2012年1月12日木曜日

『さよなら!僕らのソニー』(立石泰則)読みました。

前にも言いましたが、
ぼくは違う本を並行して読み進めています。
んで仕事でも同じように
ぜんぜんジャンルの違うものを
並行して進めることがあります。

午前中は、
何人もの画家の生涯にスポットを当てて
美術の歴史を解説していく本の原稿を書き、
午後からは、
子ども向けにインターネットを
安全に使うノウハウ本をつくる……
頭の中がごちゃごちゃになりそうな気もするんですが、
実はこれが、そうでもないんです。
まったく違う分野をやっているほうが、
切り替えがうまくいくような気がします。

でも、そんなことやってると、
ときどき、違う分野と思っていたのに
それぞれに重なる内容が浮かんできたりします。

美術の歴史と子ども向けインターネット解説本なら、
例えば著作権。
18世紀にホガースって画家が
自分の絵の海賊版が出ていることに怒り、
それがもとで著作権法ができたとを
午前中に書いたと思ったら、
その午後に、
インターネット解説本の編集の人から
「ブログとかで著作権に気をつけましょう」という項目を
加えてくださいって連絡が入る。
そんなときって、
なんだか妙に同じような重なりが続くんです。

で、この『さよなら! 僕らのソニー』。

昔のようにユーザーがわくわくするような製品を
出せなくなり、業績も低迷ぎみのソニーが、
なぜそんな状況になったかを解説した本。

んで実は今、
『巨象も踊る』という本を並行して読んでいて、
これがIBMって会社が苦境から脱して回復した経緯を
説明している本なんです。
ここで出てくるIBMの苦境の原因と、
ソニーのそれが重なるんです。
意識して並行読みしたわけではないんですけどね。
それに根本的なトコが重なるってだけで、
細かいトコは、ぜんぜん違うんですけどね。
まっそれでも、
ぼくとしては「どっちか一冊でもよかったかな」でした。

さよなら!僕らのソニー (文春新書)
立石 泰則
文藝春秋
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