2013年6月24日月曜日

『憤死』(綿矢りさ)読みました。

コピー用紙5枚くらいの資料を渡して、
「これを600文字にリライトしてください」
って感じの仕事を、
ライターさんにお願いすることがあります。

このとき、
少し手抜きするような人に作業を頼んじゃうと、
わけのわからない日本語になって納品されてきます。

そんなときは、
「最初から自分でやれば良かった」
と後悔しながら、手直しするんです。

この手直し作業をしながら思うのは、
「理解してないな」ってこと。
ライターさんが、
最初に渡した資料の内容を理解せずに、
ただ切ったり貼ったりしただけで、
指定の600文字に仕上げてる。

元ネタを良く噛んで飲み込み、胃腸で消化して、
自分の身体の一部として取り込んでから、
脳みそを通して吐き出さないと、
やっぱ、人が読んで
ふむふむと感じられる文章には
ならないと思うんですよね。

で、この『憤死』。

ぼくは、少しふむふむ度が足りないな
……と感じてしまいました。
胃腸で消化したくらいで、
まだ自分の身体の一部になっていないネタを、
吐き出しちゃったような……。


憤死
憤死
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綿矢 りさ
河出書房新社
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2013年6月21日金曜日

『ローマ人の物語(2)ローマは一日にして成らず(下)』(塩野七生)読みました。

本屋さんで、
その本を買おうと目星を付けていたのに、
「あっ、京極さんの新刊が出てるじゃん!」
と平積みの棚に心を奪われ、
すっかり最初の目星本を忘れちゃったり、

「今日はその本だけを買うんだ」
と本屋に行きかけたところで、
急に携帯で呼び出され、
結局本屋さんに行けなかったり、

そんなこんなしているうちに、
なんでその本を読みたいと思ったのかすっかり忘れ、
それでも、書評とかで見かけるたびに、
「今度、読も」って思い出す。

それが、この『ローマ人の物語』シリーズなのでした。

そして今回、シリーズ2冊目を読んで、
「なんで読みたかったのか」を思い出しました。
昔、中堅企業の社長さんたちを
続けざまにインタビューしたことがあったんですが、
そのお偉方が口を揃えて
「良い本」だと言っていたからなんです。

読みながら、ぼくは、
ところどころで「ふむふむ」ってつぶやいてました。
この本、経営というか組織というか、
集団をどうやったらうまく動かせるかのお手本が満載なんです。
数千年前のお話なんですけどね。

で、ぼくは、集団を上手に動かそうなんて
大それたことはしたくないので、
とりあえず今はこの2巻目で
打ち止めにしときます(シリーズはたしか数十巻…)。
でも、つまらなくないんですよ、
面白いんですよ、この本。


ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) (新潮文庫)
塩野 七生
新潮社
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2013年6月18日火曜日

『聖なる怠け者の冒険』(森見登美彦)読みました。

「あれ? おかしいな。美味しくない。
 味、変わった?
 通い詰めていた頃は、
 毎日でも食べられると思っていたのに……」

数年ぶりに行った店で、
昔、大好物だったメニューを、
よだれこらえながら頼んでみて、
食べてみたら「えっ、違う!」って感じたこと、
何度かあります。

変わってしまったのは、
その店の味なのか、自分の味覚なのか。
当時と現在のメニューを
同時に食べ比べることができれば、
どっちが変わったのか、はっきりするんでしょうが、
料理は消えモノ、そんなことはできません。

で、この『聖なる怠け者の冒険』。

おかしいんです。
森見さんの描くこの世界、大好物のはずだったんです。
それが、今回は美味しく感じない。
作品自体の味が変わっちゃったんでしょうか。
それともぼくの味覚が変化しちゃったんでしょうか。
幸い、消えモノの料理とは違い、
本はいつまでも同じモノが残っています。
だから大好物だった作品もそのまま読み返すことができる。
それが面白かったら作品自体の変化、
つまらなかったら味覚の変化ってことですよね。
本棚あさって、探そうっと。

聖なる怠け者の冒険
聖なる怠け者の冒険
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森見 登美彦
朝日新聞出版 (2013-05-21)
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2013年6月12日水曜日

