2012年5月1日火曜日

『ブータン、これでいいのだ』(御手洗瑞子)読みました。


ぼくは、買い物という行為があまり好きでなく、
しかも、なぜかネットで買うのはもっと嫌い。
だから、
買い物をしている時間はなるべく減らしたいと、
いつも思ってるんです。
当然、本もよほどのことがない限りリアル書店で
時間をかけず購入します。

前にもいったと思うのですが、
10冊足らずの本を一度に買い込んで、
順番に読んでいくぼく。
書評とか、ツイッターとか、友だちのお薦めとかで
気になった本を手書きのメモでリストにしておき、
そのメモを持って、
大きな本屋さんでチェックしながら、
カゴに放り込んでいきます
(ぼくの行く本屋さんには
買い物カゴが用意してあるんです)。

買い物時間を減らすため、
事前にその本屋さんのサイトを見て、
目的の本が、どの場所にあるのか調べておく。
すると、10冊足らずの本なら、
さささっと集められます。

で、この『ブータン、これでいいのだ』。

そうやって、事前に調べて買いに行ったんです。
でも、該当する棚には見当たりませんでした。
仕方ないので、店員さんに聞いてみると、
なんと、
ぼくの直前に2人も同じ本を求めていた人がいて、
売り切れちゃったんだとか。
直前だったから、
ぼくが確認したサイトの情報も
追いつかなかったんでしょう。
なので、その日はあきらめ、次の10冊購入日に入手し、
今日読み終わった次第です。

良い本だから、
売れてるってことなんでしょうね。
ぼくはもちろん、
直前のお2人さんもきっと満足してると思います。

ブータン、これでいいのだ
御手洗 瑞子
新潮社
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2012年4月24日火曜日

『ラブオールプレー 風の生まれる場所』(小瀬木麻美)読みました。


題名も著者も忘れちゃったんですが、
小説ってのはこういうふうに書くんだよ
って内容の入門書を読んだことがあります。
その本の中では、悪い例をいくつか出して、
どこが悪いのかとか、どう直せばいいのか、
みたいなことが書いてありました。

その悪い例の中に、
出来事をだだーっと並べ、
まるで年表の文章版になっている
ようなものがありました。
スターウォーズのオープニングロールみたいな文章です。
「はるか昔、銀河系の彼方。内戦が激化した時代である。
邪悪な銀河帝国に対して、反乱軍が戦いを挑み、
巧妙な作戦が功を奏して、初の勝利を勝ち取った」
って感じの説明がずーっと続きます。

この文章に対して、小説の書き方の著者は、
「小説ってのは、
ディテールを書いて書いて書かなくちゃいけないもの。
だから、もしこの文章をそそまま小説にしたら、
最初の1文だけで1冊くらいの分量を書かなきゃいけない」
って言ってました。

それを読んだぼくは、
「そうだよな、歴史の教科書みたいな小説は
読みたくないもんな」って納得したんです。

で、この『ラブオールプレー 風の生まれる場所』。

本当に申し訳ないんですが、
読んでいるとき思い出しちゃったのが、
今いった小説の書き方のこと。
読みやすい文章なんですけど、
出来事だけ、だだーっと並べてる感が満載で、
ちょい疲れちゃいました。

(P[こ]4-2)ラブオールプレー 風の生まれる場所 (ポプラ文庫ピュアフル)
小瀬木 麻美
ポプラ社 (2012-03-06)
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2012年4月23日月曜日


『悲しき熱帯<1>』(レヴィ=ストロース)読みました。


例えば日本の憲法にある最初の1文は、
「日本国民は、正当に選挙された国会における
代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫
のために、諸国民との協和による成果と、わが
国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、
政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ること
のないやうにすることを決意し、ここに主権が
国民に存することを宣言し、この憲法を確定す
る。」です。

1つの文章がこんなに長いんです。
しかもなんか、いかめしい。
ぼくが編集を担当する本で、
こんな原稿を著者の先生からもらったら、
まっさきに手を入れちゃいます。
もっとすすっと理解してもらえるように
しましょうよ、って。

