2020年12月10日木曜日

『八百万の死にざま』(ローレンス・ブロック)読みました。


最近何回か引用している
伊坂幸太郎さんのエッセイから、
またまた引っ張ります。

小説はドキドキハラハラの
ストーリーだけじゃなく、
起伏に富んだ話の筋がなくても、
ウィットを感じさせる文体とか、
セリフ回しとか、地の文の語り口調だとか、
そういう部分で好きになるものが多い、
というような意見を書いていました。

それ読んだとき、ぼくは
「えーっ、それでもやっぱ、
 ミステリーもからんだサスペンスフルな
 エンタメストーリーがないと
 楽しめないじゃない」
と思ったもんです。

もう少し若かりしときには、
事件など何も起こらず
日常を淡々と描いた作品ばかり読んで
「ああ、素晴らしい」
とため息ついていたのに、
なぜか最近は
どっぷり娯楽のほうがよくなってきちゃった。

でも、この『八百万の死にざま』。

面白かったー。
伊坂さんの言うこと、よくわかりました。
エンタメしてないわけじゃないけど。
それ以外の部分のほうがいい。
もしかして、若かりしときに戻ってるんでしょうか。




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