2016年4月11日月曜日

『信頼学の教室』(中谷内一也)読みました。



この前、高校時代の部活の
OB会がありました(バドミントン)。

1年に一度、
母校の体育館に集まって、
現役と卒業生が一緒に
バドミントンをする。

昼間の運動が終わったら、
夜は卒業生だけで親睦会。
つまり飲み会です。

そのとき、
なんとまぁ、このぼくが

「きくち先輩って、
 記憶力がいいですね」

と言われたんです。

バド部は
そろそろ40周年を迎えるらしく、
ぼくは創部の頃の部員だったので、
後輩はたくさんいます。
(正確には約30年分の後輩)

そのほとんどは、
年に一度のこのOB会で
初めて顔を合わせ、
そのあともこの会で見かけるだけの人。

なので、
一人ひとりの後輩の顔や名前は
なかなか覚えられないんです。

去年一緒に
ダブルスを組んだ卒業生なのに、
今年は、現役高校生と勘違いし

「初めまして、きくちです。
 今、何年生?」

なんて聞いたりする。

要するにぼくの記憶力は
並み以下なんです。

(この前「松屋」で
 初めて牛丼のミニを注文しました。
 並みより小さかった)

それなのに、
記憶がいいと言ってくれる後輩がいた!

それは、飲み会のとき、
ふと思い出した去年の光景を
口にしたからでした。

「そういえば、去年はスマホじゃなく、
 ちっちゃな緑のガラケーだったよね」

「なんでそんなこと覚えてるんですか?
 先輩、すごい! 自分でも忘れてた」

ってことになった。

ぜんぜん名前を覚えず、
まったく信頼されていなかったきくちが、
ほんの10分間だけ、
頼りになる先輩かも……
と思われた瞬間でした。

で、この『信頼学の教室』。

たぶん、
明日には読んだ内容を忘れてます。


信頼学の教室 (講談社現代新書)
中谷内 一也
講談社
売り上げランキング: 56,273



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年4月8日金曜日

『暗闇から世界が変わる』(志村真介)読みました。


今読んでいる別の本に、
人間の進化について、
明確な答えの出ていない議論がある、
と書かれていました。

「自分以外のモノを信頼するように
 進化してきたのか」 

「疑う能力の高い人が生き残ってきたのか」

どっちなのか、って議論。

そりゃもちろん「信頼」だよ
という人の言い分は、

信頼する
 ↓
集団の団結力が高まり、
狩りでもたくさんの食料が手に入る
 ↓
団結しない集団は獲物が少ない時期などに
対処できず淘汰されていく
 ↓
信頼集団が生き残る
 ↓
信頼の遺伝子が引き継がれるよう進化。

それとは逆に、
「疑り」だよって人は、

信頼する(疑わない)
 ↓
危険な動物なんかにも気軽に近づいたり、
自分の食べ物を横取りする人の
かっこうの的になる
 ↓
疑う能力が高い人が生き残る
 ↓
疑い遺伝子がどんどん進化。

……これはまあ、
どっちがどっちという決めつけじゃなく、
どっちもあるってことでしょうね。

同じ一人の中にも、
他人を信頼する心もあり、
疑う気持ちもある。

どっちの割合が多いか…の違いだな。

で、この『暗闇から世界が変わる』。

これからの人間は、
信頼の遺伝子が優勢になって
進化していくんじゃないかと
思わせてくれました。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年4月6日水曜日

『叛逆航路』(アン・レッキー)読みました。


なるべく1日おきに(平日だけ)
この感想文もどきを
書こうと考えているのですが、
なかなか思い通りにいきません…。

やろうと思うと
ゴチャゴチャになっちゃうんです。

ぼくが、3冊の本を同時進行的に読む
バチ当たりな読書法をしていることは
前にもいいました。

職場の昼休み、
バスでの帰宅中、
就寝前のベッドの中。

それぞれで違う本を用意しておいて、
少しずつ読み進めるやり方です。

これがうまく回ると、
タイミング良く
1日おきくらいのペースで
1冊ずつ読了できます。

でも、
周期がずれてくる(重なってくる?)と、
どの本も簡単には読み終えられず、

1週間以上かかって
3冊同時に読み終えるような
サイクルになってきます。

そうなると1日おきの読了は無理。

そこで
なんとか調整しようとあがくやり方が、
「1冊本の読み通し」です。

3カ所で異なる本を読むのではなく、
同じ本をずっと持ち歩いて、
とにかくその1冊を終わらせる。
(これが普通の本の読み方ですけどね)