おちゃらけモードが少し入っているけど、
こんな感じに修正すると思います。
「日本がどうにかなっちゃうような大事なことは、
自分たちで決める。
でも戦争はもう2度と起こさないから。
そんなことを決めたルールがこの憲法です。
ぼくらは、
ぼくら自身と未来の子どもたちのために、
正しく選んだ国会の代表者を
通じて行動します。その行動によって、
仲良くそして自由に暮らすことのメリットを
しっかり手に入れます。」

読者対象とかを考えないと
いけないのかもしれないけど、
がちがちの文章で、
こねくり返さないと理解できないようなものじゃ、
みんな読まないし。

で、この『悲しき熱帯<1>』。

構造主義の原点とかって帯に書いてあって、
小難しい話を憲法の文章みたいに、
いかめしくまとめてるかのなって、
少し構えて読み始めました。

だけど、内容とか文章とかは、
がちがちじゃなく、
わりととっつきやすかったんです。

でもね。
逆に、そのとっつきやすさが、
ぼくには合わなかったみたいです。
正直、あんまり面白くなかった。

憲法の条文は、
もっと敷居を下げたほうがいいなんて言っておきながら、
とっつきやすさがダメだなんて……まったく矛盾です。
いやいや、やっぱり文章って難しい。
わっ、ぼくは一体何が言いたかったのだろう。


悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)
レヴィ=ストロース
中央公論新社
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2012年4月17日火曜日

『木枯し紋次郎(下) 長脇差一閃! 修羅の峠道』(笹沢佐保)読みました。

映画学校のときに聞いた話です。
例によって誰が言ったのかは忘れちゃったんですが、
内容からして編集の先生のお話です。

その先生が編集者として携わった作品で、
1つの映画の編集作業が終わり、
監督にみてもらったときの体験談。

全編をみた監督は、
すごく満足していたけれど、
2〜3カ所だけ少し短くしてほしいと
要望を出したそうです。

でもその先生は、
監督の指示を断っちゃった。
今までたくさんの編集作業をやってきて、
その作品ほど完成度の高いものはないって思ったからです。
自分でフィルムの切り貼りをして、
1つの映画につながったとき、
1コマたりとも余計なものはなく、
足りないコマもまったくないって感じたんですって。

そこで先生は、そうした思いを監督に説明しました。
すると、監督はすぐに認めてくれ、
作品はそのまま仕上がることになりました。
めでたし、めでたし。

んで、トリ頭のぼくは、
その先生の代表作となった映画のタイトルさえ覚えておらず、
でも、1コマたりとも過不足のない映画ってすごいし、
そう思えた人もすごいなってことだけ覚えていたんです。

だって1本の映画の中の1コマって、
ぼくがやってる書籍の分野でいったら、
1文字とか1文節くらいのもんですよ。
24コマでやっと1秒なんだから。

しょっちゅう誤字脱字ばかりやってるぼくでも、
この話を思い出すたび、
いずれは、句読点1つたりとも動かしようがないって本を
つくってみたいと思っちゃうんです。

で、この『木枯らし紋次郎(下)』。

句読点1つたりとも過不足なし
とまではいかないんですが
(あくまでつたないぼくの目から見て)、
やっぱイイです。

紋次郎、格好いい!すてきー!

で、で……すごく失敬で身の程知らずとは思うんですが、
読んでいる途中で、ぼくがこの作品をリライトし、
句読点1つたりとも過不足無しにしたいなと思っちゃいました。
……わっ、言っちゃった。無礼な発言ごめんなさい。

木枯し紋次郎(下): 長脇差一閃! 修羅の峠道 (光文社時代小説文庫)
笹沢 左保
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2012年4月10日火曜日

『陽だまりの彼女』(越谷オサム)読みました。

いきなりですが、引用します。

──
「きくちの北園日記」、もう飽きちゃった(^_^;)。
だって、たいしたこと起こらないんだもん。
ま、一般の高校生はそんなもんなんだけど。
その、なんてことない日常をここまでクドクドと。
いや、ほめ言葉です、マジで。
──

少し前に、ほかの本の感想で使ったものを、
そのままコピペしちゃいました。

ぼくの文章に対する友だちの感想なんですが、
たいしたことない日常を
くどくどと引き伸ばして書いていることに
対しての突っ込みです。

友だちなので気を遣って
「ほめ言葉」と言ってくれてますが、
自分でもくどくどだって思います。

で、この『陽だまりの彼女』。
くどくどです。

この本、それなりに人気があるみたいなんで、
こういう作風って
結構な需要があるってことなんでしょうね。

ぼくは、自分で書いているブログも、
くどくどでやだなーと思っているくらいなんで、
その需要にぼく自身は当てはまらないんですが、
一般ウケするんだったら、
もう少しくどくどし続けてもいいかなって思っちゃいました。

