2017年4月17日月曜日

『騎士団長殺し 第1部』(村上春樹)読みました。


山田風太郎さんの『魔界転生』は、
たしか上巻の3分の2まで、
物語の鍵になる
忍法についての記述で占められていて、

ページをめくりながら
「いったい主人公は、
 いつになったら活躍するの?」
って思ってました。
(読んでから2年以上もたつので
 記憶はあいまいなんですけどね)

その忍法は、
死んでも復活しちゃうというか
死なないといか、
そんな掟破りの究極コースで、

その術を完成させる工程には、
お得意のエロ的要素が
ふんだんに絡んでいます。

なので、最初にいった
〈主人公はどうなのよ?〉
の疑問はあるものの、
読んでて楽しいんです。

「おいおい、そんなお下劣な、
 とんでもないこと、
 どんな頭の構造してたら、
 思いつくんだよ。
 その脳みその仕組み、
 ぼくにも少し分けてほしい!」

って羨望と尊敬とニヤニヤが
まぜこぜになりながら、
読み進めていったように覚えています。

最初から主人公がきちんと登場して、
キャラの背景なんかが説明されて、
次に戦う相手方の描写があってとか、
そんな普通に流れる
ストーリーの構成は無視されても、
許されちゃう楽しさがありました。

で、この『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』。

あれれ?
ここまで引っ張ってからの登場なんですか?
と『魔界転生』を読んだときみたいな
ひっかかりがありました。

山田さんのときは「それも、ご愛敬」と、
ニヤニヤしながらうなずいていたんですが、
今回はノドに小骨が刺さったような
感じが残っています。

第2部読めば、
違和感なくなるかな……。




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2017年4月14日金曜日

『オー!ファーザー』(伊坂幸太郎)読みました。


都庁の建物の設計もしたという
建築家の丹下健三さんについて、
昔聞いた噂が
ちょっと気になって調べてみました。

結果、
やっぱその噂はガセだったようです。

都市伝説のようなその噂とは、
「丹下さんは一級建築士の資格を
 持っていなかった」。
(故人なので過去形にしました)

いつどこで誰から聞いたのか、
もしくは何かの資料で読んだのかは、
記憶にないのですが、

「資格を持っていないのに、
 そんな大規模プロジェクト
 やってもいいの?」
と疑問に感じたのは覚えています。

そのときの自分なりに納得した答えは、
「その世界の第一人者になれば、
 資格やらの細かいことは関係無い。
 評価されるのはあくまで作品だ」
みたいな精神論だったように思います。

そのあと、
「一級建築士の資格なんてのは、
 足裏についたご飯粒のようなもので、
 取らないままでも、
 気持ち悪いだけで、何も問題ない」
って話も聞き、
ふーんそうなのかと思ってたら、

資格の有無に関連する
違法建築だかの問題が
テレビとかで騒がれてて、

「やっぱ、ちゃんと取らないとダメなのか」
と、思考があっちこっちフラフラしてます。

で、この『オー!ファーザー』。

足裏についちゃったご飯粒が
ひとつ取られないまま
残っているような気がするのは、
ぼくだけでしょうか。




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2017年4月12日水曜日

『活版印刷三日月堂 海からの手紙』(ほしお さなえ)読みました。


昔、友だちの書いた小説を
読ませてもらったとき、

「褒め言葉はいらないから、
 何でもいいからダメだと
 思った部分を教えてほしい」

というので、
リアリティがないと感じた部分を
素直に口にしました。

「他は〈うん、そういことある〉と
 思いながら感心して
 読んでいたんだけど、
 恋人とデートする場面と、
 親友に裏切られる場面が
 ちょっと違和感ある。
 いかにも〈つくりました〉って感じ」