それでもまだ調整不十分なときには
もう一度、1冊読み通し法をやる。

でもね。
そんなことしてると、
途中のまま放っておく本が
出てきちゃうんです。

その途中放置本は、
ペース調整が終わり
3冊読みスタイルに戻ったとき、
手をつけます。

ところが
だいぶ時間がたっているため、
それまでの内容をだいぶ忘れてる。

なので
内容をゴチャゴチャに理解してしまい、
「なんかこの本、読みづらい」
などと自分勝手なつぶやきを
もらしたりしちゃうんです。

で、この『叛逆航路』。

原因は、ぼくの不届きな読書方法です。
「なんか読みづらい」



叛逆航路 (創元SF文庫)
叛逆航路 (創元SF文庫)
posted with amazlet at 16.04.06
アン・レッキー
東京創元社
売り上げランキング: 24,661



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年4月4日月曜日

『ガソリン生活』(伊坂幸太郎)読みました。


あれやこれやの解説本を
つくっていると、

本当にいろんな
あれやこれやを擬人化して、

読んでる人にわかってもらおうと
涙ぐましい努力をします。

シロクマの住む場所が
なくなっていることの解説なら、

当人(当クマ)のコメントを
載せるのは序の口で、

少なくなっていく氷を
げっそり痩せたイラストで表現したり、
それにほら、
地球が汗をかいている絵なんかは
もう定番ですね。

血液検査によって、
肝臓の病気がわかる仕組み
なんてものやりました。

そんときはもちろん、
肝臓くんの絵を描く。
(自分で書くときもあれば、
 誰かに描いてもらうこともある)

病気を表すので
泣いている表情です。

んで、
さらに肝臓くんの
涙の一粒一粒も擬人化して

「ぼくは、ガンマーGTPだよ。
 普通なら胆管細胞って場所に
 行くんだけど、
 肝臓くんが泣きすぎちゃうと、
 血管にも流れ出ちゃうんだ」

ってセリフをつける。

どれくらい流れ出しているのかを
血液検査で調べれば、
病気の度合いがわかる、と。

で、この『ガソリン生活』。

クルマが擬人化されています。
楽しい! 楽しい! 楽しい!

これまで伊坂さんの作品は
ちと避けてる感じだったけど、
「やっぱ、もっとたくさん読もう」と
思っちゃいました。
少なくとも文庫の新刊は
おさえるようしまます。



ガソリン生活 (朝日文庫)
ガソリン生活 (朝日文庫)
posted with amazlet at 16.04.04
伊坂幸太郎
朝日新聞出版
売り上げランキング: 250



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年4月1日金曜日

『フィッシュストーリー』(伊坂幸太郎)読みした。


あのサイコロ型の立体パズル
「ルービックキューブ」が
最初に流行ったのは、
ぼくが高校生のときでした。

初めて見る不思議な形。
色を合わせろと言われ
グルグル回して、
正面だけは揃っても
ほかの5面は全部バラバラ。

授業そっちのけで
机の下に隠してグリグリやるけど、
とても歯が立たない。

いけずな友だちに
「先生ぇー、きくち君がマスかいまーす」
なんてチクられる。

みんながみんな悪戦苦闘して、
結局、誰かに手順を教えられ、
その通りに動かすことでしか
揃えられなかったヤツです。

頭で考えて
全面揃えの法則を
解き明かすなんてことは、
絶対無理っ!
って思ってました。

それが!
数式を書きながら、
揃えちゃった人がいるんです。

ぼくらの数学の先生!

