2017年6月21日水曜日

『首折り男のための協奏曲』(伊坂幸太郎)読みました。


複雑なのがいいのか、
シンプルなのがいいのか。
ときどき悩みます。
(眠れなくなっちゃう
 ほどじゃないけど)

そのいい例が法律。
みんなが幸せになるために、
「いい事をした人にはご褒美に
 2000円を進呈しましょう」
という法律をつくるとして、

まずは、
何が〈いい事〉なのかを
一つひとつ細かく定義しないといけない。
そうなると、
あれもこれもと意見が出てきて、
全部取り入れたら、そんなもん、
ただ生きてるだけで
常に2000円もらえるようになっちゃう。

だから、
それぞれの〈いい事〉について、
程度なり条件なりをつける。

そうなると
膨大な条文になっちゃって、
誰も覚えきれない。

ならばもっとシンプルにして、
自分から「こんなは〈いい事〉をした」と
申告さえすれば
自動的に褒美を受けられる仕組みにする、
のがいいかといえば、
それも何だかなぁと思っちゃう。

複雑すぎるのも、
シンプル過ぎるのも、
どっちも「何だかなぁ」なんですね。

で、この『首折り男のための協奏曲』。

複雑すぎるわけじゃないけど、
がんばって凝ってつくったなと
感じました。
ぼくはもうちょいシンプルが好きですが。




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2017年6月19日月曜日

『珍妃の井戸』(浅田次郎)読みました。


伊坂幸太郎さんの作品の中に、
(文庫で刊行されている本は
 もうすぐ全部読み終わります)
心憎い仕掛けで、
読んでいる人を騙してくれる物語が
いくつかあります。

どの作品だったか
しっかり覚えていないのと、
言っちゃったらネタバレになるので、
タイトルは伏せておきますが、

仕掛けの方法だけ紹介します。

時間の流れが飛んでいるのに、
つながっているように
勘違いさせるやりかたです。

例えば、小見出しで
〈1月〉〈2月〉〈3月〉……
と話が続いているように
見せかけておいて、

実は最初の〈1月〉の次は
10年後の〈2月〉で、
その次の〈3月〉は3年前の
初春の出来事になっているとか。

1、2、3……と
続けて書かれていれば、普通は
同じ年の連続する月と思っちゃう。

そんな勘違いをさせておいて、
ストーリーのどんでん返しと絡めて、
びっくりさせてくれる。

「おお! 遊んでる、遊んでる」
「いやいや、遊ばれた、遊ばれた」
となるわけです。

でも、
そんな作品を続けざまに読んでいると、
仕掛けなど何もないものでも、

「ひょっとして何か面白い騙しネタが
 隠れてるンんじゃない」
なんて勘ぐったりしちゃう。
素直な心で読むのが一番いいのにね。

で、この『珍妃の井戸』。

「何か騙しがあるんじゃないの?」
なんて考えながら読んでしまいました。
そんなふうに読まなければ、
もっと楽しめただろうにな。
伊坂作品の副作用は怖いです。




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2017年6月16日金曜日

『火花』(又吉直樹)読みました。


本当は部茶田くんが好きな花子さんが、
池面くんにも求婚され、
どちらかを選ばなければならないとき。

その瞬間だけ花子さんに、
未来の見える魔法が
使えるようになったとしましょう。
……しましょうね。

魔法で知った、
部茶田くんと結婚した場合の未来は、
極貧にあえぐ悲惨な生活でした。
そのときの池面くんも、
悪女につかまり奴隷のような
日々を送っています。

しかし、
それほど好きではないけど
嫌いなワケではない池面くんを
結婚相手に選んだ場合の未来は、

花子&池面の生活は順風満帆で幸せ一杯。

部茶田くんも可愛い奥さんをもらい
ニコニコ笑顔の楽しい家庭を築いています。

この未来が見える魔法に
決して間違いはありません。
だとすると、
花子さんは当然、
池面くんをパートナーに選ぶんでしょうね。

で、この『火花』。

選ばれれば、世間の注目度が違うので、
他よりもヒットするのは間違いなし。
そうなれば出版業界全体が活気づき、
選ばれなかった作品にも、
まわり回って恩恵がいく。
選択は正解でしょう。




