ぼくと同姓の「きくち」って女の子がいました。
そんなに親しいわけじゃなかったので、
卒業以来、彼女が何しているのかも知りませんでした。
んで、この前、二十年以上ぶりの同窓会で、
そのきくちさんに会ったんです。
でも、そのとき彼女は、
きくちさんではありませんでした。
結婚して名字が代わり、
たかはしさんになっていたんです。
なんと、たかはしさんです。
実はその名字、ぼくのかみさんの旧姓です。
んで、かみさんも高校は同じ。
なので、
高校時代に「きくち」だった人が、
今は「たかはし」になり、
同じく「たかはし」だった人が、
「きくち」になっていたんです。
名字の入れ替わり──。
旧きくちさんと、かみさんと、ぼくは3人で
「へーなんか不思議だね」って話をしました。
えーっと。それだけです。何も落ちはありません。
で、この『菊池寛』(ちくま日本文学027)。
ぼくと同じ名字の、
とっても有名な作家なのに、
今まで一冊も読んだことありませんでした。
ぼくはもう
生まれてから半世紀にもなっちゃうんだから(まだだけど)、
やっぱ一冊はおさえておかないと
ダメだろうってことで、読みました。
感想は「うん、こんなもんか」でした。
何も落ちはありません。