休み時間に
生徒が遊んでいるのを見つけ
「面白そうですね、
 少し貸してくださいね」
と暗殺教室の殺せんせーみたいな口調で
職員室に持ち去ると、

次の休み時間に
「こうやるんですね」
とバラバラだった色を
きれいに揃えて持ってきた。

そのとき口にした
数学的な理論は
誰も理解できませんでした。

で、この『フィッシュストーリー』。

ほとんどの作家さんが
「数学の理論を知らずにキューブを揃える」
ような作品づくりをしているとしましょう。
(ね、そうしましょうよ)

でも、伊坂さんだけは、
その謎解き理論を利用して
作品をつくっているんだなと思います。
ずるいな。
……面白すぎ!


フィッシュストーリー (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社
売り上げランキング: 64,350



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月30日水曜日

『妖異金瓶梅』(山田風太郎)読みました。



生前は評価されなかったのに、
死んだあとで
世間の注目を集める人がいます。

ゴッホさんとかね。

何かの間違いで、
ぼくがそうなったとしたら、

今、放置プレイ状態のブログも、
(http://kikukita.seesaa.net/)
きっと、きちんと造本されて、

本屋さんに並んだりするかなぁ
と思います(ないけど)。

で、そのときには、
ぼくはもういないから、

手直しすることなく、
ほとんどそのままが活字になるわけです。
(出版社が誤字脱字とか細かい部分は
 直してくれるにしても)

そうなると、
ブログを書いていた当初は
本になることなど
ひとかけらも考えていないので、

前後関係がおかしかったり、
構成がメチャクチャだったりして

「おいおい、何だよコレ」な本に
なってしまうと予測されます。

まあ、
自分はもういないんだから、
いいですけどね。

で、この『妖説金瓶梅』。

最初は一冊にまとまるとは
思っていなかったのかもしれません。

前半は連作短編、
後半は長編(中編?)的な
「そんなのあり?」な構成でした。

それぞれは、
ごっつ面白いですけどね。



妖異金瓶梅  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)
山田 風太郎
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-06-22)
売り上げランキング: 179,954



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月28日月曜日

『宮本武蔵(八)』(吉川英治)読みました。



何かのアンケート調査で、

「ほとんどの人は一冊の本を
 最後まで読み通さない」

という結果が出ていました。

確かな記憶ではないのですが、
その割合は80%を超えていたように
覚えています。

村上春樹さんは、
エッセイ(どの本だかは忘れました)で
こんな推測をしていました。

「ふだん小説を読む人の割合は5%くらい」

本には小説以外の種類も
たくさんあるので、
もうすこし幅を広げて、
日常的に本を読む人は1割と
しましょうか。

100人いたら10人です。

んで、
その10人のうち8人までが、
一つの作品を最後まで読まない。

つまり一冊を読破するのは
100人中2人だけ。

世の中には、
最初の数十ページくらい読めば
それで十分と思えちゃう本も
たくさんあるだろうから、
平均すると
そんなもんなのかもしれません。

もちろん、
読み始めたら
誰もが一気読みせずにはいられない
作品もあるでしょうが、
そっちのほうは
まれなんですよね、当然。

で、この『宮本武蔵(八)』。

一巻から八巻まで、
それぞれの巻までで
途中挫折した人の割合を
知りたくなりました。

ぼくの予想は
「五巻で止めた人が最も多い」です。



宮本武蔵(八) (新潮文庫)
宮本武蔵(八) (新潮文庫)
posted with amazlet at 16.03.28
吉川 英治
新潮社 (2013-08-28)
売り上げランキング: 166,495