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2017年6月14日水曜日

『サイコパス』(中野信子)読みました。


昔よく一緒に仕事をしていた
編集者さんが

「真面目に心を込めてつくった本と、
 やっつけ仕事みたいにして
 仕上げたものでは、
 読者の〈反応〉がまったく違うんですよ。
 どちらも
 文章のわかりやすさなんかは同じで、
 サラッと読んだら、
 優劣の判断なんかできないと思うものもです。
 どうやら、一般の読者たちって、
 がんばってつくった本の香り、
 とか、だらけて打ち込んだ文字の臭い、
 みたいなものを
 嗅ぎ分けられるみたいなんです」

てなことを言っていました。

この話に「なるほどなあ」と納得しすぎて、
その編集者さんが言った〈反応〉が
何を指すのか確認し忘れたんですが、

たぶん、読者アンケートの回答だとか、
問い合わせの内容だとか、
もしくはこの感想文もどきのような
勝手に発表された書評だとかを
ひっくるめたものが
〈反応〉なんだと思います。

でも、
その指標の中には売上は入らない
ってことだけは言ってました。

たくさん売れた本でも
〈反応〉はイマイチだったり、

今までにないほど
素晴らしい〈反応〉なのに
まったく売れなかったり。

その編集者さんの経験によると、
「良い本=売れる」
わけではないようです。
かといって、
ヒットするのは「つまらない本」
ではないですよ、もちろん。

売れるか売れないか
それはつくってる側には
わからんのですわ、いつも。

で、この『サイコパス』。

この本、
売れ行きのランキングなんかをみると、
結構いい線いっているらしいです。
あの編集者さんがいう〈反応〉が気になります。




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2017年6月12日月曜日

『ジャイロスコープ』(伊坂幸太郎)読みました。


ついこの前、
村上春樹さんの何年ぶりかの
新作長編が発売されました。
『騎士団長殺し』。

発売前は、
物語の内容はもちろん、
表紙の絵柄も発表されず、
ファンのやきもき感をあおる
プロモーション方法が
話題になりました。

あちこちの
ニュース番組でも取り上げられて、
ぼくもちらっと目にしています。

ぼくの見た番組では、
ちょっとした特集を組んでいて、
発売前夜に
ファンがどこかのお店に集まって、
どんなストーリーなのか
予想し合う人たちの様子を
映していました。

その中で、
唯一発表されている
題名だけをたよりに、
自分なりの表紙デザインをつくって
印刷してきた強者もいました。

あとから考えると、
そのツワモノがこさえてきた絵柄は、
今、実際に発売されているモノと
かなり似ていて、
「やっぱ、そうなるんだな…」
と感心したもんです。

内容を表すというよりは、
作品のイメージを
表現しているような感じですかね。

で、この『ジャイロスコープ』。

伊坂さんの作品は
文庫で読むのがほとんどで、
これも文庫。

もしかしたら単行本は
違うかもしれないけど、
ぼくの手にしてる表紙の絵柄は
どこかしら寂しげな雰囲気がある。

ぼくが感じてるは、
もっと楽しげなあったかい笑いが
こぼれる感じなんだけど。
ちゃうのかな……。





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2017年6月9日金曜日

『俺はその夜多くのことを学んだ』(三谷幸喜)読みました。


ぼくが、
この感想文もどきを書くのに
かけている時間は、
1つの本につき20分前後
といったところです。

仕事の合間とか、
休み時間を使ってやっているので、
申し訳ないのですが、
そんなにじっくり取りかかれない。

(とはいえ、
 ときにはウンウンうなりながら、
 いつまでもだらだらと
 書きつ戻りつしてることもあります。
 ……が、あまりそんなこと言うと、
 もしこれを関係者が読んだら、
 差し障りがあるかもしれないので
「そんなんやってんと、早よう仕事せぇ!」)

とはいっても、
1つの感想文もどきを書くためには
1冊の本を読み終えないといけない。

1ページ1分として
300ページなら300分。5時間です。

20分の裏側には、その十倍以上の
タイム・イズ・マネーが隠れているんです。

(何やってんだろ、ぼくは。
 その時間をもっと違うことに使えば、
 マネーだらけの
 大金持ちになるかもしれないのに)

