2023年6月1日木曜日

『ムラブリ』(伊藤雄馬)読みました。


20代から30代にかけて
よく遊んでいた友だちと、
何十年ぶりかに話をしました。

あれやこれやの思い出話があふれ出て、
自分のやったこと言ったことを
ほとんど覚えてないのに、あきれました。

「そういえば、ぐうたらマンションできた?」
なんて聞かれても
「なにそれ?」としか答えられません。

彼が言うには、
ぼくがもしお金持ちになったら、
なにもしない人向けのマンションをつくりたいと、
ほざいていたそうです。

衣食住のすべて、
生活に必要なものは全部無料で提供する住居。
入居条件は、仕事をいっさいしない人。
面接して、なんか仕事的なことをしそうな
意欲を持った人物だと見受けられたら即NGで、
ほんとのぐうたらさんにだけ住まわせてあげる。
…って、そんなこと言ってたかな。

で、この『ムラブリ』。

これを読んで、昔ぼくが言ってたことが、
なんとなくわかるようになりました。
面白いです。




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2023年5月30日火曜日

『マシンフッド宣言(下)』(S・B・ディヴィヤ)読みました。


翻訳家の人が書いた新聞のコラムに、
例のチャットGPTを使った感想が載ってました。

そうそう今は、このツールを使うことを
「ジピる」っていうんですね。

ぼくの中では「ググる」が
やっと違和感なく使えるようになってきたのに、
そんな化石野郎をビューンと
振り向きもせず追い越すように
新しい技術が言葉になって世に浸透していく。

少し昔はテレフォンカード、つい最近は携帯電話を
まったく寄せつけなかった原尞さんの作中人物である
探偵の沢崎の気持ちが、年々わかるようになってます。

あれ? なんの話だったっけ。

そうそう、ジピるの感想でした。
翻訳家の人は、とりあえず今のところは、
きちんと使えるものにはまだ仕上がっていない、
と結論づけていました。
間違っているのものが多すぎると。
それが間違いじゃなく
絶対正しいもののように示されると。

ぼくも、ジピちゃんの物言いは、
なんだかマウントをとりたい人のように
感じちゃってます。今のところ。

で、この『マシンフッド宣言(下)』。

とりあえず今のところは仕上がっていないAIが、
仕上がった先の未来のお話。
でもまあ、そうなったらそうなったで、
やっぱりぼくは、探偵・沢崎の気持ちを
より深く理解するんだろうな。




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2023年5月23日火曜日

『「狂い」の調教』(春日武彦/平山夢明)読みました。


後輩たちが頑張ってくれて年に一度、
出身高校バドミントン部で
OB・OG会を開いてくれます。
(コロナで3年ほど中断していましたが、
 この前、復活開催しました)

昼間に学校の体育館でお遊びの試合をして、
夜は親睦会という名の酒の席。

10代のあの頃は部活で
1日に5日分くらいバドをしていたんですが、
何十年もたった今、ラケットを握るのは
もうその会だけになっています。

当然のことながら昔のようには
身体はついていきません。

それでも頭の中には
かつての動きが記憶されていて、
脳みそからは
四肢やあちこちの筋肉に向かって
指令が出てしまう。

ってことに結構前に気づいて、
このままだとケガするぞとビクビクになって、
バドでなくていいから
日頃から運動しておこうと思い立ったんです。

そんなビビりから始まった行動が、
今やっている毎日の
ランニング通勤になっていきました。

あれれ……今回の感想文もどきは、
「走りが日課になってる」ってことから始めて、
走りと人生をからめた悟りみたいなトコに
落とし込もうと思ったのに、
走りのきっかけだけでこんなに書いちゃった。
なので、もういいかな。悟ってないし。

で、この『「狂い」の調教』。

本の中で、著名な精神科医の先生が
「人生はしんどいんだ!」と言ってました。
人生同様、走るのもしんどいです。




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2023年5月18日木曜日

『悪意の科学』(サイモン・マッカーシー=ジョーンズ)読みました。


これを書いている今日は、選挙戦の最終日だそうで、
選挙カーやら街頭演説やらの拡声器での「お願い」攻撃が
最高潮に達し皆さんの暮らしを必ず豊かにします。ています。
あ、攻撃が指先に直撃したようです。

前文の中に出てきた「皆さんの暮らしを必ず豊かにします」は
拡声器音声が訴えていた文言です。
原稿を書いていると、ときどきあるんです。
聞こえてくる言葉をそのまま打ち込んじゃうこと。

