根性に
奥のほうに引っ込んでいて
もらいたいんですけどね。

で、この『残り全部バケーション』。

ぼくのへそ曲がり根性の
対象になっている一人、
伊坂幸太郎さんの作品。

いやあ、面白い!
面白いっすわ。



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2016年2月8日月曜日

『宮本武蔵(4)』(吉川英治)読みました。


今読んでいる
『悪霊の島』(スティーブン・キング)
という文庫本は、

文章に改行が少なく、
文字も小さくて
行間も詰まっているので、
本を開いたとき、

「わーっ!文字だぁー!!」
って感じに圧倒されます。

試しに測ってみると、
文字の大きさは、
12Q(約8ポイント)でした。

1行が42文字で1ページの行数が19行。

ってことは、
改行なしでだだーっと文字を並べたら、
42×19で798文字分が
1ページの中に入ることになります。

400字詰原稿用紙約2枚分。

で、この『宮本武蔵(四)』は、
それと比べたらまるでスカスカ。
(もちろん四巻だけじゃなくほかの巻も同じ)

改行も多くて、
短いセリフが続くところなどは、
ページの下半分が
まるまる余白みたいになってます。

『悪霊の島』と同じように
測ってみたら、
文字の大きさは14Q(約10ポイント)、
1行は35文字で
1ページの行数は15行でした。

これも改行なしに文字を
敷き詰めると35×15で525文字。
400字詰原稿用紙で
1枚ちょっとです。

悪霊と比べると
1ページにつき原稿用紙約1枚分、
文字が少ない計算になります。
(ちなみに、
 悪霊も武蔵も同じ文庫サイズの本)

