2020年5月21日木曜日

『ドミノ in 上海』(恩田陸)読みました。


スティーヴン・キングさんの
『小説作法』の中で、
(いや、もしかしたら同じような
 ホラー評論『死の舞踏』だったかな、
 いやいや他のインタビュー記事
 だったかもしれません)
小説を書いていくときには
最初からテーマなんて
考えるもんじゃないって
いっていたように記憶しています。

前にも紹介したけど、
始めにプロットなどは考えず、
思いつくまま筆を進めるのが
(キングさんのやり方では)
いいらしく、

物語をつくるには
「テーマ」と「プロット」を
用意しないのがコツみたいです。
(人それぞれやり方はあると思うけど)

ただ、テーマについては、
書き進めていくうちに、なんとなく
「あ、こういうことが
 言いたかったんじゃないかな」
っていうのは見えてくるようで、

書いている本人も、
その「テーマもどき」のぼんやり主題に
感銘を受けたり、人生のよすがになって
いったりするんじゃないかなと
想像しています。

とはいえ、
キングさんの作品に限らず、
読み終えた小説を振り返り
「この本のテーマってなんだろう」と
考えたときに何も思い浮かばず
「ひょっとして、そんなものは存在せず、
〈あー面白かった〉だけかな」
とつぶやけるヤツは大好きです。

で、この『ドミノ in 上海』。
 
あるのかもしれないけど、
テーマなんて考えたくない読後でした。
あー面白かった。





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