だから歌詞のついた音楽を聴きながらとか、
ラジオを流しながらとかでは、仕事ができないんです。
スティーヴン・キングさんは、パンクロックなんかが
ガンガンに響いている中で小説を書いていると誰かが言ってたけど、
そんなのができる人って羨ましいなと思います。

売れっ子作家には、そういう一票を争う大接戦です
勝たせてください。人が多いそうで(…あ、また被弾しました)
もしかしたら、歌を聴きながら書けば、ぼくも文豪と
呼ばれるようになるかなと考えて、何度か練習したんですけれど、
そのたび流れてくる歌詞を入力したり、
「聴いちゃダメだ受け流せ」と頭の中で唱えるのに夢中になって
1行も先に進めなくなったりと粉砕してます。
そうだ、昔買った耳栓があったよな、あれ引っ張り出して、
この「お願い」攻撃に対処しよっと。

で、この『悪意の科学』。

前回間違って書いた最後通牒ゲームにもあるように、
人には自分が損してでも相手に損させるような
意地悪気質があるようです。
「お願い」攻撃は、意地悪じゃないですよね、たぶん。




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2023年5月16日火曜日

『マシンフッド宣言(上)』(S・B・ディヴィヤ)読みました。


最後通牒ゲームってのを初めて知りました。
自分と共犯者が黙秘するか自白するかの
「囚人のジレンマ」は、
なんとなく聞いたことあるように思うのですが、
それと同じようなゲーム理論の仲間みたいです。

2人が参加して賞金を分け合うゲーム。

名前は、KさんとNさん
(ちなみに、ぼく「きくちのりよし」の頭文字)
賞金は10万円としましょうか。

はじめに提案者と回答者が決められます。
提案者がKさん、回答者はNさんになったとしましょう。

提案者のKさんは賞金を分ける割合を決められます。
5万円ずつの折半でもいいし、
自分が10万円、Nさんがゼロ円でもいい。

そんで回答者のNさんは、
提案された割合を聞き、イエス・ノーを判断します。

イエスなら2人とも
Kさんの示した割合の金額をもらえる。
でもそこでノーと答えると
2人とも何ももらえない。

Nさんにしてみれば、
自分が1万円で相手が9万円と提示されても、
ゼロより多ければ何も損はなく
お財布は温まるんだけれど、
自分のほうが少ないと
「ノー」と答える人が結構いるんだって。

で、この『マシンフッド宣言(上)』。

あ、間違った。
最後通牒ゲームが出てきたのは、
この本の次に読んだ『悪意の科学』でした。
すみません。




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2023年5月11日木曜日

『流人道中記(下)』(浅田次郎)読みました。


売れ行きが好調だからなのか、
自信があるから絶対売れると
信じているからなのか、

もうそろそろやめてもいいんじゃない、
と思えるほど、長期にわたって
新聞広告を出している本があります。

いくつも過去作を読んでいて
気になってる作家さんのものだと、
その広告を目にするたびに、
読みたいぞアンテナがピクピク反応してしまう。

そのとき、
いやちょっと待てよと思いとどまるのは、
判型です。本の大きさ。

いわゆる単行本だと、
あふれかえっているわが家の本棚に収める場所を、
必死の思いでつくり出さなくてはなりません。

それがポケットサイズの文庫本なら、
苦労は少し軽減される。

奥に並んでいる単行本の前に並べれば、
背が低いので後ろの背表紙は
数センチほど見えるから大丈夫。
(それでも定期的なブックオフへの
 ドナドナ作業が必要ですが)

とはいえ、
単行本が出てから文庫化されるまでは、
年単位ほどの時間を待つ必要がある。

それでも広告を一度見たくらいなら、
低レベル記憶力のぼくですから、
新聞のページをめくった途端に忘られるんだけど、
長々と何度も繰り返し広告されると、
その度にアンテナピクピクで脳みそに刻みこまれ、
辛抱たまらなくなってくるんです。

で、この『流人道中記(下)』。

文庫本のポケットサイズ。
単行本の広告を何度見ないふりをしたことか。
でもまあ、待った甲斐ありました。
面白かったです。




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2023年5月9日火曜日

『流人道中記(上)』(浅田次郎)読みました。


流行にうとく、あえていえば
避けて通ってるともいえるぼくなのですが、
コンピューターが人のごとく
流暢な文章をつくるという話題の
ガンマGTPじゃなかったチャットGPTには、
どうにも触手が動いてしまいました。

