念のため辞書を引いておきます。
「惹句」ってのはデジタル大辞泉によると
「人の心をひきつける短い文句。特に広告文などで、
誇張してうたい上げた文句。キャッチフレーズ」
だそうです。
書籍では、カバーの上につく帯なんかに、
目をひく惹句が、たいてい書かれています。
「誇張してうたいあげた文句」とはよくいったもので、
まさに「誇張」を絵に描いたような言葉が並んでいて、
ぼくが1ページたりとも面白く感じられなかった作品にも、
超オススメ!だの、メガトン級の面白さ!だの、
あなたはこの感動に耐えられますか?だの、
の「うたいあげた文句」が所狭しと印刷されています。
それが「人の心をひきつける短い文句」
なのかどうかの判断は難しいところですが。
まあ、辞書に書かれた意味の中に誇張とあるんだから、
実際よりも大げさに表現するのが当たり前で、
中身が見えなくなるほど
盛りに盛ってなんぼの世界なんでしょう。
でも、そんなデカ盛り上等ビジネスの中でも、
本当にその価値がある作品にしか使っちゃいけない
暗黙の了解的な言葉があるように思うんです。
ぼくがその暗黙了解ワードの1つと
考えているのが「金字塔」です。
で、この『後巷説百物語』。
「妖怪時代小説の金字塔!」って惹句が使われています。
妖怪時代小説ってジャンルが
どれだけあるのかわからないけど、
金字塔って言葉、使ってOKの作品でした。