『謎の独立国家ソマリランド』(高野秀行)読みました。

法律の文章もかなりのモンだけど、
もっとすごい文章があるの知ってます。
特許の文章です。

公開されている特許を検索できるサイトがあったんで、
適当に番号を入力して出てきた文章を
以下にコピペしてみますね。
(特許公開2013-110718ってヤツで、
 京セラさんが出した特許らしいです)
(どんなにすごいかは最初の数行でわかると思うので、
 全部読まなくてもいいです。中略にしなかったのは
 これが1文だってことを言いたかったからです)

「撮影部を備え、動画を撮影できるカメラ機能付き機器において、
 表示部と、音声を出力するための音声出力部と、操作入力部と、
 前記動画の録画が開始された後の所定のタイミングで、前記音
 声出力部による警報音の出力を中止するための所定の操作を促
 す通知を行うよう前記表示部を制御する通知制御部と、前記通
 知に応じる前記所定の操作が前記操作入力部を介して入力され
 ない場合、前記警報音を出力するよう前記音声出力部を制御す
 る警報制御部と、を備える、ことを特徴とするカメラ機能付き
 機器。」

特許の文章ってどれもこれも、こんな感じなんです。
自動翻訳機能で外国語を訳した文章のほうが、意味わかる。
はてさて、これでいいんでしょうか。
もうちょい、頭いい伝え方ってあるんじゃないの。

で、この『謎の独立国家ソマリランド』。

著者のプロフィールに、
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、
 それを面白おかしく書く」ってありました。

どんなことでも「面白おかしく書く」→ 大賛成です!
そんでこの本、とんでもなく面白おかしかった!
そう、これがホントの頭のいい伝え方なんだと思います。
特許とは全然関係ないんだけど、
特許の文章、この本を見習って
なんとかしたほうがいいと思います。



謎の独立国家ソマリランド
高野 秀行
本の雑誌社
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2013年6月11日火曜日

『日の名残り』(カズオ・イシグロ)読みました。

10年、20年ぶりに再会する同窓会で、
「じつは○○ちゃんのこと、好きだったんだよな」
と、今さらながら告白し、
「えーっ!? なんで言ってくれなかったの」
と、半分本気、半分社交辞令の返事を返す
──そんな光景は、結構ありふれてて、
ちょこちょこ見かけます(ぼくだけ?)。

この彼女の半分本気の答えの中には、
「もし、この人と付き合うことになっていたら、
 今の私はどうなっていただろう?」
みたいな想像があり、
今さらながら告白した彼の中にも
「なんでコクらなかったんだ、俺!
 もしかしたら、この子と一緒に青春を
 過ごせたのかもしれないのに!!
 そしたら今の俺は違う俺だったのかも……」
みたいな妄想が浮かんでます。

うわっ、しまった。
この話、今回読んだ『日の名残り』と
まったく関係なかったのでした。ごめんなさい。
ぼくの想像、妄想でした。

カズオ・イシグロさんの本、これで2冊目、よかったです!
3冊目いきます!!


日の名残り (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
早川書房
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2013年6月10日月曜日

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹)読みました。

なんだか胃のあたりがしくしくした感じになって、
ふぅーって小さいためいきを
つきたくなるようなときって、ありますよね。
人恋しいっていうか、もの哀しいっていうか。

季節外れだけど、夏が終わりそうで
「あれ、もう秋かな」なんて思ったときとか、
映画やテレビで、べただけど
純粋に恋愛するカップルの姿を観て
感情移入したときとか、
学校帰りに友だちと別れるとき、
どうせ明日も会えるのに、
妙にさびしい気分になっちゃったときとか。
(学校帰りってのが、おじさんになっている
 ぼくの年齢にはそぐわないけど。
 でも今現在だと友だちと別れるときは、
 たいてい酔っ払っているので、
 しくしくは感じないんです)。

で、この『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。

1箇所だけなんですけど、
しくしくを感じちゃいました。
そのしくしく部分は、とってもよかったです。

ってことで、次回作に期待かな。


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹
文藝春秋 (2013-04-12)
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2013年6月3日月曜日

『遠野物語remix』(京極夏彦/柳田國男)読みました。

ボディソープにシャンプー、リンス。
うちでは、それらを使い切ると、
ボトルをそのままに、
詰め替え用を注いで補充してます。
経済的にもお得でエコなんだそうです。

その詰め替え作業、
なぜか、ぼくがやることが多いんです。
4人家族で髪の短い(薄いともいう)男子はぼくだけなのに、
中身のなくなるタイミングは、たいていぼくのとき。
わが家の七不思議の一つです。