陽だまりの彼女 (新潮文庫)
越谷 オサム
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2012年4月9日月曜日

『銃・病原菌・鉄(上)』(ジャレド・ダイアモンド)読みました。

以前、ソバ打ち名人と呼ばれる人に
取材をしたことがあります。
取材後に書く記事は、
美味しいおソバのお店紹介ではなく、
その店の主人の人生観なんかを
紹介するものでした。

この取材で印象に残っているのは、
「ソバ打ちを飽きずに何十年もやってこれたのは、
毎日が違うからだ」っていう名人の言葉です。

名人が毎日違うと言ったのは、
ソバづくりの工程について。
ソバ打ち作業は、
一日たりとも同じになることはないんだそうです。
違うのは、
温度や湿度はもちろん、使う水の状態、
作業する自分の気持ちなどなど。

同じじゃない状態の中で、
いつも美味しいソバに仕上げるには、
配合の仕方や水の量、作業の順番、力加減など
いろんな要素を
微妙に変えていかなくちゃダメなんだとか。

これは、
とっても難しいし、
だから楽しいって言ってました。
毎日毎日、新しいことが目の前に登場し、
新鮮だから飽きずに楽しく続けていける。

で、この『銃・病原菌・鉄(上)』。

面白い!
1つの章で、「わー面白い!」って思ったら、
次の章では、違う話題で、またまた「わー面白い!」。
面白い話題が次から次へと、
これでもか的に攻めくるんです。

だから読んでいて飽きません。
そば打ち名人の気持ちがわかります。
今、続きの下巻を読んでますが、
面白さの勢いは変わらないみたいです。



文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
ジャレド・ダイアモンド
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2012年4月3日火曜日

『晴天の迷いクジラ』(窪 美澄)読みました。

これまで知らなかった作家さんの
作品を読んでみて、一発で
「あーあ、この1冊で、もういいや」
と思えるときは楽なんです。
次からは買わないようにすればいいんですから。

内容がちょっと気に掛かる程度でも、
たぶんほかに読んでみたい未読作家さんの本が
優先されちゃうから、それもそんなに悩まない。

悩まないってことでいえば、
その作家さんで最初に読んだ本が
「わっ、この本好き!」って思えるものなら、
2冊目も迷いなく買っちゃうのでOKです。

んで一番困るのが、
いいなって思える作家さんの作品を2冊読んで、
2冊目もよかったんだけど、
1冊目の衝撃が大きかったからなのか、
なんとなく気持ちが離れ気味になっちゃうとき。

3冊目に飛びつくべきか、
まだ読んでいない作家さんの作品を開拓したほうがいいのか。
お金と時間は有限なので。

で、この『晴天の迷いクジラ』。
2冊目です。
最初に読んだ『ふがいない僕は空を見た』が
とっても良くて、迷わずに買った2冊目。

良かったです、良かったんですけど……。
次回作はまだ出ないようですが、どうしよかな。

晴天の迷いクジラ
晴天の迷いクジラ
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窪 美澄
新潮社
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2012年4月2日月曜日

『木枯し紋次郎(上)生国は上州新田郡三日月村』(笹沢佐保)読みました。

ちょっと前に読み終わった
『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』って本は
とても良かったんですが、
「あっ、それはやらないで」って思う部分が、
ところどころ出てきました。

何かっていうと、
セリフをほとんどしゃべらない主人公が、
饒舌に話すトコ。

話をしないと物語が進んでいかないのは
わかるんですけど、
むすっとして話をしないキャラは、
そのままのキャラでいて欲しかったんです。
まぁ、物語の全体を通して、
そのドラゴン・タトゥーの女性は、
そんなに話をするキャラには、
なっていないんですけどね。

でも、
そんな違和感がところどころ出てきたお陰で、
自分が好きだなと、思うキャラがはっきりわかりました。

しゃべらない登場人物です。
ニヒルっていうのか、謎めいているっていうのか、
むっつりっていうのか、そんなキャラが出てくると、
それだけで、5つ星のうち4つはつけちゃいます。