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月24日木曜日

『火星の人(下)』(アンディ・ウィアー)読みました。



事前に物語の結末を知らせてしまう、
いわゆるネタバレ。

ほとんどの人は、それを嫌い、
聞かないようにしたり、
読まないようにしたりと、
情報を遮断しますよね。

でも中には、
先に知りたいって人もいる。

最終的にどうなるか
わかっていたほうが、
安心して物語に集中できる
ってことでしょうかね。

普通の人は、
先が見えないハラハラドキドキを
楽しむけれど、

ネタバレ歓迎の人は、
ドキドキがイライラに
なってしまうのかもしれません。

もちろんぼくは
ドキドキしながら
読んでいく普通の人なので、
ネタバレ情報の
事前入手は基本、好みません。

まあ、
それでも多少理解できるのは、
最後に主人公が死んじゃうのか、
それとも生き残るのか、
を知ること。

助かるのか助からないのか
わかっていれば、
それに合わせた読み方ができるかな、
とも思えるので。

で、この『火星の人(下)』。

2年程前に読んで、今回は2度目。
だから、結末は知りながら読みました。
まるまるネタバレ状態です。

それでも面白いんです、この本。
もしかすると、最初のときより、
ドキドキだったかもしれません。




火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

早川書房
売り上げランキング: 286



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月22日火曜日

『火星の人(上)』(アンディ・ウィアー)読みました。



調子に乗って今回も本棚の話題。

前回とその前で、
本が溜まりすぎると
寝る場所がなくなるので、

ときどきブックオフ行きの
ドナドナ荷馬車に本を載せる、
と私的書籍保管事情を紹介しました。

そのとき、
荷馬車搭載から外れる基準は
「将来、再読したくなるだろう本」と
「(初読で意味不明だったので)
 再読して理解しなさい」
の2つといいました。

どんなにたくさんの本があっても、
寝る場所が確保できるような
豪邸に住んでいれば、
もちろん、
こんな作業は必要ありません。

多少楽しんでやっている所も
ありますが、
やらずに済むのであれば、
それに越したことはない。

ドナドナされた本が、
仕事の資料に必要になることも
あるんですから。
(それで何度、同じ本を買ったことか)

そんな事情があるにもかかわらず、
自宅の本棚に
同じタイトルの本が
2つ置いてある場合があるんです。

そうなる経緯は次のような流れ。

まず、その作品を読んで
「こりゃ、再読したくなるに決まってる!」
 と感じる

→しばらく本棚に格納される

→単行本が文庫になったり、
 新装版が出たりで
 同じタイトルの本が出版される

→どうせ再読するんなら、
 新しい本で読もうと考える

→購入

→再読

→「こりゃ、
  再読だけじゃなく再々読したい!」

→本棚に2冊収まる。

で、この『火星の人(上)』。

今、本棚に3冊収まっています。
最初出たときには
1冊にまとまっていたのに、
今回の発売された新装版は上下2分冊に
なってたんです。

ちなみに、
新々装版なんてのが出たとしたら、
また買うと思う。
そしたら5冊か…。


火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
アンディ・ウィアー
早川書房
売り上げランキング: 93




**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月18日金曜日

『千の顔をもつ英雄(下)』(ジョーゼフ・キャンベル)読みました。



この前書いた
鬼平シリーズの最終巻の感想で、

自宅の本棚から
ブックオフへ移動する作品について
紹介しました。

そのときは、
古本屋さんへの
ドナドナ荷馬車に載せない基準を

「もう一度読みたくなる本」
だといってます。

でも実は、
もう一つの基準があるんです。

「読んだけど、
 意味がよくわからなかった本」

これ、よく考えれば
「もう一度読みたい」の
範疇に入るのかもしれません。

だって、
一読しただけじゃ理解できないので、
再読してきちんと
内容を把握しようと思い、
残すのですから。

自分に再読要求の
プレッシャーをかけてる感じです。

ぼくは読んだことないけど、
マルクスさんの『資本論』なんかは、
きっとこの分類に入ると思います。

何が再読要求本になってるか、
あまり覚えていませんが
(今は本棚の近くにいませんし)

ぱっと思い浮かぶのは、
道元さん『正法眼蔵』の現代語訳。
今の言葉にしてもらっているのに、
約1割ほどしか理解できませんでした。

で、この『千の顔をもつ英雄(下)』。

『資本論』や『正法眼蔵』
まではいきませんが、
これも同じ再読要求本の棚に
しまっておこうと思います。



千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ジョーゼフ・キャンベル
早川書房
売り上げランキング: 2,173