ということで、この武蔵は、
ページをめくる速度が非常に速く、
ぐいぐい読み進められちゃいます。


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2016年2月5日金曜日

『江ノ島西浦写真館』(三上延)読みました。



映画とかテレビとかの
ドラマの撮影では、

たいていは台本に書いてある
順番通りには撮りませんよね。

「正直に話してごらん」
「……」
「絶対に怒らないから」
「絶対?」
「ああ、絶対だ」
「……僕、
 本当はコンニャク星人なんだ」

という先生と僕の掛け合いが
あったとして、

それをそれぞれのアップで
カットバックして見せるときには、

まずどちらかを先に、
かため撮りして、

残ったほうを同じく、かため撮り。

先生だったら
「正直に話してごらん」
「絶対に怒らないから」
「ああ、絶対だ」
だけを、
僕のセリフ部分を抜いて撮り、
そのあと僕のセリフを撮る。

先生も僕も、
当然立ち位置が違うから
照明の当て方なんかが違っていて、

セッティングを変えるのは大変だから、
効率よくカメラの位置も何も変えずに
同じように撮れるものから
先に撮っていく。

効率ってものを考えれば、
それがいいんですよね…。

で、この『江ノ島西浦写真館』。

作者の三上延さんには、
まだ完結してない「ビブリア古書堂」の
シリーズがあります。

アレ次が出るの待ってるんだけどなぁ。

この『江ノ島〜』が
『ビブリア〜』より先に出たってのは、
効率の問題だったのかしら。


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2016年2月3日水曜日

『あの人が同窓会に来ない理由』(はらだみずき)読みました。



もうすぐ創立90周年を
迎えるというぼくの出身高校では、

毎年、
卒業生全員に呼び掛ける同窓会を
開いています。

面白いのは、
それを仕切る幹事決めのルール。

卒業後30年たった期の同窓生が
幹事役になるという決まりなんです。

同窓会は数百人規模になるので、
幹事といっても
数人じゃあおぼつきません。
幹事というか、運営係員ですかね。

その係員、なんだかんだで
4、50人は必要らしいんです。
受付係とか、模擬店係とか、
高齢の方の接待係とか、
舞台装置の係とか……
あれやこれやです。

1期分の卒業生は、
300人くらいいて、
そのうちの6分の1が
協力すればいい計算です。

少ないように思えますが、
ところがどっこい、

卒業後30年の期ですから、
18歳が48歳に
なっているわけです。

昔の名簿をたどっても、
そのままつながる人はごくわずか。

連絡先を探し出すとか、
消息を確かめることから
作業は始まり、
メンツを揃えるだけでも
結構な労力がかかってしまうようです。

で、この『あの人が同窓会に来ない理由』。

同級生の連絡先を
どうやって探し出すか。
そのためのノウハウ本として
役立つかもしれません。



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2016年2月1日月曜日

『悪霊の島(上)』(スティーヴン・キング)読みました。

最近のクルマは
製造技術がしっかりしてるので
「必要ない」などと
いわれるようですが、

昔は新車のハンドルを握ると
必ず注意されましたよね。

「まだ、慣らし運転の期間だから、
 エンジンの回転数は
 上げすぎちゃダメよ」って。

友だちが新車を買ったか、
親から買ってもらったかして
見せびらかされたとき、

「ぼくにも運転させて!」
なんて場合は、
持ち主の友だちが
助手席で目を光らせて

「ほら! タコメーターが
 2000回転以上になってるじゃん!」

なんて、よく叱られたもんです。

新車だと部品のあちこちに
バリなんかが残ってる可能性があるから、

徐々にそういったギクシャクを
取り除いていくため、
ゆっくり動かし慣らしていくんだとか。

確か2000キロまでは、
回転数を2000以下にするって
いってたような気がします。

あ、そういえば、
暖機運転ってのも、
最近のクルマには必要ないんだそうで。

エンジンを暖めてから発車するってヤツ。
性能がよくなったから、
暖める必要はなく、
あんまりそれやると、
エコじゃないっていわれるようです。

で、この『悪霊の島(上)』。

慣らし運転もしくは
暖機運転という感じでした。

まだ下巻を読んでないので
なんともいえないんですが、
本格的にスピードが出るのは
これからなんでしょうね。
期待はできそうです。



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2016年1月29日金曜日

『鬼平犯科帳(21)』(池波正太郎)読みました。



確か中学生のときだと思います。
友だちがケガをしたか、
何かの病気になったかで
入院したことがありました。

そこで、
数人の仲間とお見舞いに行ったんです。

それまで病院へのお見舞いなど
したこともないから、
みんなおどおどと緊張した様子。

でも、一人だけいつもと変わらず、
くだらない冗談を飛ばしながら、
おちゃらけているヤツがいたんです。

みんなが病気の友だちに
「大丈夫か」「早く元気になれよ」
みたいな、
いわばノーマルな励ましの言葉を、
借りてきた猫のような
こわばった表情でやっと口にしているのに、

ヤツだけは、
学校の休み時間と勘違いしているかのように、
大声を上げて笑いながら、

誰それが授業中におならをしただの、
アイツがコクって振られただの、
ソイツが悪さして
先生にゲンコツくらっただの
とまくし立てていました。

するとどうでしょう。
そのおちゃらけ坊主が話すごとに、
入院君の顔色がどんどんよくなり、
もう明日にでも退院できそうな
面持ちに変わっていったんです。

ぼくはそのとき、
人生に大切なのは
「おちゃらけ」で人を笑わすことだ
と知りました。

で、この『鬼平犯科帳21』。

この巻は、
思わずニヤニヤなお話がたくさんありまっせ。



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2016年1月27日水曜日

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹)読みました。


記憶が残るってことがデフォルトなのか、
忘れちゃうのが元々なのか、
どっちなんでしょう。

そんなこと考えてたら
「クレオパトラのオシッコ」
の話を思い出しました。

何かの本で読んだ
うろ覚えの雑学なんですが、

今ぼくが飲んでるお茶の中には、
何千年もの昔、
彼女のオシッコだった水の分子が、
数個だか数十個だか
含まれているようなんです。

なんでも、
そのオシッコは、地面にしみ込むなり、
川に流れて海に行くなり、
やがて雲になって雨になってとかで、
地球上にまんべんなく拡散され、
って循環をしていき、

そんなあれこれを計算してみると、
ぼくのお茶は、やんごとない方の、
かつては身体の一部をなしていた物体
(分子が物体といえるかどうかは知りませんが)
のいくつかが、
構成要素として含まれているようなんです。

んで、これが本当だとして、
さらに「記憶がある」ってことが
モノの本来の機能だとしたら、

お茶を飲み分子を身体に吸収することで、
クレオパトラの経験したことを
分子内の記憶として
身につけられてもいいはず。

だけどだけど、
実際にはそんなことはない。

だから、
忘れちゃうほうがデフォルトなのだ!

