夏休みの間の1カ月ほど
田舎に帰っている友だちの
アパートに住まわせてもらい、
プチ一人暮らしをしたことがあります。
その時は映画撮影の手伝いがある
とかなんとかいって、
勤めていた会社からも
長期で休みをもらっていたので、
そこで過ごす時間は、
まるまる自分用に使えました。
せっかくなので、
脚本とか小説とか書こうかなんて
考えていたんです。
(あのとき書いたホンは
どこにいったんでしょうねえ、母さん)
外をうろうろしていると会社の人に
出くわす可能性もあるので、
ほぼ部屋の中に閉じこもってる生活です。
誰かと話をしたのも、
その数週間で一人か二人。
でも、ぐだぐだしてたらダメだと
自分に言い聞かせて、結構規則正しく
していたと思います。
その頃は、独居老人なんて言葉は
誰も言ってなかったけど、
身寄りのない一人暮らしって
こんな感じかなと思いました。
それが妙に心地よかった。
で、この『おらおらでひとりいぐも』。
心地良さの理由がチラリと見えた気がしました。
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