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月16日水曜日

『鬼平犯科帳〈24〉特別長篇 誘拐』(池波正太郎)読みました。


本が溜まり過ぎちゃうと
寝る場所がなくなるので、
ときどきブックオフに
持っていくようにしています。

でも、
「これはきっと読み返したくなるな」
と思う作品は残しておく。

そうなると、
全部を持っていかないのだから、
当然、溜まってくるんですね。

本棚がぱんぱんになってくる。

そんときはもう一回、
背表紙のタイトルを眺めて、
一度は「読み返したくなる」
と思って残したものも、

再度ふるいにかかけて、
ブックオフへのドナドナ荷馬車に
載せていくんです。

その作業、やる前は
「断腸の思いで決断しないと、
 少しも空きスペースなんて
 できないぞ」
と気負います。

が、何のことはない、
案ずるより産むが易し。

「あ、これはもう、いい。
 お、これもいいわ」
とひょいひょい選べちゃうんです。

読み終えて時間が
たっていないときの選択と、
少し醒めてから判断するのでは、
違いがあるってことですね。

で、この『鬼平犯科帳(24)』。

シリーズ最終巻、読み終えました。

今、家の本棚には
全巻が大きな顔して並んでいます。

この24冊、時間がたっても、
ドナドナの荷馬車には
載せられないと思います。



鬼平犯科帳〈24〉特別長篇 誘拐 (文春文庫)
池波 正太郎
文藝春秋
売り上げランキング: 258,150




**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月14日月曜日

『宮本武蔵(七)』(吉川英治)読みました。


少し前に読んだ
『目の見ない人は世界をどう見ているのか』
って本に、

「透明」のことが書いてありました。

向こうが透けて見える
ガラスとかアクリル板とかを、
目が見える人は「透明」だと認識する。

でも、目の見えない人にとっては、
それが真っ黒の
アクリル板であっても同じ。

じゃあ、
目の見えない人は
「透明」という感覚を
認識できないのかというと、

そうじゃない。

比喩的な理解に
なるかもしれないけど、
「透けて見える」が何か、
わかってもらうよう説明はできる。

その説明を、
その本(『目の見えない人〜』)では
こんなふうにいっています。

自動車に乗ったとき、
身体は座席のシートにあり、
道路には触れていない。

でも、
走る震動によって
道路の状態がガタガタの砂利なのか、
平らなアスファルト舗装なのか、
感じられる。

自動車の車体が
透明になったかのように、
道路の状態を認識できる。

それが透明ということ。

ふーん、なるほどです。

で、この『宮本武蔵(七)』。

最終一歩手前の7巻を読み終えて
思ったのは、
「引っかかるモノが何もない…」
でした。

ぐいぐい引き込まれるわけでもなく、
かといって退屈もせず、
ススーと読み終わってる。

これって、もしかして
「透明」と同じかも
……なんてことを感じました。

とりあえず、
次の8巻で終わりらしいので、
次巻に期待。



宮本武蔵(七) (新潮文庫)
宮本武蔵(七) (新潮文庫)
posted with amazlet at 16.03.14
吉川 英治
新潮社 (2013-07-27)
売り上げランキング: 62,726




**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月11日金曜日

『千の顔をもつ英雄(上 )』(ジョーゼフ・キャンベル)読みました。


誰かの作品や思想に刺激されて
「同じようなことやってみたい」
って気持ちでつくった作品を、

オマージュっていいますよね。

パクリに近いかもしれないけど、
オマージュは、
元にした作品への尊敬が
入っているようで、

無断で丸ごとコピーするのとは、
だいぶ違うみたいです。

今、ぱっと思い浮かぶのは、原尞さん。

レイモンド・チャンドラーさんの
ハードボイルドに傾倒して
『そして夜は甦る』
なんかの沢崎探偵モノを残してます。
(次回作が読みたい!)