んで、その詰め替え作業。
袋には「手で切れます」と書いてあります。
でも、お風呂で水に濡れると、
手が滑って、なかなかうまく切れない。
仕方ないから無理矢理ぐりぐりと力任せにねじ切ると、
切り口にビニールが絡まったようになってしまい、
ちょろちょろとしか出なくなる。

そこで、思い切り絞り出そうとすると、
勢い余ってボトルから注ぎ口が飛び出してしまい、
そこらがシャンプーだらけになっちゃう。

「手で切れます」なんて中途半端なこと
書いてくれるから、あたふたするんです。
何か道具を使わなきゃ切れないようになってれば、
あきらめもついて、
「まあしゃーねーな、そういうモンだからな」と納得し、
「ハサミ持ってきてー」と風呂場から叫んだりできるんです。

で、この『遠野物語remix』。

原作を大胆に再編集っていわれてるけど、
ちと足りないかなって思っちゃいました。
原作の匂いを残すくらいで、
どばーっと京極さん色に染めて欲しかった。
そうすれば、原作のファンもあきらめがついて、
「まあしゃーねーな、そういうモンだからな」と納得して、
ほかのもっと面白い京極本に手を伸ばしていったんじゃないかな。


遠野物語remix
遠野物語remix
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京極 夏彦 柳田 國男
角川学芸出版
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2013年5月29日水曜日

『ローマ人の物語1 ローマは一日にして成らず(上)』(塩野七生)読みました。

今、平行して読んでいる別の本で、
ぼくのまったく知らない外国の歴史を
説明する箇所がありました。

その本では、
あまり馴染みのない国の動乱期を
わかりやすく解説するため、
その国で呼ばれている人や土地の名前を
日本の歴史上の人物や地名などに置き換えて
文章をつくっていました。

でも、ぼくには、
これがとてもわかりずらかった。
途中からどうでもいいやって気になって、
失礼ながら飛ばし読みしちゃったほど。

わかってもらいたい、伝えたいって気持ちは、
十分感じられるんです。
けど、気持ちが感じられるのと、
文章をすんなり理解できるのとは別のこと。
やっぱ、難しいんですね。伝えるのって。

で、この『ローマ人の物語1(上)』。

世界史の授業を
まるまる睡眠時間に充てていたぼくは、
「ローマはジンギスカンが征服した国なんだよ」
と言われても
「へぇ、そうなんだ」とうなずいてしまうくらい、
ローマとかそっち方面の知識は
まったくありませんでした。

それでも!! わかるんです、この本。

カタカナを羅列しただけの
聞いたことない人名や地名がずずーって出てきても、
平気で理解できちゃう。
もちろん、
日本の人物や地名に置き換えるなんてやり方は、
まったくやってません。

すごいなぁ。
なんでわかりやすいのか、
続きの次の巻を読むときはしっかり分析しようっと。
あっ、そうだ。
日本の名前に置き換える方法が
なんでわかりにくかったのかも、あとで考えよっと。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)
塩野 七生
新潮社
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2013年5月27日月曜日

『KAMIKAKUSHI 神隠し』(長野慶太)読みました。

一度その人の作品を読んで
「ぼくにはちょっと合わないな…」
と思ったにもかかわらず、
ベストセラー!大人気!重版出来!
なんて広告の文字をこれでもかと見せられ、
「もしかしたら今度のは、前と違うかも」と、
かすかに持っていた学習能力を打ち砕かれた末、
棚から抜き、レジまで運び、
なんとか最後のページまで読んでみたものの
「あーあ、やっぱ合わない…」となげいちゃう。

そんな作家さんが5〜6人います。

その作家さんたちの本が、1人につき数冊、
ブックオフに持っていくことも忘れ、
本棚に残っていたりします。

それを見た人から
「あっ、○○○○のファンなんだ」
なんて言われたりします。

で、この『KMIKAKUSHI 神隠し』。

次の作品が大ヒットしても、
どうか広告とかでアオリ過ぎないようにして欲しいです。
「もしかしたら今度のは、前と違うかも」病が
再発しちゃいます。

KAMIKAKUSHI   神隠し
KAMIKAKUSHI   神隠し
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長野慶太
日本経済新聞出版社
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2013年5月24日金曜日

