2025年2月12日水曜日

『狂った宴』(ロス・トーマス)読みました。


中学生のときでした。
「今年一番良かった映画は?」と聞かれ、
答えたのは『幸福の黄色いハンカチ』。
山田洋次監督のあの作品です。

それからだいぶたって、
自分でも自主映画なんかをつくるようになってから、
その山田組の現場で守られていたルールを知りました。

タイトルにもある「黄色いハンカチ」が、
観客に最も印象に残るよう、黄色い色彩のモノは、
ハンカチ以外一切画面に映り込まないように
してたという話。撮影隊全員が注意してたらしいです。

たぶん、満開の菜の花畑なんかはロケハンのときに
真っ先に却下されていただろうし(もちろんヒマワリも)
道端にたんぽぽなんかが咲いていたら、
助監督さんが慌てふためいて抜き去ったに違いない。

広角で街の情景の撮影後、現像したラッシュに、
たまたま小学生が交通安全の黄色い帽子をかぶり
登校している後ろ姿が映っているとわかってしまったら、
そのカットは撮影し直すか、本編には使用しないか、
よくは知らんけどオプチカルとかいう処理で色を変えちゃうか、
したんだと思います(知らんけど)。

同じ種類のモノを徹底的に作品の中から排除して、
「これだ!」という見せたい1品だけを浮かび上がらせる。
ふーん。ものづくりってのは、
いろいろ大変だなあと感じたのでした。

で、この『狂った宴』。

主人公が「思い通りにならない事柄」って、
1つしかなかったなと、読み終えて感じました。
それ以外はほぼ順風満帆の思い通りなので、
「NOT思い通り事柄」は、くっきり浮かび上がってる、
と思ったのでした。

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