2011年6月3日金曜日

断定しましょう。

『養老孟司の大言論Ⅰ 希望とは自分が変わること』読みました。

もう結構長いこと本をつくる仕事をしているんですが、
最近でも気を抜いていると、
やらかしちゃうことがあります。

「ダメである」と書いてもいいトコで
「ダメといわれているようだ」にしちゃうこと。

つまり、断定しないことです。

この仕事を始めたぺーぺーの頃は、
よく先輩とかにいわれました。

「とにかく断定しろ!」って。

そうですよね、
読む人は、曖昧なことなんて読みたくないでしょうから。
でも、もともとへたれなぼくは、
気弱になると、
語尾がそんなふうになってくることがあると思われるようです。

いやいや、
最近ではホントにメッタにそんなことはないでんすよ。
ずっとやってきたんですから、
日々、訓練しているんですから。
曖昧な語尾を使うことなんてない!
と思いたいと感じています。はい。

まあ、断言のどこかいいかって、やっぱ売れるんですよね。
そんなふうに書かれてる本って、腹をくくってる感が満載で。

で、この『養老孟司の大言論Ⅰ』。
全部、断言でした。

恥ずかしながら
ぼくは今まで養老孟司さんの本を
一冊も読んだことがありませんでした。

本をつくることを仕事にしていながら、
ベストセラーの『唯脳論』も『バカの壁』も未読。
それではいかんだろうと思って、この本を読んだんです。

読んでいる途中、
「ほーっ、そこまで言っちゃえるんだ」と何度つぶやいたことか。
その程度がスゴすぎて、思わず笑っちゃうほどでした。
まあ、養老孟司さんだからこそって部分もあるんですけどね。

とはいえ、見習うべきです。この歯切れ感。
特にへたれのぼくは、
よくよく身につけないとダメだといわれているようです。