ここに書く感想文もどきなんかも、
上手に誘導的な質問を投げかけてやれば、
1分もかからずにできちゃうんだろうと思って。

それやると、
ぼく自身がいらないことになるので、
やらないけど。

いや、やってみて、
自分のつくったのとどっちが面白いか
比較してみてもいいかな。

とりあえず試しに
「幕末・明治に活躍した勝海舟の性格を
 100文字以内でまとてみて」
と聞くと、
「勝海舟は知識欲旺盛で大胆な行動力があり、
 自信と決断力にあふれていたが、
 自己中心的な一面もあった。
 指導力と判断力は多くの人々に支持され、
 大きな功績を残した」
って返されました。
(最初100文字以上の答えだったので、
 再度、短くしてとお願いしました)
時間はほんの数秒でした。

で、この『流人道中記(上)』。

物語に登場する流人が、
なぜか勝海舟さんに思えました。
ぼくはGPTの0・01%も勝さんのことは知らず、
そのレベルは少し前の大河ドラマ「西郷どん」に出てたな、
くらいなんですけどね。




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2023年5月2日火曜日

『後悔と真実の色』(貫井徳郎)読みました。


構成、プロット、筋立て
(きちんとした言葉の意味が
 わかってないのでとりあえず
 同じようなこと表すもの並べちゃいました)
みないなのをつくるのが得意な人と、

構成(何度も並べるのも面倒だし、
わずらわしいので、この1つに絞りました)
はへなちょこだけど、
ちまちまと文章を書いていくのは上手にできる人が、

2人でコンビを組んで小説を完成させていく
(漫画でいえば、ストーリーをつくる人と
 作画する人の組み合わせみたいな)
って内容の本がありました。

話の概略はなんとなく覚えているんですが、
作者およびタイトルは、
例によって忘却の彼方なんですが

…いや、もしかして『小説の神様』だっけかな、
ちょっとネット見てみます。
…ググりました。やっぱ多分当たりです。

相沢沙呼さんの作品。
観てないけど映画にもなってるようです。

小説をつくるのって、
ひとつのまとまった作業だと思っていたけど、
よくよく分けていくと、
やりずらい部分、
ひょひょいと完璧にこなせちゃうところ、
なんかがあるんだと、
『小説の神様』(たぶん)読んでいて
よくわかりました。

ぼくが仕事で
あれやこれやの記事をつくっていくのに、
「向いていない」と思うのは、
原稿内容をチェックする校正作業なんですけどね、
それとは別の話か。

で、この『後悔と真実の色』。

構成はいいな、面白いな、と思いました。
ほんで、この構成をそのまま使って、
「構成はポンコツだけど、文章はピカイチ」
って人が書いて仕上げた作品も
読みたいなと思ったり。




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2023年4月27日木曜日

『泥棒はライ麦畑で追いかける』(ローレンス・ブロック)読みました。


このブログを下から順番に読んでもらっていたら、
これは星新一伝記(以下、星伝)のあとになるから、
少しつながりのある内容にします。

星伝の著者、最相葉月さんは、その本を書く前、
書店で何かの資料を探しているとき、
たまたま中高生の頃に夢中で読んでいた
星新一作品のショートショート棚を見かけたそうです。

そして懐かしいなと手に取りページをめくるんですが、
驚いたことに、内容をほとんど覚えていなかったそうです。

そんなのがきっかけで、
星伝の執筆にかかわり始めたと書いてありました。

ぼくも夢中になってた中学生の一人だったんですが、
特に印象深い数話を除き、やっぱ覚えてないんですわ。

この前は、仕事で熟読し紹介記事まで書いた本を
未読だと思って、もう一度購入しようとしたし。

で、この『泥棒はライ麦畑で追いかける』。

『ライ麦畑でつかまえて』をからめた泥棒のお話。
面白かったです。
その『ライ〜』も星作品同様、
夢中で読んだはずなのに、覚えてないんですが…。




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2023年4月25日火曜日

『星新一 1001話をつくった人(下)』(最相葉月)読みました。


「ひらく」って言葉があります。
もしかしたら本なんかをつくる人たちだけに
通じる業界用語なのかもしれませんが、
別に難しい意味じゃなく、
漢字をひらがなで書くことです。

