2012年7月2日月曜日

『かわいそうだね?』(綿矢りさ)読みました。


文字を目で追いながら
頭の中で内容を理解していくってのが、読書で、
それが本なんですよね。当たり前だけど……。

本は、テレビとか映画とかみたいに
目の前に流されてくる映像を
受け入れればいいってもんじゃない。
脳みその中で目の前に示された内容を
自主的に取りにいかなきゃいけない。

まあ、普通はそうなんですけど、
どうやらぼくには、
そうじゃない本がたまにあります。

読んでいる途中で、
文字を意識しなくなって、
テレビとか映画とかみたいに、
じゅわんじゅわんって頭の中に入ってくる本。
ページをめくっている指の動作も
忘れちゃってる感じの本です。

で、この『かわいそうだね?』。

まさしく読書してる感じがしませんでした。
これって、いい本なんだなあって思います。
みむさん、いい本を教えてくれてどうもありがとう。

……でもね、
この作品世界にはまりすぎるのは、
ぼくにはまだ少し怖い気がします。
もうしばらく、
文字を感じる本で修業を重ねたほうがいいかなって。

かわいそうだね?
かわいそうだね?
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綿矢 りさ
文藝春秋
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