2012年1月6日金曜日

『シャンタラム(上)』(グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ)読みました。

上半身を折り曲げる前屈と同じように、
身体が柔らかいかどうかを試すのによくやるのが、
両手を背中でくっつけられるかどうかのストレッチです。

左右の腕のどちらかを上側から、残りを下側から、
いずれも斜めに背中に回し、
左右の手がたすき掛けのように握手できれば
とっても柔らかくて、
左右の指先が触れあうぐらいでも、まぁ柔らかい。

そんで実はぼく、
つい数年前までは、この柔らか度検証ストレッチで、
左右の手がくっつつどころか、30センチくらい離れて、
それ以上近づくことはなかったんです。
身体こちこちなので……。

しかも、
こんなストレッチを知ったのは高校生になってからで、
高校時代の初体験でも指先はくっつかず、
それ以来おじさんになるまで、
背中の肩甲骨あたりで右手と左手の指先が
出会う感覚を知らなかったんです。

でもね。
きっかけは何だったのか忘れましたが、
2〜3年前から、この背中たすき掛けストレッチを
毎日やるようになったんです。
指先はくっつかないなりにも、
少しでも近づくように「痛っ!イタタタッ!」などと、
うなりながら左右の腕を上下方向にゴリゴリ押していったんです。

そんな、つい先日のこと。
左右の中指同士が背中でちょっとだけ触れ合えたんです。
人生初のくっつき体験です。
「うわっ! ついた! すげーッおれ!」って
思わず叫んじゃいました。

で、この『シャンタラム』。
読んでいると自覚のないまま「痛っ! イタタタッ!」って
口に出してしまうような本でした。
たすき掛けストレッチで出したうなり声と同じ声です。

なので、もうしばらくしたら、
身体が柔らかくなるなり、頭が柔らかくなるなり、
人としての器が大きくなるなり、
なんらかの変化がこの本の読書効果として出てくると思います。
すごいっすよ、この本。
読んだのは上巻、早く中巻、買いに行こっと。


シャンタラム〈上〉 (新潮文庫)
グレゴリー・デイヴィッド ロバーツ
新潮社 (2011-10-28)
売り上げランキング: 3632