中身はたいしたことないのに、
ほれぼれしちゃうような素敵なタイトルだったり、
それとは逆にしょぼしょぼの題名なのに、
内容は極上だったりって、
どんな世界にもありますね。
書籍だけじゃなく、映画もドラマも。
いや、ちまたで売られてるあらゆる商品に当てはまる。
タイトルっていうのはつまり商品名だから、
それと中身のマッチ具合を問題にすれば、
ほらほらあれもそれも、ツッコミ放題です。
もちろん、表題も内容もどっちも素晴らしくて、
どんぴしゃなものもあります。
少し前だけど、
村上春樹さんの『騎士団長殺し』って、
なんか少し耳新しいいい題名だなあと思ってたら、
どっかの対談か何かで、村上さんは、
そのタイトルがいいと思って、
それに合わせ後からストーリーをつくっていった
みたいなこと言ってました。
まあ、ぼくはそれ読んだあと、
中身よりも題名のほうが優っていると
思っちゃったんですけど。
「名前のほうが勝っている」で思い出すは、
昔よくお袋がぼくに対して言っていた
「この子は名前負けしている」です。
漢字で「規悦」と書くのですが、
画数多くて難しそうでいかめしくも感じるのに、
本人は泣き虫で弱っちい。
タイトル詐欺の生きている標本みたいなもんです。
で、この『三体0【ゼロ】 球状閃電』。
三体問題はかけらも出てこなかったけど、
面白かったからOKです。
あ、出てこないから【ゼロ】なのか。
なお、解説には、一応タイトルについての
エクスキューズ的文面は記してありました。
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