それから、小野不由美さん。

スティーブン・キングさんの
『呪われた街』が凄かったっんで、
「私も!」と『屍鬼』を書いたら、
元を上回る凄さになった。

オマージュっていうのとは
少し違うかもしれないけど、
この前ここに書いた黒澤明監督の
『蜘蛛巣城』は、
シェイクスピアの『マクベス』が元でしょ。

そんで、
ジョージ・ルーカス監督が刺激を受けて
『スター・ウォーズ』をつくった、

その元になったのが、
この『千の顔をもつ英雄』らしいんです。

そんなキャッチコピーが
帯についてる本を見かけたら、
「わっ、ぼくも読も!」って思うでしょ。
なので読みました。

ですが、ですが、まだ上巻ですが、
結果は、あまり思わしくなく…。

まずは、この本が何を言っているのか、
きちんと理解できるよう、
脳みそを鍛えることから始めないと
ダメなようです。ぼくの場合。

ということで、訓練のため、
下巻を読みます。



千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ジョーゼフ・キャンベル
早川書房
売り上げランキング: 1,053



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月9日水曜日

『鬼平犯科帳〈23〉』(池波正太郎)読みました。


あと2、3年したら、
うちの会社は20年続くことになります。

これまでいろんな組織に
(学校とか会社とかお店とか、
 何かの制作集団とか)
足を突っ込んできたぼくですが、

一番長い間所属しているのが、
今の会社です。

それでも、
同じ場所にずっと通い詰める
という意味では、
小学校の6年間が最長。
(会社の所在地は、
 その時々の事情により
 あちらこちらに移転してきたので)

そして、
その最長記録も、
今の場所にあと1年ほど居続ければ、
更新することになります。

……あれ?
書いているうちに
方向がずれてきちゃった。

書こうと思ったのは、
「卒業」についてだったんです…。
ま、いいか。
ということで、閑話休題。

そんなわけで、
ぼくは、学校や職場など
いろんな集団に所属して、
それらの居所を卒業してきました。

んで、
どの組織を離れるときも
「ケンカ別れ」
はせずにきたんです。

学校を卒業するのに
喧嘩はできないかもしれないけど、

「バカヤローこんな会社辞めてやる!」
もしくは
「お前なんかクビだ! 出てけー!」
的な場面は、一度もない。

だからなんでしょうか。
そこを出ていく前の数日間は、
寂しくていたたまれない気持ちで、
何とも身のやり場がありませんでした。

で、この『鬼平犯科帳23』。

1巻から続けて読んできて、
23巻まで来ちゃいました。

どうやら、
次の24巻が最終巻らしいんです。

今、卒業前の数日間のような
気持ちなんです。

次読みたいけど、読みたくない…。


鬼平犯科帳〈23〉特別長篇 炎の色 (文春文庫)
池波 正太郎
文藝春秋
売り上げランキング: 21,029



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2016年3月7日月曜日

『柳生忍法帖(下)』(山田風太郎)読みました。



黒澤明監督は、
『蜘蛛巣城』のシナリオをつくるとき、
そうそうたるメンバーの脚本家を集め、
宿題を出したという話を
聞いたことがあります。

みんなに出した課題は
「絶対に破られない城を考えてほしい」。

日本映画界の重鎮たる
シナリオライターさんたちが
頭を悩ませて、

高台にあり敵の攻撃が
すぐに発見できる立地だとか、

周りが迷路になっていて
道を知っている人しか
たどり着けない森の囲いだとか

のアイデアを、
これでもかって感じに詰め込んで、

「よし、これなら何があっても
 攻撃はされない。
 鉄壁の城ができた!」

と、みんがほっとしたとき、

かの大監督は
二つ目の課題を出すんですね。

「この城を破る方法を考えてほしい」

あらら……。

ぼくは、この話を聞いたとき
(読んだのかもしれませんが)、

面白い話にするためには、
「もうダメだ!」という状況の

「ダメ」のハードルを
どれだけ高く設定できるかどうか
にかかっているんだなと思いました。

で、この『柳生忍法帖(下)』。

ダメのハードル高すぎです。
そこまでやっちゃったら、
「どう考えても助からんだろう」
が、わんさかあります。

ワル者の悪さ加減も強烈だから、
懲らしめ甲斐があります。
オモロイです。



柳生忍法帖 下  山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)
山田 風太郎
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-03-24)
売り上げランキング: 322,693




**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************