はい。記憶力のなさを正当化できました。

で、この『色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年』。

何年か前に刊行された単行本で読み、
今回、文庫本が出たので、再読しました。

再読ってことは一度読んだってこと。

それなのに、あぁそれなのに。
まったく覚えていなかったエピソードが
特大メガ盛り。
記憶って何なんでしょうね…。



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2016年1月25日月曜日

『鬼平犯科帳(20)』(池波正太郎)読みました。


土曜日か日曜日は、
どちらか仕事を休んで
一家の一週間分の食料を
スーパーに買い出しに行くのが
ルーチンになってます。

といっても、ぼくの役目は
もっぱら運転手と
買い物カートを押すことだけ。

ぼくの押すカートの中に、
必要なモノをひょいひょと
選び入れていく
買い物の主役はカミさんです。

カートを押すとき、
ぼくはカミさんの姿を
見失わないように
付いていけばいいので、
特に何も考える必要はありません。

クルマを運転しているときみたいに、
脇見をしていると
事故っちゃうなんて危険もそんなない。

ボンカレーの辛口と甘口を
何個ずつ買うべきか、
もしくはほかのメーカーの
新商品にすべきかなどと
カミさんが悩んでいる間は、
カートに少し体重を預けて、
その側に立ち止まっていればいい。