さらに「漢字→ひらがな」という
ピンポイントの意味から広がって、
「小難しい文章を読みやすくやさしい表現に変える」
ってことを示すときもあります。

そして仕事の原稿をつくるとき、
ぼくがいつも気にかけているのが、
この「ひらく」なんです。

難しい漢字を使ったり、
ぐねぐね入り組んだ論理回路で言葉を重ねたり、
昔々の中国にいた偉い人がおっしゃったような
格言を引用してカッコつけたり、
ってのをなるべくやめたい。

今までの経験からいって、
ライターとかって肩書きを持っている人は、
たいていぼくと同じように考えているらしい。

でも、ぼくの場合は、
なんとなくその思いが極端で、
なんでもかんでも
「ひらく」にしちゃう傾向があるような。
それを直そうとは思わないけど。

で、この『星新一 1001話をつくった人(下)』。

この本読んで、どうやら星新一さんも
徹底的に「ひらく」にこだわった人なんだと知りました。
その影響なのかなあ。
中学生の頃は星さんの作品しか読まなかったからな。




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2023年4月20日木曜日

『三体0 球状閃電』(劉慈欣)読みました。


中身はたいしたことないのに、
ほれぼれしちゃうような素敵なタイトルだったり、
それとは逆にしょぼしょぼの題名なのに、
内容は極上だったりって、
どんな世界にもありますね。

書籍だけじゃなく、映画もドラマも。
いや、ちまたで売られてるあらゆる商品に当てはまる。

タイトルっていうのはつまり商品名だから、
それと中身のマッチ具合を問題にすれば、
ほらほらあれもそれも、ツッコミ放題です。

もちろん、表題も内容もどっちも素晴らしくて、
どんぴしゃなものもあります。

少し前だけど、
村上春樹さんの『騎士団長殺し』って、
なんか少し耳新しいいい題名だなあと思ってたら、
どっかの対談か何かで、村上さんは、
そのタイトルがいいと思って、
それに合わせ後からストーリーをつくっていった
みたいなこと言ってました。

まあ、ぼくはそれ読んだあと、
中身よりも題名のほうが優っていると
思っちゃったんですけど。

「名前のほうが勝っている」で思い出すは、
昔よくお袋がぼくに対して言っていた
「この子は名前負けしている」です。

漢字で「規悦」と書くのですが、
画数多くて難しそうでいかめしくも感じるのに、
本人は泣き虫で弱っちい。
タイトル詐欺の生きている標本みたいなもんです。

で、この『三体0【ゼロ】 球状閃電』。

三体問題はかけらも出てこなかったけど、
面白かったからOKです。
あ、出てこないから【ゼロ】なのか。
なお、解説には、一応タイトルについての
エクスキューズ的文面は記してありました。




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2023年4月13日木曜日

『テキヤの掟』(廣末登)読みました。


かなり昔、たぶん二十数年前、
ぼくが30代のときだと思います。

小学校の同窓会に参加しました。

(同じ代だけなので同期会っていうんでしょうか。
 なぜか、これ以降は集まりはなく、
 今後やるかもしれませんが、今のところ、
 これが最初で最後の同窓同期の
 一斉イベントになってます)

ほとんどが卒業以来
(3分の1ほどは同じ中学に行ったので、
 そいつらは中学卒業以来)
はじめて顔を合わせる人たちで、
ぼんやりと面影が残ってはいても、
思い出の中の人物と、
目の前にいるおじさんやおばさんとは、
ぴったり一致するはずもなく、
最初はとてもかしこまってました。

そんなふうに思っていたのは
みんなも同じだったので、
とりあえず小学校のクラスや当時の様子、
それに現在の仕事とかを
一人ずつ言っていくことになりました。

「クラスは3組で、
 きく丸とかって呼ばれてました。
 今は本とかの編集の仕事してます」などと、
ぼくはもじもじしつつ言ったんですが、
その何人か後に

「露天商をしてます」
って男子がいたんです。

実はぼく、
そのとき露天商とは何かを知らず
「ロテンショー」って音の響きを不思議に思い
隣のやつに小声で聞いたんです。

すると
「いわゆるテキヤでしょ」と返された。
それで余計混乱したのを覚えてます。

で、この『テキヤの掟』。

タイトルを見て同窓会のことを思い出し
読んでみました。
仕事の内容はよくわかりました。
彼は今もやってるのかな。




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2023年4月11日火曜日

『書楼弔堂 待宵』(京極夏彦)読みました。


レイモンド・チャンドラーばりの
ごちごちのハードボイルドで
楽しませてくれる原尞さんが
つくり出した探偵は「沢崎」。

この名前、
グーグルもウィキペディアも使わずに
そらで書けました。

そんな簡単な名前を覚えるのは、
犬でもできるだろと言われそうですが、
本を読んでもその30分後には
内容を忘れているぼくにとっては、
かなり奇跡的な出来事なんです。