と答えたんです。

するとその友だちは、
今指摘した2カ所以外は全部、
頭の中でつくったこと、
つまり創作だと言いました。

でも、その2カ所だけは、
自分の実体験をそのまま書いた
実話だって言うんです。

実話だとリアリティがなく、
創作だとホントっぽい……。

表現する人のクセだとか
技量だとかによるんだろうけど、
なんか不思議だなと思いました。

で、この『活版印刷三日月堂 海からの手紙』。

読んでいるうち、
知らぬ間に涙がこぼれてきて、
ページの所々がふにゃふにゃになりました。

……なんですが、
「これはリアリティないな」と
感じた部分もありました。
もしかしたら、それが実話なのかしら。





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2017年4月10日月曜日

『バイバイ、ブラックバード』(伊坂幸太郎)読みました。


最近、
あとがきや解説といった付録部分は、
本編よりも先に
読むようになってきました。

本編を読み終えたときに、
1冊の本の中で
目を通していない部分が
残っていると、
なんだかムズムズだからです。

本編の最終ページをめくって
「うん!オモロイ!」
なんて思ったら、

そのタイミングで1冊分の体験は、
終わってほしい。

そのためには、
本編に入る前に、
付録を先にやっつけておき、
「本編読了=1冊読了」に
なるようにするんです。

でも、
そこにはやっかいな問題があります。

解説やあとがきには、ときどき、
いわゆる〈ネタバレ〉がある。

親切な本だと、
「先に読まないように」などと
注意書きもあったりします。

結末などを先に知ってしまったら、
面白味が損なわれちゃう……。

では、
ムズムズ解消とネタバレ回避の
どちらをとればいいのか。

その悩ましい問題、
ぼくの場合、
自然に解決できちゃいました。

忘れるんです。

いや、忘れる努力なんて不要です。
そのままにしておけば、覚えてない。
いやぁ、ひ弱な記憶力でよかった。

で、この『バイバイ、ブラックバード』。

普通の人はたぶん、
付録部分はあとから読んだほうがいいと思います。
面白いだけに。




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2017年4月7日金曜日

『革命の終焉 小説フランス革命18』(佐藤賢一)読みました。


本を読み終わってすぐに
この感想文もどきを書ければいいんですが、
そうもいかないときが多々あります。

読了して「ああ面白かった」と感じ、
そこから感想文に引っ張れるような
ネタを思いついて
「よし!これで書こう!」と思っても、
いざパソコンの前に座るのは
日を置いた後日
っていうのがほとんどなんです。

そのブログ執筆時、約半分は、
読んだ直後に思いついた〈ネタ〉を
覚えているんですが、あとは忘却。

まあ、
ぼくのガタピシ記憶力からすれば、
半分でも記憶に残っているのは、
上出来なんですけどね。

で、この『革命の終焉 小説フランス革命18』。

残念ながら忘却バージョンでした。
とってもいい〈ネタ〉だった
ハズなんですけどね……。

ソレ書いたら、この本、
一挙に1000万部売れちゃうくらい。

ま、いずれにしても
面白かったことは確かです。
小説フランス革命、
全18巻、読み終えました。




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2017年4月5日水曜日

『自閉症の僕が跳びはねる理由(2)』(東田直樹)読みました。


「今の私があるのは、
 たくさんの人のお陰です」
という言葉をよく聞きます。

そういう人はたぶん、周りの人が
何かいいアドバイスをしてくれたり、
もっと直接的な援助をしてくれたり
ってことなんだろうな。

ぼくも今があるのは、
(というほどのポジションではないので、
 今、社会の中で生かしていてもらえるのは
 程度の意味です)
自分に力があったからだとは思っていません。

とはいっても、
周りの人から有益なものを
たくさん頂けるような、
幸運を持っていたのとも違います。

周りの人が教えてくれたのは、
「こんなふうにしちゃダメだよ」って姿です。

そのダメ姿を
リアルに見せてくれた人が多かったんです。
つまり反面教師。
悪い見本です。

「この人、我を張りすぎ
 ……ぼくはそうならないようにしよ」
「あの人、なんで〈ありがとう〉って
 言わないんだろう
 ……ぼくは気をつけよう」 などなど。

いろいろ思い出してみると
変な人ばっかりだったんです。
ぼくの周り。

で、この『自閉症の僕が跳びはねる理由2』。

読み終わったらなぜか、
反面教師に教えられてきた
今までのぼくのことが
頭に浮かんできました。

著者さんみたいな障害のある人からみて、
ぼく自身が悪い見本にならなければいいな
……っていう自戒の気持ちから、
そんな思いが出てきたんだと思います。




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2017年4月3日月曜日

『正しいマラソン』(金哲彦)読みました。


バドミントン部だった高校時代。
中学からの経験者だってことで
部長をやらされ、

なんか「らしい」ことを
しなきゃと思い、
練習メニューを、
まったく別のトレーニングに
変えたことがありました。

それまでは、
何となく走り込みをして、
そろそろ疲れたなと思ったら筋トレやり、
「ゲームやりてぇよ」という声が上がると
ゲーム練習にするという
メニューとさえいえない内容だったのを、

