2020年1月28日火曜日

『みみずくは黄昏に飛びたつ』(川上未映子/村上春樹)読みました。


 万(10000)よりは
少ないかもしれないけれど
千(1000)も「途方もなく多い」
の意味でよく使われます。

千変万化とかね。
(この四字熟語の読み方は
「せんぺんばんか」だったんですね。
 ぼくはずっと「せんへんまんげ」
 って読んでいて、
 そう入力してもキチンと変換されないから、
 いつものように入力ソフトを
 バカにしていていて、辞書引いてみると、
 おのれがバカだったと知りました。
 ……ありゃ、またカッコ内に、
 いっぱい書いちゃった)

スポーツとか勝負の世界では、
どんなことでも千の単位までいくのは、
それこそ「途方もなく多い」らしく、
プロ野球で1000勝した投手なんて
聞いたことないし、
監督を長くやって、
ホントの名将って人だけがやっとこさ、
その数に届くらしい。

将棋の世界だとこれまで9人しか
通算1000勝した人はいないと
ウィキペディアさんも言ってます。
(囲碁だともう少しいるみたい)

で、この『みみずくは黄昏に飛びたつ』。

この読書ブログの投稿数、
1000冊を超えちゃいました。
我ながらよくやったなと思います。
誰にも何にも役に立つような代物ではありませんが。
あ、「みみずく」は1000超記念にふさわしい本でした。





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2020年1月23日木曜日

『地獄の楽しみ方 17歳の特別教室』(京極夏彦)読みました。


いつだったか忘れましたが、
フランス文学者の
内田樹さんがツイッターで、
これからの社会を生きる若い世代に向けて、
「ごめんなさい」みたいな
つぶやきをしていました。

自分たちの世代が、
こんなに生きにくい
世の中にしてしまった、と。

それ読んだとき、
「いやいやそれは、
 今に限ったことじゃなく、
 人間が言葉を使うようになって
 役割分担して暮らすようになった
 大昔から、ずっと同じだろう」
と思いました。

生きやすい天国のごとき世の中は、
あと1000桁くらい
世代が入れ替わらないと、
できはしないんじゃないか、って。

内田さんよりも
もっと前の世代の人を思い浮かべてみても、
その道では一番の栄誉だろう
ノーベル文学賞を受けた川端康成さんだって
理由はよく知りませんが
自死したようですし、
(あ、もし川端さんじゃなく、
 三島由紀夫さんがノーベル賞をとっていたら、
 2人とも自ら命を絶たなかった
 なんて話も聞いたことあります)
そんな具体例を出すまでもなく、
学校で習う歴史を見れば、
どの時代に生きていた人も
生きにくさは感じていたんじゃないかな。

で、この『地獄の楽しみ方』。

タイトルにある「地獄」って、
ぼくらがいるこの世の中のことを
指しているようです。
京極さんは他の本で、
この世は「たまに天国、いつもは地獄」と
いっていた気がします。
そしてこの本では、その地獄を
面白がってみるのも一興と勧めています。
あれ? 今回はちゃんとした書評みたいに
なってるような……。





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2020年1月21日火曜日

『ぐるぐる問答』(森見登美彦)読みました。


前回、
〈あと3冊分くらいあとで、
 『みみずくは黄昏に飛びたつ』という本の
 感想文もどきを書くと思います〉
といったので、
そこにたどり着くまで、
今回を含めあと2冊になります。

なのでついでだから、
今日もみみずく本から引いちゃいます。
(たぶん、2冊後の本番のときには
 書籍の内容には触れず、
 関係ないおちゃらけの話題になると
 予想されるため、
 フォローの意味も含めて)

