最近何回か引用している
伊坂幸太郎さんのエッセイから、
またまた引っ張ります。
小説はドキドキハラハラの
ストーリーだけじゃなく、
起伏に富んだ話の筋がなくても、
ウィットを感じさせる文体とか、
セリフ回しとか、地の文の語り口調だとか、
そういう部分で好きになるものが多い、
というような意見を書いていました。
それ読んだとき、ぼくは
「えーっ、それでもやっぱ、
ミステリーもからんだサスペンスフルな
エンタメストーリーがないと
楽しめないじゃない」
と思ったもんです。
もう少し若かりしときには、
事件など何も起こらず
日常を淡々と描いた作品ばかり読んで
「ああ、素晴らしい」
とため息ついていたのに、
なぜか最近は
どっぷり娯楽のほうがよくなってきちゃった。
でも、この『八百万の死にざま』。
面白かったー。
伊坂さんの言うこと、よくわかりました。
エンタメしてないわけじゃないけど。
それ以外の部分のほうがいい。
もしかして、若かりしときに戻ってるんでしょうか。
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