15分刻みで、
走り込み、筋トレ、素振り、基礎打ち、
ノック、ゲームなどの項目を組み込んだ
スケジュール表をつくり、
みんなに声を掛けたんです。

それ、ひと月くらいはやりました。

でも、
目に見えて技術が上がるわけでもなく、
みんなのやる気が向上するでもなく、
ただあたふた時間に追われるだけで、
ぐるぐるしてきゃったようで、

いつの間にか元通りの
何となくメニューに戻っていました。

そのとき、
15分刻みの項目に入れた
筋トレとかノックとかは、
それまでやっていたことを
細切れにしただけ。

バドミントン教本みたいな本を
参考にしたとか、
スポーツ雑誌に載っていた
とかじゃあありません。

たまたま、
ぼくの頭の中に浮かんだだけ。

あのとき、
本でも何でもいいから
技術向上の知識みたいなものを
少しでも取り入れていれば、
もっと上手くいっていたのかな……。

で、この『正しいマラソン』。

今、毎日やっている約6キロの
ランニング通勤で、
少しでも楽になるやり方が載ってないかな
と思って読んだ本。

でも、
ぼくのようにだらだら走りの人向けじゃなく、
本格的に走りたい人向けの本でした。

バドミントンについての
こういう本を読んでいれば、
高校時代の練習メニューも
上手く組めたんだろうな。






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2017年3月31日金曜日

『SOSの猿』(伊坂幸太郎)読みました。


スティーブン・キングさんの
物語のつくり方は、
「ストーリーの構成など考えずに
 勢いでががーっと書く」
みたいな感じだそうです。

通っていた映画学校で、
「大切なのは構成だ」
と習ってきた
ぼくにとってはびっくりでした。

それでも、
疑問に思いながら
キング作法を試してみると

「おお、なるほど、
 そっちのほうが展開が
 ごろごろ転がって面白くなる」
と気づき、

牛歩の歩みではありますが、
自作のお話づくりを進めています。

とはいえ、最近、
それだけじゃダメだってことが
わかり始めたんです。

つくり出しの初っ端は、
ががーっと書くのがいい。

でもそれだけで終わっちゃいけない。

キングさんほどの力量があれば、
それでもいいんだろうけど、
ぼくレベルだと、
ががーっで出来たものを見直し、
あのエピソードと
この説明を入れ替えたり、
冗長な場面を削ったりという
まさしく構成を練り直さないと、
満足できるお話にはならない。
勢いプラス構成作業
……やっぱ、お話つくるのは大変です。

で、この『SOSの猿』。

練られてますね、構成。
当たり前だろうけど、
やっつけ仕事じゃないなって思いました。




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2017年3月29日水曜日

『ヤマンタカ 大菩薩峠血風録』(夢枕獏)読みました。


昔、『神々の山嶺』って
小説を読んで、
「この本、すごっ!」と
感激したのを覚えています。

ネットで調べてみると、
最初に出版されたのは
1997年となってました。
ということは20年前。

んで、映画化されたのが去年。
(映画は見てないんですが……)

