2020年5月12日火曜日

『約束の果て 黒と紫の国』(高丘哲次)読みました。


前回書いた森見登美彦さんの
『太陽の塔』は、
日本ファンタジーノベル大賞という
文芸賞の受賞作です。

『太陽の塔』は何回か読み直していると
言いましたが、今回初めて
気づいた点がありました。

果たしてこれは
ファンタジー分野に入るかのどうか。

面白すぎる大学生の
ぐだぐだ生活が活写されているんですが、

(ちなみにふと浮かんだ「活写」
 って熟語は、辞書によると
 「ありのままをいきいきと写すこと」
 らしく、まさしくドンピシャの
 言葉を選んだと、
 我ながら感心しています)

ファンタジックな要素がないかも…。

さっき使った辞書ソフトが
起動したままなので、
ついでに調べてみると
「ファンタジー」の3項目めに
「幻想的・夢幻的な文学作品」とありました。

ストーリーを思い出していくと、
「そうだ、夢の中の出来事が唐突に出てきた」
ような気がします。

ひょっとするとあの場面は、
この話は夢幻的だから、
ファンタジーノベルとして認めてねって
意味で加えられたのかも、
とうがった見方をしてみたり、
でもそれでもよしと思ったり。

で、この『約束の果て 黒と紫の国』。

同じく受賞作です。
これは隅から隅までファンタジーでした。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************