無口なキャラが好きなのは、
たぶん、ぼく自身があまり話をするのが得意じゃなく、
話をしていると支離滅裂になっちゃって、
自分で何を話したかったのか、
わからなくなってしまう
コミュニケーション力欠陥児だからなのかもしれません。

で、この『木枯し紋次郎(上)生国は上州新田郡三日月村』。

主人公の紋次郎、とっても無口です。
だからとっても格好いい。
ドラゴン・タトゥーの女のように
「あっ、それはやらないで」って思う部分が、
ないこともなかったんですが、
ほんの1、2箇所。まったく許せます。

でも、少し怖いのは、
紋次郎の格好よさに影響されて、
ぼく自身がもっと口べたになっちゃうこと。
ぼくは渡世人でもないし、
今は江戸時代でもないので、
紋次郎のような振る舞いをしたら、
とっても生きていけません。

でも、格好いい!


木枯し紋次郎(上): 生国は上州新田郡三日月村 (光文社時代小説文庫)
笹沢 左保
光文社 (2012-01-12)
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2012年3月26日月曜日

『贈与論』(マルセル・モース)読みました。

昔(→P.103)みたいな参照ページの印を、
やたらめったら挿入して
本をつくったことがあります。
それをやると、
確認作業なんかがとても大変になり、
何日も徹夜したことを覚えています。

できあがったときには、
担当の編集さんと一緒に
「すごい本ができた!
こんな立体的な本は今までないぞ!」なんて、
内輪ウケしてました。

でも、しばらくたってから、
その本を読み返してみると、なんかウザったいんです。
ページをあちこちめくって、読み進めなきゃならない。
だから、
今までどこを読んでいたのかわからなくなるんです。
なんだか、ありがた迷惑って感じでした。

んで、この『贈与論』。

ページの分量でいうと、
半分が本文、半分が「注」でした。
「注」まできちんと読んでいたら、
昔ぼくがつくった本のように
ページを何度も何度もめくり直さないといけません。

……なので、ぼくはこの本の約300ページのうち、
本文の150ページほどしか読んでないんです。
内容に関する感想は、
「注」まできちんと読み通したときにします。
いつになるかわかりませんが……。

贈与論 (ちくま学芸文庫)
マルセル モース
筑摩書房
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2012年3月22日木曜日

『傍聞き』(長岡弘樹)読みました。

若かりし頃、自主映画を撮ったことがあり、
なんとか2本だけ完成させたんですが、
撮影途中で放り出してしまった作品もありました。
この本を読んでいて、
その放り投げた未完成映画のワンシーンを
ふと思い出したんです。

そのシーンってのは、
小手先のだましカットでした。

内容は、
ジャンルでいえば、いわゆるロードムービー。

3人の若者が1台の車に乗り込んで、
目的もなく「ここではないどこか」へ旅しています。
そのうち、つまらない理由でケンカが起こり、
その中の1人が、たまたま通りかかったバス停の前で、
無理矢理下ろされてしまいます。
2人になった車中。
車はしばらく走るのですが、
やがてどちからともなく
「やっぱりあいつがいたほうがいい」ってことになり、
Uターンしてあのバス停に戻ります。

そこで場面が変わり、バス停。
ちょうどバスが来たところです。
止まったバスが、ぶおんと発車して、
そのあとには、誰もいないベンチが残っています。
そこに、もどってきた2人の車が到着する。
あーあ、あいつはもう行っちゃった
……と思いきや、
道路の反対側のバス停ベンチに、ふて寝していた。

ホントに小手先のだましカットです。
映画を観ている人に、バスが行っちゃって、
あいつも行っちゃったと思わせたかった。
なんかドラマチックかなって思って、
そんなカットを撮ったんです。
結局、映画は完成していないけど。

でも、完成しないでよかったかな。
だって、こんなだましカットは余計ですよね。
そんなこと、しているヒマがあったら、
どんどんストーリーを先に進めて、
観てる人を引きづり込まないとダメですよね。
今さらながらそう思ったんです。