そのみみずく本の中で、
川上未映子さんの質問に答えて、
村上春樹さんは、
小説をつくるときの作業手順を
紹介していまいした。

ネタになるようなとっかかりを、
頭の中で何年か寝かせて、
「よし、いける」と思ったら、
プロットも何もつくらず、
とにかく書き始める。

1日原稿用紙10枚。
とにかく書く。

文章が粗くなっても、
ストーリー展開に矛盾が出てきちゃっても、
気にせずに、とにかく最後まで、
決まった枚数を書き続ける。

そうやって出来たものを、
また最初から何度も書き直す。
そんな感じでした。
そうか、プロットつくらないのか…。

で、この『ぐるぐる問答』。

前に単行本で読んだけど、
森見登美彦さんと伊坂幸太郎さんの対談が
追加されてると知り再読。

お二人とも、村上春樹さんのように、
いきなり書き進めるみたいな話があり…。
プロットをかためてから書く作家は
少数派なんだと改めて思ったりした次第。





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2020年1月17日金曜日

『白銀の墟 玄の月(2)十二国記』(小野不由美)読みました。


あと3冊分くらいあとで、
『みみずくは黄昏に飛びたつ』
という本の感想文もどきを
書くと思います。

作家の川上未映子さんが、
もはや世界的文豪になった村上春樹さんに
インタビューして、
作品についてとか文章についてとか、
根掘り葉掘りほじくり出した本。

(書いてて思ったんですが
 「根掘り葉掘り」の「葉掘り」とは
 なんのことでしょう。
 「根」を掘るのはわかるけど、
 「葉」?って思ってネットにいくと、
 たくさんの人が同じ疑問を持っているようで、
 瞬時に見つけられました。
 結論をいうと、
 特に意味はなく
 単に調子よく言うための
 語呂合わせなんだとか。
 ありゃ、カッコ書きの中で、
 こんなに文字を埋めちゃいました。
 内容が薄くなるわけだ)

そのみみずく本の中で、川上さんが
「春樹さんの文章は、
 どんどんどんどん読みやすくなっている」
という感じで指摘するところがあります。

答えて村上さんは
「そこを目指して
 長いことやってきたんですから」と言う。

ぼくがそこで思った読みやすさって、
小難しい漢字などは一切使わず、一文も短く、
これ小学生向け?
と思えるようなものでした。

で、この『白銀の墟 玄の月(2)十二国記』。

漢字たくさん、難しい言葉てんこ盛り
……なんですが、
どうしてこんなに読みやすいんでしょう。





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2020年1月15日水曜日

『ナポレオン(3)転落篇』(佐藤賢一)読みました。


読書っていうのは、
当たり前だけど文字を
目で追うことです。

文字を目で追って、
文字の連なりが表している言葉を
コリコリと頭の中で分析していって、
文章として理解して、
ガハハと笑ったり、
ウウウッと泣いたりする。

本を途轍もなく早く読める人は、
いちいち脳みその中で
朗読なんかしないで、
印刷されている文字だけを見て
瞬時にそういった一連の作業ができると、
どっかで聞きましたが、
ぼくはそこまでの達人じゃないので、
たいていは文字を
目ん玉でひょいひょい追いながら
脳内音読しています。

あ、
今ちょっと見栄を張っちゃいました。

読書中のぼくの目ん玉は
「ひょいひょい」とは動きません。

読むスピードは早くはないので
「のろのろ」もしくは「へろへろ」です。
これは、毎日やっているランニング通勤の
足の運びと一緒です。

でもでも、
本当のたまに、
脳内朗読じゃなく、
読書の達人技みたいに、
ページをさらうだけで、
ちゃんと内容が理解できちゃうこともあるんです。
年に数回あるかないかだけど。

で、この『ナポレオン(3)転落篇』。

気がついたら達人技で
読んでいた箇所がありました。
それって、
文章が読みやすいってことなのかしら。





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2020年1月9日木曜日

『孤狼の血』(柚月裕子)読みました。


去年の読書リストを開いて
そこに加えるのが面倒だったのと、

2020年の読了本数を
見かけ上だけでも増やしたかったから、

という
ずぼら&姑息な了見のダブルの理由で、

この本、
2020年の最初に読んだ本に
しちゃいました。

正直に言うと2019年12月の30日か、
もしくは大晦日に読み終わったんです、
たぶん。
(これを書いているのが
 年末年始の休み明けなので
 よく覚えてないんです)

去年(2019)は1年間のトータルで
100冊までとどかず、
しかし今年は、世の中、
世界規模の大運動会で賑やかになるようなので、
やっぱり3桁しておいたほうが、
社会的潮流に沿うかなと。
そうはいっても、
1冊ぐらいズルして多くカウントしても、
大勢には影響ない気もします。