映画化と聞いたとき、
20年近くたった今ごろ、
なんで? と思ったんですが、
ま、いろいろあったんでしょうね。

ネットには、
その間に漫画化もされていると
載っていたし。
静かに企画が進行していたんだと。

ということでここからが本題。
ぼくの記憶力、
やっぱりポンコツだってお話です。

普通は、
それだけ感激した本なら、
頭のどっかに引っかかっていて、
同じ作者の作品を
続けて読むハズなんです。
いつものぼくなら……。

でも、ポンコツ力が本領を
発揮しちゃったんでしょうね。

著者の夢枕獏さんの作品には、
まったく反応しなかった。
すっかり忘れてたんです。

その忘却のかなたで
隠居してしまった記憶を
呼び戻してくれたのが、
映画化のプロモーションなんかで見た
『神々の山嶺』というタイトルでした。

「あ! ポカリ飲まなきゃ!」
同じトーンで
「あ! 夢枕さん、読まなきゃ!」
となりました。

で、この『ヤマンタカ』。

「読まなきゃ!」と思って入手した
夢枕さんの最新刊。

うーん。
昔の感激には及ばなかったな……。
せっかく思い出したんだから、
神々のほうを読み返してみるか。





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2017年3月27日月曜日

『14の夜』(足立紳)読みました。


日芸(日本大学芸術学部)の
合格発表の帰り、
掲示板に自分の受験番号が
書かれてなくて、

「だよな…」なんて思いながら、

とぼとぼ校門を出ていったとき、
殺気だった兄ちゃんに行く手を塞さがれ、

「受け取らなかったら、
 タダじゃおかねぇ」という目で、
押しつけるように渡されたのが、

今じゃ日本映画大学という
近づくのさえ畏れ多い
権威のある教育機関に
なってしまったところの
前身である
横浜放送映画専門学校のチラシで、

そこには
「映画づくりは格好悪いぞ、
 それでも君は来るか」
と書かれていて、

掲示板に受験番号がないのを
「だよな…」くらいにしか
感じなかったぼくは、

「そうか、ぼくはカッコ悪いわ、
 ぼくの行く学校はココだ!」
と思ってしまい、

なぜが農村に何日も泊まり込んで、
それを「実習」と称して
学生にやらせるような
トコに入っていたのでした。

で、この『14の夜』。

ぼくの出身校、通称「今村学校」は、
現在の大学になる前、
日本映画学校という名の
専門学校だった時期がありました。

著者さんは、
その時期の卒業生だったみたいです。
すごいすね、みんな。
色んなとことで活躍してて。

面白いっすよ、この本。




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2017年3月23日木曜日

『ビブリア古書堂の事件手帖7 栞子さんと果てない舞台』(三上延)読みました。


「平日はできるかぎり毎日、
 ツイッターで情報発信する」
というルールを自分でこしらえ、
(なぜ、そんな縛りをつくったのか
 ぼく自身もわかならいのですが)
もう何年も続けています。

そのどうでもいい掟を守るべく、
この感想文もどきも
発信コンテンツの一つにしています。
ブログを書いたら、「更新しました」の
つぶやきを入れるんです。

作文をつくるときは、
1冊読み終えたら
まずパソコン内に書きためておき、
その後、ネット上にコピペで書き込む。

すると、短期間でたくさん読めれば、
それだけストックがたまることになります。

思うように読めないと、
書いた途端にネットにアップ
という自転車操業になります。

去年の暮れから今年の年頭にかけては、
ストックがたまっていたので、
気分的にも楽に
ネットのアップ作業ができていました。

ところが、
ここのところ、なんやかんやで
本を読む時間が少なくなり、
ストック分もなくなってきたんです。

で、この
『ビブリア古書堂の事件手帖7
 栞子さんと果てしない舞台』。

時間がなくても、面白くって一気読み。
ストックに一冊分の余裕ができました。




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2017年3月21日火曜日

『ダントン派の処刑 小説フランス革命 17』(佐藤賢一)読みました。


高校生のとき、
やんちゃな男友だちと
タルコフスキー監督の『ノスタルジア』を
観に行きました。
(ネタの使い回しだけど、
 誰も覚えてないでしょ、きっと)

劇場から出て、
お互いが言い合ったのは
「ぜんせん意味わかんねーよ!」でした。

内容が高尚すぎて、
アホガキの高校生には
ストーリーが追えなかったんです。

で、翌日。
学校でぼくはその友だちに訊きました。
「お前、パンフレット読んだ?」
「読んだ!
 すげーいい話だったんじゃん!」
「そうだろ!
 パンフ読んで初めてわかった!
 あれいい映画だ!」

ヤンチャ君とぼくは、『ノスタルジア』を、
その年のベスト1にしました。

世界情勢だとか、
主だった歴史の流れだとか、
経済が動いている仕組みだとか、

そんな知識を
まったく持たないアホ高校生は、
作品を観賞するための土台が
できていないんです。

そんな時期に観た映画には
この『ノスタルジア』と同じように
「意味わかんねー!」な
作品がいくつもありました。

で、この『ダントン派の処刑 小説フランス革命17』。

たしか『ノスタルジア』と同じ頃、
アンジェイ・ワイダ監督の
『ダントン』という映画も観ました。

劇場を出たときの感想は
『ノスタルジア』と同じでした。

ああ、この本を先に読んでいれば、
そんなことなかっただろうに。
とはいえ、もう30年以上前。




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2017年3月17日金曜日

『サピエンス全史(下)』(ユヴァル・ノア・ハラリ)読みました。


経済の本、心理学の本、
哲学の本、環境問題の本……。

その道の専門家じゃないぼくらが
本をつくるんですが、
内容があまりにも間違っていてはダメなので、
その分野に造詣の深い先生に、
内容チェックを
お願いすることがあります。
いわゆる監修です。