で、この『傍聞き』。

短編集なんですが、
どの作品にも、ぼくがやっていたような
だましカットが散りばめられていました。
「お前が未完の映画でやろうとしていたのは、
これなんだぞ。わかったか!」
といわれているような気がしちゃいました。


傍聞き
傍聞き
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長岡 弘樹
双葉社
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2012年3月21日水曜日

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(古賀史健)読みました。

いきなりですが、引用します。

──
「きくちの北園日記」、もう飽きちゃった(^_^;)。
だって、たいしたこと起こらないんだもん。
ま、一般の高校生はそんなもんなんだけど。
その、なんてことない日常をここまでクドクドと。
いや、ほめ言葉です、マジで。〜以下略
──

これは、
ぼくがやっているブログ「きくちの北園日記」について、
その中の登場人物である友だち(テルヤマくん)が、
寄せてくれた感想です。

このブログは、
まぁ高校時代の部活動のことを
だらだらと書いている半分フィクション、
半分ホントの雑記です(↓)。

http://kikukita.seesaa.net/

ブログを始めたきっかけは、
高校時代の後輩からの依頼でした。
後輩が、かつて部長だったぼくに、
バドミントン部OB会のホームページをつくるので、
「きくち先輩、何か書いてくださいよ」と頼んできた。
ぼくは「しかたねーな」と書き始め、
もう4〜5年くらい続けてます。

それだけ続けちゃうと、
やっぱ終わらせるのが忍びなく、
たいしたことない日常を
くどくどと引き伸ばして書いちゃってるんですね。
それをテルヤマくんは、見事に指摘し、
マジのほめ言葉として贈ってくださった。
それが冒頭の引用です(ツイッター上での発言)。

んで、
この『20歳の自分に受けさせたい文章講義』。

テルヤマくんがぼくに贈ってくれた言葉。
それが、そのまま当てはまった本でした。
「いや、ほめ言葉です、マジで」

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)
古賀 史健
講談社
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2012年3月19日月曜日

『シャンタラム(上)』(グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ)読みました。

ぼくが映画学校に通っていたとき、
脚本の先生からシナリオの構造について、
基本的な考え方を教えてもらった覚えがあります。

その先生は、
「ぶっとい縦軸をストーリーの柱に据えて、
横軸に細かな枝葉の物語を付け加えていきなさい」
と教えてくれました。

横軸はおろそかにしちゃいけないけど、
やはり大切なのは柱になるお話。
謎を解いていくとか、
誰かを救出するとか、
誰かと誰かが結ばれるとか、
そんな幹の部分をがっしりとくみ上げて、
そこから、
繊細な職人作業で横軸を付け足していきましょう。
そんな感じの授業でした。

ヒットしている作品ってのは、
ほとんどがこの先生の教えのようになってる気がするし、
そのころぼくが書いていた脚本は、
その教えをぜんぜん守れていなかった気がするんで、
「ほーそういうことか」と、
学生のぼくは感心していました。

で、この『シャンタラム』。

全編、横軸でした。
縦軸があるんですけど
(主人公がいつも登場しているってことが縦軸かと)
その縦軸に、どかーんとぶっとい横軸が、
これでもかってくらい何本も突き刺さっている。

その横軸がどれもこれも、ずしーんとくるんです。
そんで、ずきずきと身体にしみてきて
痛くなってくるんです。

こんなお話の作り方もありなのね。
でも、のんべんだらりと日々を過ごしているぼくには、
この極太横軸連打攻撃を
真似することはとてもできません。
物語をつくるときは、
やっぱり映画学校の先生の教えに従うようにしよっと。


シャンタラム〈下〉 (新潮文庫)
グレゴリー・デイヴィッド ロバーツ
新潮社 (2011-10-28)
売り上げランキング: 15343

2012年3月14日水曜日

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(下)』(スティーグ・ラーソン)読みました。

ぼくは本についている、しおりのひもを使いません。
特別な理由があるわけじゃないんですが、
使わないんです。
使わずに最初に買った状態のまま挟んで読み続けます。

使わない理由をあえていえば、
ひもがあるページの紙のへっこみを
見たいからかもしれません。
ずっと挟んでいると、紙がひもの形にへっこみますよね。
そのへっこみを見て、
「よっしゃ、折り返し地点だ」みたいに思いたいのかな。