だって、去年は93冊で、
その前は90冊もいかなかったし。
あれ……よくみると徐々に増えてるじゃん。
もしやいけるかな。

で、この『孤狼の血』。

解説には金字塔とかとベタ褒めでした。
うん、そんなふうに感じる人も
いるでしょうね。
ぼくはとりあえず、目指せ100冊。





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2020年1月7日火曜日

『交通誘導員ヨレヨレ日記』(柏耕一)読みました。


前に読んだ
『へろへろ』(鹿子裕文)を
引き合いに出し、
ここに書こうと思いました。

5W1Hの法則に従い
「When」を記すため、
まずはいつ読んだのか
確かめようと思い、
ずっとつけているエクセルの
読書リストで検索をかけたんです。

検索窓に「へろへろ」と
打ち込んでリターンキーをペコッ。

すると即座に
「検察条件に一致するデータは
 見つかりません」
のダイアログが表示されました。

あれれ?
たしか今年の春頃だったんだけど、
去年だったかな。

あの本は単行本で読んで気に入って、
最近文庫になったから
買い直したやつなので、
そんなに昔ではないはず。

3年ほど前の初版のと今年のとで、
年を分けたシートに2冊、
リストされているんだけど…。

首をかしげながら、検索するシートを
去年の分に切り替えて
同じ作業を試しても、結果はやはり
「データは見つかりません」。

仕方なく
その前年の2017年シートでやるも、撃沈。
2016年も2015年も2014年も同じでした。

いやいや、そんなハズはない。
もしかしたらタイトルを間違えて
入力しているのかなと、
今度は著者名で検索してみると、
ありましたありました。

そこにはやっぱり
『へろへろ』じゃなく『へrへろ』と
打ち間違いの文字が並んでいました。

で、この『交通誘導員ヨレヨレ日記』。

『へろへろ』を引き合いに出して
もっと違うこと書こうと思っていたのに、
検索作業のアタフタで忘れちゃいました。
思い出したら、別の機会に書きます。





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2019年12月26日木曜日

『白銀の墟 玄の月(1)十二国記』(小野不由美)読みました。


一度試してみたい本の読み方があります。
作者名を隠して1冊を通読し、
その著者を当てること。

(書いてて思いついたんだけど、
 タイトル隠して読み終えたあと、
 自分で好きな題名をつける
 ってもの面白そう)

今まで読んだことのある作家の
未読作品限定にして、
頭の中にある
既読の文体と比べて推理する。

文章だけ物語だけ、
その中身だけを見て、
誰が書いたか当てるんです。

この目隠し読書ゲームへの挑戦、
ときどき思い出すんだけど、
なかなかやれません。

誰かに頼めば
作者名をマスキングした本を
用意してくれるかもしれないけど、
そんなこと人に頼むのはめんどいし、

自分でやろうと思っても、
著者名を見ないで
買う(or 借りる)方法もわからない。

もしゲームができたら、
全問正解できるのは
池波正太郎作品だと思います。

池波さんの本なら最後まで読まなくても、
任意に開いたそのページだけ見れば
判断できそう。

あとは誰かな……。
あ、ピンポイントの著者名じゃなく、
その作家の性別を当てるってもの面白いかも。

で、この『白銀の墟 玄の月(1)十二国記』。

この本で、目隠し読書ゲームをして
作者の性別を当てようとしたなら、
きっとぼくは「男性」って答えるでしょう。





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2019年12月24日火曜日

『ナポレオン(2)野望篇』(佐藤賢一)


とあるドラマを見ていて、
その番組を企画した制作者側と、
台本執筆を依頼された
シナリオライターの会話が
頭に浮かんできました。

なんの根拠もなく想像した
彼らのやりとりは以下の通り。

(制作者側:P、脚本家:W)
P「日本で最初にオリンピックに
  参加したマラソン選手の話だからね、
  よろしくね」
W「……はい。
  でもぉ……いろいろ膨らませて、
  その関係者なんかも無理矢理に
  引っ張り出して、なんとか見繕ったとしても、
  週1で1年分引っ張るのは、
  かなり厳しいな」
P「そりゃみんなわかってるんだけどね。
  企画が通っちゃったんだから
  しょーがないじゃん、Wちゃん」
W「いやいや、やっぱ半年分が限
  界じゃないですか」
P「そんなこといわないでさ。
  あ、そうだ、マラソン選手は半年分にして、
  残りの半年は別の人にしようか、
  2部構成ってことで」
W「それなら、資料調べている中で
  面白い人物いましたよ」
P「だれ?」
W「64年のオリンピックを東京に招致した
  組織委員会とかの人ですよ」
P「ほー、それでやってみよう」

で、この『ナポレオン(2)野望篇』。

ヨーロッパをひっくり返して
まとめ上げたりなんだりした人だから、
ネタはそれなりに豊富ですね。
これなら1人の人物だけで、
1年間は引っ張れるでしょう。
あと1巻残っているし。