さて、
そんなことを長年やっているうち、
ふと気がついたんです。

「このカート押しの時間に、
 本が読めるんじゃないか」って。

思い立ったが吉日。
さっそくやってみました。
文庫本を
カートの手押しバーの上に乗せ、
並んだ活字を追いつつも、
カミさんの姿を視界の端に置いておく。

いやあ、これOKでした。
ちゃんと読めるんですわ。

で、この『鬼平犯科帳(20)』。

1話の長さが、
ちょうど買い物1回分で読み終わります。
奥さんの買い物に付き合って
カートを押している世の旦那さん方、
ぜひ一度お試しください。



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2016年1月22日金曜日

『あと千回の晩飯』(山田風太郎)読みました。



著者が自分のことを語るエッセイを
読んでいるとき、
かなりの頻度で頭をよぎるのが、
「ホントは違うんだろうな」
って印象です。

そこまで露骨に
「それはウソだよ」と思わなくても、

「実際にあったことの表面
 もくしは良い面だけ、お披露目してる」とか、
「いろんなこと気にして、相当つくってる」
とかは、ある。

面白くするために、
話を盛るのはいいんです。

読者に楽しんでもらいたい
っていうサービス精神から
来ているのだろうから。

盛っちゃう話ってたいていは、
自虐的な面白話だし。

でも、そうじゃなくて、
自己保身とか格好つけたいとかが、
におってくるのは、やっぱ引く。

よくよく思い出してみれば、
国会の答弁なんかは、
みんなそんなにおいがするから
真剣に見ないんだろうな。

でも思い出してみれば、
そんな自己保身とか格好つけ臭
(以下、自己つけ臭)
が感じられなかったのが、
劇場型とかいわれた
小泉純一郎さんだったように思えます。

で、この『あと千回の晩飯』。

山田風太郎さんが
自分のことを語るエッセイ集。
自己つけ臭はゼロ、
自虐話の面白盛っちゃう度8割。
超然としてます、風太郎さん。



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2016年1月20日水曜日

『風来忍法帖』(山田風太郎)読みました。



どの作品かは忘れましたが、
スティーヴン・キングさんの小説で、
落ちこぼれのごろつきがいて、
その奥さんが死んじゃう場面がありました。

しょうも無い鼻つまみ者だから、
みんなは「普段の行いが悪いせいだ」
と同情もしません。

そのごろつき自身も、
「あんな女、いなくなって清々したぜ」
なんていきがって、
悲しむ素振りも見せません。

実際、ヤツは、
すぐにほかの女に手を出したりして、
普通の夫婦のように「愛し合っていた」
って感じはまったくない。

それでも、その悪たれ者が、
何かの拍子にふと、
なぜ奥さんと一緒になったのかを
思い出します。

奥さんも悪たれ者と同じような不良娘で、
料理もつくれないし、金づかいも荒い、
いつも飲んだくれている人だったんです。

その性悪娘のことを、悪たれ者が、
「あんときのよがり声が、
 すげーんだ、たまんねーんだ」
とつぶやく。

彼は、何か一つ、いいところがあれば、
それだけでよかったみたいです。

で、この『風来忍法帖』。

たとえ全体が
どんなにつまらないお話であろうとも、
この場面さえあれば、すべて大好きになる。
そんなエピソードがありました。

巨大な一物のために
サイズに合う女性がおらず、
ずっと童貞だった男が、
やっとドンピシャを見つけられた一幕が、それ。
いやいや、もちろんその場面以外も
あきれるくらい面白いんですけどね。



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2016年1月18日月曜日

『うそつき、うそつき』(清水杜氏彦)読みました。


小学生のときの担任の先生が、
いつもと違う授業を
やったことがありました。

先生は、『ジョニーは戦場へ行った』
という映画を見てきて、
とても感激したから、
みんなにも教えたいと言ったんです。

国語だか道徳だかの時間をつぶし、
いつもの教科書を使った授業の代わりに
その映画の内容を
ぼくたちに話してくれました。

ストーリーを聞かせたあと、
何人かの子どもを指して質問しました。

「ジョニーみたいになったら、どうする?」

その指された子どもの一人がぼくでした。

『ジョニーは戦場へ行った』
略して「ジョニ戦」。あの「ジョニ戦」ですよ。

ガビーンと、
どん底に突き落とされたような読後感の映画。
(映画だから「読後」じゃないか、観後感?)

手足がなくなって、
目も見えず、耳も聞こえず、
言葉もしゃべれないで、
ベッドに寝かされてるだけのジョニ戦ですよ。

「エス・オー・エス、ヘルプミー、ドカン」
って1週間くらい耳から離れないあのジョニ戦。

「どうする?」
って先生に聞かれて、

当然ぼくは、
「わかりません」って答えました。

せっかく授業をつぶしたんだから、
そんなドツボにはまるようなお話じゃなくて、
もっと楽しい物語にしてよって思いながら。

で、この『うそつき、うそつき』。

授業には取り上げて欲しくない内容の本でした。


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2016年1月14日木曜日

『宮本武蔵(三)』(吉川英治)読みました。


なぜそんな話題に
なったのか忘れましたが、
友だちと『わらしべ長者』について
議論したことがありました。

そう1本のワラから始まって、
それを交換していくと
いつの間にやら
大金持ちになっている話です。

細かい部分があやふやなので
ネットで調べたら、こんな流れでした。

〈わら〉→〈わらにアブをくくりつける〉
→〈みかんと交換〉→〈反物と交換〉
→〈病んだ馬と交換〉→〈馬が急に元気になる〉
→〈大きな屋敷の主人に馬を貸す〉
→〈主人が戻ってこないので
  最初の約束で屋敷を譲り受ける〉
→〈大金持ちになりました〉

友だちは、
「子ども向けのおとぎ話だから
 仕方ないけど、
 あんなご都合主義の話はないだろう」
という主張。

ぼくは、
「そうかもしれないけれど、
 面白いからいいんじゃない」
という意見。

そんな見解の相違からケンカになり、
殴り合うまでになちゃって、
彼がぼくの石頭をグーで叩いたら
指が骨折してしまい、
彼は入院することになったんだけど、
そこで面倒を見てくれた看護婦さんと
仲良くなり、ついには結婚。
しかも、
彼女の家がとんでもない資産家で、
逆玉に乗った彼は大金持ちになったとさ。

……というのは大嘘だけど、
お話って面白く転がっていけば
いいのかなって思います。

「そんな偶然あり得んだろう!」
ってくらいのご都合主義でもね。

で、この『宮本武蔵(三)』。

あり得んだろ!
ってくらい偶然が一杯です。
楽しいです。
(特に武蔵が出てこない場面)