といっても、しおりの役目をするものは必要なので、
大抵の本についてくる
小さな広告チラシなんかを、しおりにしています。

もしそれがついてこなかったら、
メモ用紙とかガムの包み紙とかが代用品になります。
最近ではそのしおりのメモ用紙に、
これから買おうと思っている本のタイトルを
走り書きしてたりします。

で、この『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(下)』。

上下巻ともに、本の間に挟まっていたのは、
ほかの書籍の広告チラシじゃなく、
登場人物リストだったんです。
これって、いいです。親切です。

最初は、そのリストを見て、
「わっ、こんなに人が出てくるのかよ!
わけわからなくなっちゃうよ」と少し引いたんですが、
物語もスムーズに流れるし、
登場人物リストしおりもあるしで、
ドラマはすんなり頭に入りました。

これは編集さんとかのアイデアですよね。
どうもありがとう。

あっそうそう、本の中身。
それは、えっと、面白かったですよ。

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スティーグ・ラーソン
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2012年3月13日火曜日

『裏庭』(梨木 香歩)読みました。

いきなりですが競馬って、
最初は馬の体力をためておいて、
ゴール直前で全力疾走し、
デッドヒートするってパターンがほとんどですよね。

最初から一生懸命走っちゃうと、
後半で息が続かなくなり、結局負けちゃう。

その馬がどれくらいの体力があるのかとか、
ほかの馬との駆け引きとか、そんな要素を考えながら、
上手く手綱をさばくのが、いいジョッキーなんですよね。

でもね。
そんなに頭の回転がよろしくないぼくは、
そういった勝負の機微みたいなことを
理解する能力に欠けているらしく、
いろんな思惑が入り交じった
競馬のレース展開ってのを、
あまり面白いとは思えなかったんです。
どうせやるなら、
最初から最後まで全力でやれ!──みたいな。

たぶんそんな事情からでしょう。
昔ちょこっとだけ買っていた時期がある馬券の購入を、
いつの間にか、やめちゃったんです。
まあ、たいていのスポーツは、
競馬と同じように、いろんな戦略があって
勝負が決まるんですけどね。

で、この『裏庭』。

初速はとってもいいです。
「いいわぁこの雰囲気」って思いながら、
軽やかにページをめくってました。
でも後半ぐらいから、ちと疲れてきて、
競馬でいえば、ゴールでは馬群に沈んじゃったなと。
まあ、それでも全力を尽くしている感触は
嫌いじゃないですけどね。

裏庭 (新潮文庫)
裏庭 (新潮文庫)
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梨木 香歩
新潮社
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2012年3月6日火曜日

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上)』(スティーグ・ラーソン)読みました。

前にも言いましたが、
ぼくはいつも3冊の本を同時に読んでます。
会社の昼休み、帰宅時のバスの中、就寝前です。

本はそれぞれ、
会社の本棚、バッグの中、ベッドの横に
置いてあります。

ここ数年は、この習慣がずっと続いていて、
読んでいる途中の3冊の本は、
明確に時間と場所が区別されていました。

会社で読む本が、バックの中に紛れ込んで、
バスで続きを読むってことはなく、
ベッド横の本を会社で読むこともありません。
3つの場所の間に見えない壁があって、
それぞれの場所に割り当てられた本は、
その壁を通ることができないみたいな。

といっても、
これを守らなくちゃいけないルールと考え、
自分のポリシーみたいにしていたわけじゃないんです。
そんなポリシーってなんだかへなちょこだし。

その見えない壁を、
いとも簡単に、何の抵抗もなく、すり抜けちゃった本。
それが、
この『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上)』だったんです。

理由は明快、面白かったってことです。
この本は会社の昼休みに読んでいて、
そのまま面白くて止められなくなり、
帰宅時のバスで読むためバッグの中に入れ、
そのままベッドまで持ち込んで寝る前にも読んじゃいました。

かわいそうに、
バスと寝床でそれまで読んでいた本は、
挟まれたしおりが動かないままです。

んで、今続きの下巻を読んでいます。
それはなんとか自制して、
会社の読書スペースだけに閉じ込めています。
自制できるってコトは、
作品のパワーもしくはぼくのこの本に対する気力が
徐々に落ちてきたのかな。

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スティーグ・ラーソン
早川書房
売り上げランキング: 45