今までの経験からして、この監修の先生、
大雑把にいって2種類に分けられます。

細かい人とそうじゃない人。
(区別するため以下「細さん」と「太さん」)

細さんがよく指摘するのは、
例外があること。

「言い切ってはいけません。
 異なる場合もあるのです。
 例外を列挙してください。
 注を入れてください」

それに対し、
太さんはどちらかというと
ぼくら側に近く、
わかりやすさや読みやすさを優先する。

「この表現は厳密に言えば
 違う場合もあるけど、
 大づかみすりゃ正しいからOK。
 もっと言えば、
 それに続く例外も削ったほうがいい。
 もっと読みやすくなるし、
 素人の頭に入りやすい」

ぼくの経験からいって、
細さんと太さんの割合は9対1。

本が売れるのは
その「1」の先生に
見てもらった場合のほうが多い。
大づかみにストンと
読者の頭の中に印象として残す。
──これ大切だと思います。

で、この『サピエンス全史(下)』。

この本、人間の周りにある色んなこと、
大づかみにストンと
頭の中に落としてくれます。




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2017年3月15日水曜日

『自閉症の僕が跳びはねる理由』(東田直樹)読みました。


『美女と野獣』って物語がありますね。
おとぎ話もアニメもミュージカルも、
どれ一つ、
読んだことも観たこともないので、
ホントはよく知らないんですが、

あれって要するに、
魔女かなんかが意地悪して、
心の優しい立派な王子様みたいな人を、
醜い野獣の姿に変えちゃって、

それを知らない美しい女の子が、
本当はイケメン王子の野獣と出会い、

びくびくしながら
対応しているうちにひかれ合っていく
ってストーリーなんでよね。

それでハッピーエンドで
野獣の魔法が解けて、
元野獣の王子と美女とが
幸せに結ばれました。
めでたし、めでたし。

……この、ぼくの想像の話の筋は、
そんなに間違っていないですよね。
知らないんだけど。

で、この『自閉症の僕が跳びはねる理由』。

著者の東田さん
(というか、自閉症をわずらっている人たち)は、
本当は王子様である魔女に意地悪された人みたいに、

本来の立派な姿を、
誰かに隠されちゃってるような気がしました。

さらに頭が下がるのは、
隠してるベールみたいなものさえ
受け入れちゃって、
その中で懸命に生きてるところ。

立派で強い人格を持った人たちに、
久々に触れた気がしました。




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2017年3月13日月曜日

『あるキング: 完全版』(伊坂幸太郎)読みました。


何かと話題の向こうの国の大統領。
花札さん、じゃなかった、
タロットさん、じゃなく、
カルタさん……
あれ? 正しい名前、ど忘れしました。

まーとにかく、
その大統領さんの演説の仕方について、
テレビで解説してました。

テレビが言うには、
自分は自信を持ってるんだ、
絶対に正しいんだ
という意志を伝えるため、

かの人は、
同じ言葉を繰り返すんだそうです。

それは自分を奮い立たせる
自己啓発のテクニックの一つ、
みたいなことも言ってました。

「いいですか。
 私はアメリカを第一に考えてるんです。
 アメリカは一番でしょ。
 アメリカは一番ですよ。
 なんでって、決まってるじゃないですか、
 アメリカは一番だもの」

ぼくはよくわからないんですけど、
どうなんでしょうかね。
こうした物言いって。

まっ、それを力強いと思い、
彼に任せようと思った人が
それなりの数いたから、
大統領になっているんだろうけど。

で、この『あるキング 完全版』。

一冊の本の中に、
同じお話が3個載ってます。

単行本、雑誌、文庫本に
載ったときの3つのバージョンを
そのまま掲載したと
書いてありました。

ぼくのこの本の評価は
「まあ普通」としたんですが、
もしこの形態じゃなく、
1つのバージョンだけの本だったら、
もうちょい高い評価になったと思います。

あ、名前思い出した! トランプさんだ。




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