しかし、何事にも例外はあり、
20分の裏側に、その半分くらいの
消費時間しか費やしていないものもあります。

で、この『俺はその夜多くのことを学んだ』。

文字は1ページに数行で
イラストとのコラボ。
絵本といってもいかもしれません。

10分で読めちゃいました。




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2017年6月7日水曜日

『夜の国のクーパー』(伊坂幸太郎)読みました。


比較的重要な情報を、
物語の後半まで読者や観客に伝えず、
クライマクスの盛り上がったシーンで
ドカンと披露する。

いわゆるどんでん返し的な
ストーリーのことです。

ぼくの好きな映画
『スティング』(古くてすみません)
なんかがその代表例ってとこでしょうか。

騙す作戦の幹になる仕掛けを、
騙される側の
ロバート・ショウにはもちろん、
観客にも伝えず、
全部が終わった後で知らせて、
「あら?そうだったの?」となる。

そりゃまあ、
ビックリ仰天するわけですわ。

ただそうなると、
初回ではなく2度目に、
そうした「どんでん作品」に触れたときは、
既に仕掛けは知ってるのだから、
びっくりはしません。

さて、そこからが
作品の善し悪しというか、
真価というかが、
表れる部分だと思います。

その2回目を楽しめるかどうか。

ぼくは、
この例に出した『スティング』を
少なくとも3回は観ています。
どんでんの仕掛けを知っていても、
楽しめちゃう作品でした。

で、この『夜の国のクーパー』。

もうちょい時間がたってから、
たぶん再読すると思います。
楽しめちゃうと思います。






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2017年6月5日月曜日

『蒼穹の昴(3)』(浅田次郎)読みました。



このブログ、
新しい記事をにアップすると、
ツイッターに「更新しました」的な
お知らせをあげるようにしています。

そのツイッターは、
自動的にフェイスブックに連動させ、
「更新しました」の同じ記事が
アップされるよう設定しています。

で、そのフェイスブックに最近、
「過去の投稿」って欄が追加され、
1年前の同じ日、
自分がどんな記事を投稿したのか、
知らせてくるようになりました。

この「過去の投稿」が、
結構驚かせてくれるんです。

「えっ、それって、つい先週に
 アップしたヤツじゃなかったけ」
とか、逆に、
「それは、1年どころか、
 数年たってるヤツだと思ってた」
とか。

この前も、
「1年前の今日、あなたは
〈『オモロイぞ!』を読んで
 ブログ更新しました!〉と投稿しました」
なんてのが出てきました。
(『オモロイぞ!』は仮名)

その『オモロイぞ!』。
少し前に、雑誌の書評で読んで、
「これは面白そうだけから、買わなきゃ」
と購入予定リストに入れた本だったんです。

1年前に読んだことまったく忘れてた……。
ホントに面白ければ、
1年たっても、忘れることはないと思うんですけどね。

で、この『蒼穹の昴(3)』。

忘れないと思います。きっと。




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2017年6月2日金曜日

『書く人はここで躓く!」(宮原昭夫)読みました。

スポーツ観戦で
熱狂している人を見ると、
うらやましいなと思います。

ぼくは、
そんなに夢中になれないんです。

自分がやるのはいいけど、
他の人がやっていることに、
それほど入り込めない。

ほんで、
「自分でやるのはいい、
 他人がやることは楽しめない」
という性格が徹底しているとしたら、
違うとこにも弊害が出る気がします。

他の人が書いた小説とかも、
楽しめないんじゃないかって。

したら、
こんな感想文もどきの遊びも
できなくなるんじゃないかって。

ところがぎっちょんちょん。

なぜか知らねど、
そうはならないんですね。

逆に自分が小説とかをつくってみようと、
つれづれに試したりすると、
他の人の作品が、
自分でやろうなんて思わなかったときに比べ、
がぜん面白く感じる。

「やーさすがだな」なんてため息が、
十倍も出てきたりする。
なんででしょうね。

で、この『書く人はここで躓く』。

小説を読むだけの人
(自分では書かない人)でも、
この本を読むと、
〈疑似書く体験〉ができるような
気がします。
なので、普段の読書が
もっと面白くなるような気がします。