『日本語練習帳』(大野晋)読みました。

仕事で書いた原稿を、
編集者さんとかクライアントさんとかに
チェックしてもらったとき、
戻ってきた赤ペンの修正依頼に対して、
ぼくはよっぽどのことがない限り、不平を言いません。
まるまる承諾。

不平を言うとしたら、自分自身に対してです。
「なんで、誰もがわかるような文章を
 最初から書けないんだ」って。

文章が伝わらないのは、
読んだ人に責任があるんじゃなく、
書いた人に問題がある。
ぼくは、いつからかそう思うようになっていました。
誰かに言われたからなのか、
どっかの本で読んだからなのか、
何がきっかけだったのか、わからないんですけどね。

で、この『日本語練習帳』。

終盤のまとめ的なコラムに、
「自分の思うところを a と表現したとき、
 相手が a' と取ったとしたら、
 それは相手が a' と取るように表現した自分が悪い」
って書いてありました。

ひょっとしたら、
この本の著者先生の言っていたことが巡り巡って、
ぼくのトコに届いていたのかもしれません。

面白かったし、勉強にもなったし、イイ本でした。


日本語練習帳 (岩波新書)
日本語練習帳 (岩波新書)
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大野 晋
岩波書店
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2013年5月21日火曜日

『ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ』(小瀬木麻美)読みました。


人の容姿にしても、本の内容にしても、
キレイすぎるのは、敬遠しちゃう。
そんな話を前にも書きました。

美人すぎたり、美男子すぎたりは、
なんだか痛々しく感じちゃう。
自分の不器量さに対するコンプレックスなんですけどね。

それ実は、
この『ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ』の
第1作目のときに書いた感想なんです(この本は3作目)。
内容がキレイすぎちゃってるな、って。

んで、この3作目も同じでした。
キレイさによけい磨きがかかってる感じ。
「あとがき」や「解説」でも、
「キレイなものだけ書いたんです」みたいなこと言ってます。
なので、ぼくにとっては、
ちょっと腰が引けちゃう本でした。

1作目、2作目が「大好き!」だった人は、
3作目も裏切られることはないでしょう。
でも、そこで「少しお腹いっぱい」って感じた人は、
ぼくと同じ印象を持つんじゃないかな。

とはいえ、シリーズが3作も続けて出せるってことは、
それなりに人気があるって証拠だろうから、
みんなキレイなものを求めてるんでしょうね。
ぼくみたいはへそ曲がりを除き。

(P[こ]4-3)ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ (ポプラ文庫ピュアフル)
小瀬木 麻美
ポプラ社 (2013-05-01)
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2013年5月20日月曜日

『統計学が最強の学問である』(西内啓)読みました。


難しい内容を、
みんなにわかってもらえるように書くには、
どうすればいいか。
いつも頭をかかえて悩んでいます。

悩んだ末にぼくがよく使うのは、たとえ話。
前に仕事で書いた原稿でこんなのがありました。
地球は太陽の周りをほぼ正円の軌道で回っていると聞き、
地球と太陽の距離がいつも同じだったら、
なんで四季があるんだと思い、その仕組みを書いたものです。

「太陽に見立てたボールの両側に
 2つの世界地図を置いたとしよう。
 地図はボールを挟んで向かい合わせで、
 いずれも地面と垂直に立てる。
 
 ここで2つの世界地図を
 平行のまま右方向に少し倒してみる。
 すると、右側の地図は太陽であるボールから少し離れ、
 左側の地図は太陽に少し近づく。
 大雑把にいえば、
 右側の離れた状態が冬、近づいた状態が夏。
 その中間が春と秋」

そんなにうまい例じゃあないけど、
なんとなくのイメージは
思い浮かべられるかなって思います。
たとえですね、たとえの話。

で、この『統計学が最強の学問である』。

うまいです、たとえ。ぼくのたとえなんかより全然うまい。
統計の「と」の字も習ったことのないぼくでも、
内容はちゃんと理解できました。


統計学が最強の学問である
西内 啓
ダイヤモンド社
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2013年5月16日木曜日

『アニバーサリー』(窪美澄)読みました。


3冊同時平行という、なんか罰当たりのような
本の読み方をしているぼく。
のちのち便利かなと思って、それぞれに名前を付けました。
会社の昼休みに読むのは「昼本」
帰りのバスで読むのは「バス本」
就寝前に寝床で読むのは「夜本」。
なんのひねりもなく、そのまんまです。

