2020年11月19日木曜日

『クオリアと人工意識』(茂木健一郎)読みました。


「古本を集めている人から聞いたんだけど」
「商売の参考になる」
「参考にはならないわ。古本だもの」
「いずれも紙に印刷する物だから同じと思った」
「じゃあ参考になるかも」
「参考にしたいね」
「参考にならないかもしれないけど言うね」
「お願いするよ」
「重なっちゃうんだって」
「私の下腹の贅肉もいつの間にか重なって、
 溝の間を洗うのに相当な時間がかかるようになった」
「車じゃなくジョギングで会社行くのはどう?
 ランニング通勤している人、あたし知ってる」
「下腹を洗うのの2倍いや30倍の時間を
 走りに費やせば、重なりは消えてくれるだろうね」
「そうそう、知ってる人もお腹出てた。
 2倍の時間くらいしか走ってないんだね、あの人」
「重なっている?」
「じかには見てないから、知らないけど、
 重なるっていうのは、同じ本を買っちゃうってこと。
 そのランニングの人じゃないよ」
「古本の人」
「自分の本棚に昔から入ってるのに古書店に行って
 〈やっと見つけた。これが欲しかったんだ〉
 とかひらめいて買っちゃうんだって」
「おお、参考になった」

「で、この『クオリアと人工意識』?」

「茂木さんの本は以前には読んでないと思う。重なりはなし。
 それと、この会話形式も特に意味はなく、重なりなし。
 今読んでいるローレンス・ブロック作品の真似をしたくなっただけ」






**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************