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2017年5月29日月曜日

『ゾウの時間 ネズミの時間』(本川達雄)読みました。


最近はまっている
伊坂幸太郎さんの小説の中に、
ニュートンと同じ発見をする人の
話が出てきました。

物語の時代設定は現代。
でも、無学で、引力の法則を知らない人が、

「リンゴが木から落ちるのは、
 地面とリンゴが
 引っ張り合ってるからだと思う」
みたいな発言をするんです。

もともと物理の法則を知らなくて、
そこに気づくのは、
ニュートン級の発想力を
持つキャラってことでしょう。

そのキャラの描き方、
面白いなと思いました。

そんで、ぼくの話。

車輪は速く走るために
とても都合がよく見えるのに、
なぜ生き物の中に
車輪の形に進化したヤツが
いないんだろうか、

と疑問に思ったことがありました。

その疑問が浮かんだとき、
「これって、ひょとするとニュートン級の
 発想力(疑問力?)かも」
って震えたんです。

で、この『ゾウの時間 ネズミの時間』。

生物が車輪型に進化しない理由が
書いてありました。
ぼくの頭に浮かんだ疑問って、
ニュートン級じゃなくても、
誰でも普通に考えるものらしいです。
……やっぱりな。




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2017年5月24日水曜日

『恋文の技術』(森見登美彦)読みました。


縦書きの手紙が送られてきて、
開けてみたら、1行目にいきなり
自分の名前プラス「様」の宛名が
書かれていて、
びっくりというか情けなくなってきた
……というエッセイを
どっかで読んだことあります。

そうそう、
メール主体の今の世の中じゃ、
手紙の書き方もIT化されちゃて、
宛名や差出人を最後に記すなんてルールも、
いつの間にか
廃れちゃってるのかもしれません。

かくいうぼくも、
半世紀以上生きてきたこれまでを思い起こし、
縦書きのきちんとした手紙に、
拝啓〜敬具、日付に署名、宛名
なんて順番でしたためたものを
送った覚えは、一度もありません。

執筆とか監修とか取材の依頼で、
偉い先生に送る文書は、
ちょくちょく書きますが、

それも、ビジネス文書に
よくあるフォーマットで、
頭に「○○のお願い」なんて
タイトルをつけて
自分の社名なんかを
上部の右端に寄せて書くような
スタイルでした。

昔から使われていた
手紙の書き方とはまるで違う。

で、この『恋文の技術』。

書簡体小説っていうんですね、
こういうの。 面白いです。
でもって、
正式な手紙の書き方も勉強できちゃいます。




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2017年5月22日月曜日

『すばらしい新世界』(オルダス・ハクスリー)読みました。


たしか新聞のコラムで読んだんですが、
誰のことだかは忘れてしまいました。
なので、
適当な仮名で、そうだなぁ……
〈ヘソマ〉さんとでもしときましょうか。

最初、偏屈さんってつけたんですが、
漢字が難しくて、
パッと見で読めないかもしれないと思い
「へんくつ」と同じような意味の
「へそ曲がり」からとった
〈ヘソマ〉にしました。

と、そんなどうでもいいことで、
こんなに文字を書き連ねちゃいました。
数えてみたら217文字。
ペラ(200字)1枚ちょっとに
なっていました。

なので、
もうこの辺で締めにしちゃおうかなと、
悪魔のささやきが聞こえてきたけど、
それでは、尻切れとんぼ過ぎるので、
とりあえず、ヘソマさんのこと。

新聞のコラムでは、
ヘソマさんは、大変な毒舌家で、
社会の仕組み、政治のやり方、
経済の動向など、あらゆることに
「そうじゃねー!反対だー!!」
と唱えていたそうです。

んで、ある日、
ヘソマさんがコラム記者の
インタビューに答えて
こんなことを言ったそうです。

「おいらは今、
 なんでもかんでも反対しているけど、
 その反対が受け入れられて、
 おいらの意見通りの社会になったとしたら、
 おいらはその社会にも
 〈そうじゃねー!反対だー!!〉って言うね」