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2019年12月19日木曜日

『環境再興史』(石弘之)読みました。


何年か前に
「人間は何も食べないでも生きていける」
って内容の本が話題になりました(たぶん)。

タイトルも忘れてるし、
もちろん読んでもいないので、
曖昧な印象でしかないのですが、

「それりゃ、どう考えても無理だろう」
と感じたのだけは覚えています。

心臓を動かすにはエネルギーがいるだろうし、
身体の中にある水分は蒸発していくだろうし、
細胞って分裂して新しいモノに
置き換わっていくと聞いたけど、
その材料なんかも外から仕入れないといけないし。

ということで、
生きていくには、自分以外のモノを食べて、
エネルギーやら身体の材料やらを
補給する作業が必要です。

それだけじゃなく、
眠って疲れをとらなきゃいけないし、
歯を磨いて虫歯を予防しないと駄目で、
お風呂に入って清潔にしとかないと
嫌われちゃう。

なんやかやと面倒を見てあげないと、
やっていけないモノなんですね。

で、この『環境再興史』。

人間だけじゃなく、
それを取り巻いている環境ってやつも、
なんやかんやと面倒見ないと
いけないものだと痛感しました。





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2019年12月17日火曜日

『地獄めぐり』(加須屋誠)読みました。


フェイスブックのタイムラインでは、
誰かの誕生日になると
「おめでとう」「ありがとう」
の投稿が並びます。

「ハッピーバースディ」って言葉も
たくさん出てくる。

そしてぼくはその文字を見ると、
なぜか、さだまさしさんの曲
「HAPPY BIRTHDAY」が
頭の中に流れます。

「昨日までの君は死にました〜」ってヤツ。

結構マイナーだと思うので
知らない人のほうが多いかもしれません。

なぜかあの定番の
「ハッピバ〜スデ〜ツ〜ユ〜♪」じゃなく、
さださんなんです。不思議です。

あと、もう一つ。
いつも行くスポーツジムのロッカーは、
そのつど4桁の暗証番号を
設定して使います。

「ピッ、ピッ、ピ、ピ」と数字を押し、
最後に「入力」ボタンを「ピッ」とする。

その音のつながりが
「パッパッパヤッパ」という
金井克子さん曲「他人の関係」
のリズムに聞こえてしまうんです。

そうすると、
ロッカーから2つ下の階の
プールに行くまでの間はずっと
「会うときにはいつでも〜」
という少しハスキーな声が頭の中に響き、
それに合わせて階段を
ぴょんぴょんしています。

ほかにも、
トンボを見かけると長渕剛さん、
卒業式って文字なら青春時代、
奮闘努力の四字熟語だと寅さんなどなど、
脳内BGMのスイッチを入れるものは
いっぱいあります。

で、この『地獄めぐり』。

この本のタイトルも、
頭の中にあるレコードに、
針を落とす起点になりました。

まったくベタですけど、
山本コータローさんの『岬めぐり』。

いずれにしても
選曲が全部古いのは仕方ないです。
それだけ地獄に近いお年頃だってことで。





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2019年12月12日木曜日

『営繕かるかや怪異譚 その弐』(小野不由美)読みました。


中学生、いや高校生くらいまでかな。
二段ベッドの上の階に寝ていました。
(下は弟が使っていた)

寝床から天井までは1メートルくらい。
上体を起こしたとき頭との間に
少しだけ余裕がある程度です。

そこで上を向いて寝ると、
見えるのは天井に張られた化粧板です。

白の平面にポツポツと凹んだ穴が
開いているような模様。

虫食い穴みたいで、
規則的に並んでいるんじゃなく、
ごま粒状のポチッとした丸が
点々とまだらにあって、

そのごま粒が連結して
イモ虫状になったモノや、
ペンキを塗ったとき
毛がついてしまい乾いてから
それを取ったときの跡みたいなモノ
なんかもまぶされているヤツです。