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2016年1月12日火曜日

『忍びの卍』(山田風太郎)読みました。

意識してジャンルを
より分けているわけじゃないけど、
最近、時代物ばかり続いています。

今読みかけのものを思い出してみても、
次回の感想も、
たぶん時代物になるでしょう。

ほんの4、5年前は、
どちらかというと時代物を
避ける感じがあったのに、
人の好みって変わるモンなんですね。

今、時代物にかたよっている理由の一つは、
池波正太郎さんの『鬼平犯科帳』に
はまっていること。

そのちょっと前は、
笹沢佐保さんの『木枯し紋次郎』が
マイブームでした。

でも、紋次郎シリーズは
絶版になっているのか何なのか、
本屋さんにあまり置いてないんです。

それに比べ、
鬼平はいつ行っても全巻揃ってる。

ぼくが途中の巻を何冊か抜いても、
翌月にはもう補充されてるんです。

この人気の違いって何だろうな。

紋次郎は、
テレビの水戸黄門みたいに
毎回決まったパターンがあって
「かかわりのねえことでござんす」
みたいな決めゼリフがある。

対して鬼平は、
物語の展開は毎回違い、
決めゼリフも見当たらない。

お決まりの型がなく、
いつも違う流れのストーリーほうが、
長く受け入れられるってことでしょうかね。

で、この『忍びの卍』。

山田風太郎さんは、
同じ忍法シリーズでも毎回違います。
すごい!



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2016年1月7日木曜日

『宮本武蔵(二)』(吉川英治)読みました。

「とにかく面白くなきゃダメよ」
と言ったのは、たしか瀬戸内寂聴さん
だったように覚えています。

法律の条文だったか、
テレビの教養番組だったか、
もしくは株式動向を予測する講演会だったか、
ともかく「面白さ」とはまったく関係のない
ものに対するコメントでした。

いろんな分野の識者が、あれやこれやの
うんちく披露の解説をしていて
その中で、
「面白さ」について突っ込んだのは
一人だけでした。

ぼくはその意見に感心して
「そうだよな」
としきりに、うなずいていました。

確かに、
みんなに受け入れられて
いつまでも残っているものって、
「面白い」の要素があるからですよね。

洗濯バサミは便利だから
ずっと使われているのかもしれないけど、
あれもよく見ると「面白い」形をしているし、
瀬戸内さんが訳した『源氏物語』も、
とんでもなく「面白い」話だから
千年以上たっても、
いまだに読み続けられている。

で、この『宮本武蔵(二)』。

作者の死後、
半世紀とかを過ぎると著作権が消えて、
許可なく誰でもコピペしていい
「パブリックドメイン」になるそうですが、
この『宮本武蔵』もその仲間です。

そんで、
この作品も「とにかく面白くなきゃダメよ」と
言われても、びくともしない古典になっています。



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2016年1月5日火曜日

『鬼平犯科帳(18)』(池波正太郎)読みました。


ふと気がつきました。
ぼくは食事の場面をほとんど
書いたことがないんじゃないかって。

仕事でやった新聞や雑誌の記事とか、
インタビューをもとにしたビジネス書とか
監修者つきの実用書とか、
さらには電子書籍で出した短編物語とか、

今まで書いてきたものを
ざっと思い出してみたんですが、
これってものが頭に浮かんでこないんです。

食べるって、毎日欠かさずやることだから、
もうちょっと取り上げてもいいよなぁ。

もともとグルメ志向では
ないからなんでしょうが、
それにしても、
何も浮かんでこないって、
少し情けなくなってきました。

飲食店なんかの紹介記事も
やったことはありますが、
店の雰囲気とか、
メニューの内容などを記すだけで、
食事しているその場の状況は、
描写していない。

これからは、意識して
食べる場面を書くようにしよっと。

だって、この『鬼平犯科帳18』。

美味しそうなんですもの。
特に、
どんぶりの中にとぐろを
巻くように入っている「一本うどん」。
親指くらいの太さのうどんを、
箸で適当な長さに切って、
汁につけて食べたい!



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