で、この『すばらしい新世界』。

念のために言いますが、ヘソマさんは、
立川談志さんじゃありません。
この本を読んで、そんなコラムを思い出しました。




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2017年5月17日水曜日

『PK』(伊坂幸太郎)読みました。


職人と芸術家って、
字が違うんだから、
当然、
それぞれ別の種類の人を
さすんでしょうね。

重なる部分もあるんだろうけど、
厳密な意味は違うはずです。

辞書を見ると〈職人〉は
「身につけた技術によって
 物を作り出したりする職業の人。
 転じてその道の専門家」

〈芸術家〉は、
「画家、音楽家、作家など芸術活動を行う人」

となってます。

あれれ?
この辞書の説明をコピペするまでは、
実用的なモノをつくるのが職人、
実用というよりキレイで
感動的なモノをつくるのが芸術家、
だと思ってました。

でも、辞書通りに考えると、
芸術家は職人の部分集合みたいな
感じに思えてきました。

職人って大きなくくりの中には、
大工さんだったり、
寿司職人だったり、
植木屋さんだったりがあって、
その一つが芸術家……みたいな。
ふーん、そうなのか。

で、この『PK』。

作者の伊坂さんって、
職人だなって思いました。
上の辞書的な解釈からすれば、
当たり前なんですけどね。




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2017年5月15日月曜日

『蒼穹の昴(3)』(浅田次郎)読みました。


自動車がどういう仕組みで走るのか。
ガソリンを燃やすエンジンから、
どうやって、あのスイスイ走る動きが
伝わっていくのか。
それは、なんとなくイメージできます。

ガソリンをぎゅうぎゅうに圧縮
→火花をつけて爆発させる
→その勢いでピストンを動かす
→ピストンの動きを
 タイヤの軸に連動させる
→タイヤが回って車がスイスイ
…って感じですよね。大雑把には。

それは頭の中に図を描けるんです。
たぶん、仕組みが単純だから。

でも!
すすっとイメージを
結んでくれない仕組みがあります。

人間(というか動物全部)が
どんな流れでもって動いているかです。

自動車と同じに
走る動作を考えたとしたら、
人間なんかは、
足裏で地面を蹴って進むんですよね。

その足を動かすとき、
ガソリンみたいな燃料は
どうやって使われて、
その力はどうやって伝わっていくのか。

筋肉が伸びたり
縮んだりするんだろうなってのは、
なんとなくわかるんですが、
エンジンの動きみたいな
イメージ図(フロー図)が、
すんなり頭に浮かばない。

それはたぶん、
ぼくの知識不足が一番の原因なんでしょうが、
その頭の悪さを除いたとして、
イメージをつくらせない一番大きな障害は、
生き物が動くときの複雑さなんだと思います。

複雑なものは、
全体をまるっと理解しようとするとダメで、
ほんの一部分だけを抜き出して
まずチョットだけ理解し、
また次の一部分をわかっていく……
って感じの「断片かじり囓り戦法」で
読み解いていかないと、頭がおっつかない。

で、この『蒼穹の昴(3)』。

中国の清王朝の歴史なんて、
複雑すぎて、
普通ならぼくの頭では
すんなり理解できるはずはないんです。
でも、
一部分を上手に抜き出して
エンタメまぶして説かれるので、
ぼくにもわかっちゃいました。
ドキドキハラハラ、面白おかしく。




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2017年5月12日金曜日

『笑いのカイブツ』(ツチヤタカユキ)読みました。



今から30年程前、
ぼくが高校生のころ、
部活(運動部)での練習中は、
水分をとっちゃいけませんでした。

水筒を近くに置いておいて、
小まめに水分補給するなんてことは、
思いつきもしなかった。

いくらノドが渇いても
水飲みが許される小休止の時間まで
がまんがまん。

その時間がくると、
ダーッと水飲み場に向かって
全員が走って行って、
お腹ちゃぽちゃぽになるまで
がぶ飲みしてました。

今だと逆に、
水分をとらないほうが怒られる。

「我慢しろ! 水飲むな!」
じゃなくて
「あほ! 早う水分とれ!」かな。

それと同じように、
あの頃は、
何でもかんでもがむしゃらにやって、
痛くて、つらくて、
がまんする度合いが
大きければ大きいほど、
結果もついてくる、
とみんな思ってました。

いわゆる根性論みたいな。

ほんで、
それも今では逆な感じになってる。

「楽しんで練習をしろ!
 試合を楽しめ!」
とか言われて、
そうした精神状態でいたほうが、
持ってる力を十分に発揮できる
とアドバイスされる。

まあ、楽しくしてれば強くなれる
ってほうが、いいに決まっている。
つらいのは、やっぱつらいですから。

で、この『笑いのカイブツ』。

楽しくして強くなる人もいるけど、
みんながみんなそうじゃない。
つらいことやらないと、
強くなれない人もいるんだよな…。
がんばれ!






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