沢崎……
あの原稿書いて、あっちに支払いをして、
親戚の養生先にお見舞いに行って、
この記事の図版つくって、
同級生の会のホームページつくって、
積立共済の解約手続きの書類つくって、
娘の引っ越しを手伝って、
などなど、360度方面から
攻め立てられるような状況のとき、
ふっと思い出すのが「沢崎」なんです。
もう一度読みたいなって。

5年ほど前に出た作品の中では、
ホームレスの人でも携帯電話を所有しているのに、
探偵の沢崎は持っていませんでした。
時代の流れに乗っかるのが嫌いな、
いわば頑固ジジイみたいな人です。

で、この『書楼弔堂 待宵』。

時代は明治。その頃の頑固ジジイは
普及し出した電気なんかも使いたくないんだと認識。
今も昔も同じだな。頑固者にとっては。




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2023年4月6日木曜日

『本好きの下剋上 第一部兵士の娘2』(香月美夜)読みました。


4、5年前にはじめて読んだ
『火星の人』(アンディ・ウィアー)は、
そのあと3、4回は再読してて、
今でももう一回読みたいなと
ときどき思ったりする本です。

一人で火星に取り残されて、
地球から助けに来てもらえるまで
なんとかサバイバルしていく話。

主人公には電気やら食料やらなんやらが
まったく足りねーじゃんなどと、
次から次へと無理難題のトラブルが舞い込んで、
それでも、へこたれずに頑張って生き抜く。

この作品の著者さんは、
そうした続々と立ちはだかるハードルを
「作品を盛り上げるためには設定してはいない」
ってどっかで言ってました。

今あるテクノロジーが、
この状況に陥ったとき、
当然出てくる障害をリアルに描いたんだと。

話を面白おかしくしようと考えて、
頭の中だけで難事を想像して置いていくような
ことはしなかったと。

その姿勢は、それなりに立派だとは思うんですが、
科学のこととかテクノロジーのこととか
何も知らないぼくなんかは、
そういう物語の中だけの空想であっても、
リアルっぽく描かれていれば、
きっと気づかずに、
十分楽しめちゃっうんだろうな。

で、この『本好きの下剋上 第一部兵士の娘2』。

売れてる本らしく人気作品の王道的な構成で、
やはり主人公にはいろんなハードルが
てんこ盛りになっています。
それも『火星の人』みたいないい感じで。

リアルなのかどうなのかはわからないけど、
それっぽくあるので、
ぼくは十分楽しめちゃいました。
とはいえ、続きの巻があるらしいけど、
ここでやめておきたい気がします。
ハマりすぎであちこち支障が出そうなので。



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2023年4月4日火曜日

『踏切の幽霊』(高野和明)読みました。


もうだいぶ前の話ですが、
友だちのすすめに従って
平山夢明さんの『ダイナー』を読み、
一気にファンになりました。
(とはいえ、平山さんは
 怪談モノも書いているけど、
 そっち系は怖いから1冊も読んでません)

それからしばらくして何冊かかじったあと、
ぼくのもう一人のお気に入り作家・京極夏彦さんと
その平山さんが一緒に出演していたラジオ番組が
本になってるってことを知り、
(『バッカみたい、読んでランナイ!』)

これまた何年か前に、
嬉しくてよだれ垂らしながら読んだ覚えがあります。

ラジオ番組で暴れる2人の作家のバカ話を読んでると、
山本周五郎賞をとった小野不由美さんの『残穢』に、
平山さんの実体験の怪談話が
そのまま使われているってエピソードが出てきました。

「わーあの話か!」読んだわ、読んだ。

その『残穢』は、
怖すぎて手元に置いておくのも恐ろしく、
本好きの友だちにプレゼントしちゃったほどの作品なんです。

で、この『踏切の幽霊』。

題名からして
友だちへの進呈コースを覚悟して読みました。
でも怖さはそれほどではなかったので、
今はそのまま本棚に鎮座しています。




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