人里離れた山奥にこもって
……と書く前に
「人里離れた」は、いかにも紋切り型の表現だから、
使い古されていない面白い言い方にしたほうがよくないか、
と頭の中がぐつぐつしてきて、
「ポツンと一軒家ってテレビ番組があるけど、
あそこに出てくる場所よりも
もっとぜんぜんひと気がない」とか
「熊や猪さえ出そうもない静まり返った森の中」とか、
いろいろ浮かんでは却下してたら、
いつの間にか指が勝手に動いて、
モニターに「人里離れた」の文字が表示されてて、
それ見ると、
これまでの人生で
この言葉を何かの文章に書いた覚えはないぞ、初体験なんじゃね、
とたぶん海馬あたりの
言い訳を作成するニューロンネットワークが作用したもんだから、
まいいか、とそのままにしました。
でもそのままだと、
読んだ人がステレオタイプの言葉しか持たぬ哀れなヤツと思って、
かわいそうだから施しをしてあげようなどと考えて
金品が送られてきても困るので、
そのままにした経緯を説明したらこんなに長くなっちゃいました。
言いたかったのは、
その人里離れた山奥で、
何年も人に会うこともなく修行を続けていたお坊さんが、
あまりに孤独なもんだから、
幽霊でもいいから話し相手が欲しいと望んだこと。
孤独ってそんなに耐えられないものなのかなと疑問に感じたこと。
で、この『カウンセリングとは何か』。
いい本だと思います。
それと、孤独はいかんものってのが前提なんだなと思いました。