それ何ていうのか調べてみたら
「トラバーチン模様」
という名前だそうです。

なんでも大理石に似せてつくった
デザインだとか。
ぼくはどちらかというと、
コンクリート打ちっぱなしの
壁みたいな気がするけど。

まあ、とにかく仰向けに寝ると、
そのトラーバチン模様で
視界がいっぱいになるんです。

ほんでその模様、
雲だったり、シュウマイだったり、
人の顔だったり、
その日その日で、
違うモノに見えてくるんです。
あのロールシャッハテストみたいに。

で、この『営繕かるかや怪異譚 その弐』。

もう50歳も過ぎているのに、
そんな中坊時代の
少し異世界に触れたような日常を
思い出しました。





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2019年12月10日火曜日

『精神科は今日も、やりたい放題』(内海聡)読みました。


人の手でつくり出したモノは、
自然にできていった
既存のモノに対して、
何かしら悪さをするって宿命が
あるのかもしれません。

例えば、フロンは、
それまで冷蔵庫なんかで使っていた
冷媒のアンモニアに代わる物質として
つくられたらしいけど、それが、
地球の周りにあるオゾン層とやらを
壊しちゃうみたい。

毒性のあるアンモニアじゃなく、
無毒・無臭で燃えないフロンが
できたときは、みんなが
「こりゃいいぞ」と、
つくりまくり使いまくったらしいけど、

あにはからんや、
地球規模の問題を抱えていた。

例えばプラスチックは、
木材や金属なんかより扱いやすく
加工しやすくて、
人類最大の発明なんていう人もいる。

電子部品の基板から
コンビニのレジ袋まで
今や1日たりとも
プラスチックに触れない生活を
することはできない感じ。

でも、なんだか海に
そのゴミがうじゃうじゃあふれて
いるようで…。

例えば、特定の症状に効くからと、
成分を抽出してかためてつくった薬は、
その特定症状に効くけれど、
ほかの正常なあちこちにも効いてしまい、
つまりは副作用に悩まされる。

フロンにプラにクスリに
あれやこれ全部……。
宿命なんでしょうか。

で、この『精神科は今日も、やりたい放題』。

怒っているなこの本。
そこがチト怖いけど、
精神科ってのも人の手で
つくり出されたモノなんだろうな、
と思いました。





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2019年12月5日木曜日

『プラネタリウムの外側』(早瀬耕)読みました。


十年ほど前になるでしょうか。
仕事で挨拶に行った会社で、
いろんな部署を回りながら、
そこにいる人たちを紹介されたんです。

「よろしくお願いします」
「こちらこそ」
みたいな簡単なやり取りを
しながら名刺交換をしました。

その名刺の中の一枚に
見覚えのある名前があったんです。

昔好きで読んでいた小説家。

でも作家デビュー後
3冊ほど発表されたのち、
もう20年以上新しい作品を
出していない人。

「あのー……
 菊池規悦(仮名)さんって、
 ひょっとして『電卓エクセル(仮)』の、
 あの菊池(くどいようですが仮名)さんですか?」

彼は、少し困ったような顔をして
「はい。いやでも、もう…」と言いかけた。

と思ったら、
ちょうど机の前にあった電話が鳴り、
こちらを気づかう素振りを見せて
彼は受話器を取りました。

通話は長引きそうで、
そのまま待つのも悪いからと、
ぼくらは次の部署へ移動です。

そもそも挨拶に回ったのは
一応の顔見せ程度で、ぼくの仕事には
それほど関係のない部署ばかり。

その後は、
忙しくなって彼のことも忘れてしまい。
十年ほどになるでしょうか。

で、この『プラネタリウムの外側』。

ウィキペディアによると
作者の早瀬さんはデビュー後約20年
沈黙していたようです。
菊池(仮名)さんも、
そろそろ沈黙破ってほしいな。





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2019年12月3日火曜日

『ナポレオン(1)台頭篇』(佐藤賢一)読みました。


小説をつくるとき、
視点がぶれないようにするのが
大切とよく聞きます。

それまで描いていた人物の主観から、
ほかの人に切り替えるときには、
1行空けて、区切りをわかるようにする。

そうしてたくさんの視点から
物語をつくっていくと、
それぞれの登場人物から出てくる
ダシみたいなものが混ざり合って、
とっても美味しく深い作品に仕上がる
……みたいなことが、
どっかの小説作法のような本に
書いてあった気がします。

とはいえそれだと、
最初から最後まで
ずっと一人称で通している作品は、
視点複数の主観まぜこぜモノよりは、
濃厚な味わいがないことになる。

それでも、あえて一人称にして、
まぜモノに負けないくらいの
濃厚深奥でクールなお話しを
つくっちゃえる人がいる。
たしか、村上春樹さんなんかは、
ほとんど一人称だったような…。

で、この『ナポレオン 1 台頭篇』。

一人称ではありません。
でも、視点はほぼ主人公一人。
それでもここまで引っ張れるんだな。
続くあと2巻、引っ張られます。






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