んで、最近。
そんな読み方をしていると、
リアルタイムで、本の質的な比較ができる
ってことに気づきました。

昼本が、もうちょいだよなって思ったとき、
「そうか、今読んでる夜本は、同じことを言うのでも、
 言葉の選び方が違ってるわ!」みたいな。

昼本:メンタル面の弱さが克服された。
夜本:心が強くなった。

どうやら、ぼくがイイって感じる本は、
どろくさい言葉を選んでるヤツっていうか、
難しっぽくみえる言葉を使わないヤツっていうか、
格好いいっぽい言葉が出てこないヤツっていうか
……そんな本なんだとわかってきたんです。
リアルタイム質的比較ゆえ。

で、この『アニバーサリー』。

上記の例の「夜本」です。
つまり、イイって感じた本。

比較された「昼本」は何かっていうと……
……もうちょっとしたら読み終えて、
ここに感想書くので、そこから見当をつけてくださいね。


アニバーサリー
アニバーサリー
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窪 美澄
新潮社
売り上げランキング: 84,183

2013年5月15日水曜日

『南極点のピアピア動画』(野尻抱介)読みました。


ついこの前、
テレビのバラエティ番組で、どこかの偉い先生が、
「読書はストレス解消にとても役立つ」って言ってました。

理由は、仕事とか人間関係とか、
日常のあーでもない、こーでもないを
忘れさせてくれるからだそうです。
確かに本の世界に没頭できれば、
その間だけは、
ごちゃついた仕事のこともどっかにほっぽれます。

だけど、ぼくの場合、
幸か不幸か本をつくる仕事をさせてもらってます。
なので、たいていの本では、
仕事をうまくほっぽれないんです。

読んでいる途中で
「そうか、こういうふうに書けば良かったんだ」とか
「この図は余計わかりにくくしてるな、
 こんな使い方はしないようにしよ」とか。
ついつい、楽しむべき本の内容よりも、
細かなことを気に掛けて、自分の仕事に対する反省だったり、
「コレ、いただき!」
っていう著作権侵害的な野望だったりをしちゃうんです。

で、この『南極点のピアピア動画』。

そんなぼくでも、ばっちり、ほっぽれました。
もーっ、何もかも。

面白いです! 星5つ!
読書中「あっ、今ニンマリしてる」
って自分で感じてるにもかかわらず、
涙でにじんで文字が読めないんですから。
竹中直人さんじゃないけど、笑いながら泣く人です。

バラエティ番組の先生に言わせれば、
最高のストレス解消ってことになるんでしょうね。
鈍感なぼくはストレスってどういう状態なのか、
ホントはよくわかってないんですけどね…。

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)
野尻 抱介
早川書房
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2013年5月13日月曜日

『からだの中の外界 腸のふしぎ』(上野川修一)読みました。


小学生の頃から、モジモジ君だったぼくは、
周りの大人、とくに先生から
よくこんなことを言われました。

「言葉尻をごにょごにょ言うのは止めて、
 はっきり言いなさい!
 “ぼくはきのうとても…ごにょごにょごにょ”
 じゃあ何を言っているのかわかりません!」

おじさんになった今も、
モジモジ度はそれほど変わっておらず、
よく人から「えっ、何?」と聞き返されるので、
そんなときは、
小学生のときにちゃんと先生の言うことを
聞いておけば良かったなって反省します。

でも、本はちと事情が異なるようです。
たいていの本は、
語尾にあたる後半部分がごにょごにょと
つまらない内容になっても、
始まりの部分に勢いがあれば、
そこそこ売れるんだって話を聞いたことがあります。

アマゾンでも中身を読めるのは始めの部分だし、
本屋さんでも最初の数ページで判断して
買う買わないを決めるからなんでしょうね。

で、この『からだの中の外界 腸の不思議』。

そこそこ売れる本なんだと思います。
最後の数十ページにくるまでは、
結構な勢いを感じましたから。
最後でごにょごにょしてるなって感じなければ、
よかったんだけどなぁ。
ぼくもこれから、ごにょごにょしないように気をつけるので。

からだの中の外界 腸のふしぎ (ブルーバックス)
上野川 修一
講談社
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