2013年10月16日水曜日

『ストロベリーナイト 』(誉田哲也)読みました。

高校生の頃、
いつもつるんでいた悪ガキ4人組で、
おそろいのスタジャンを
買うことになりました。

店に行くと、値段もデザインも
手頃なやつがちょうど4着。
でも、4つとも色違いなんです。

袖の部分と胸についた大きなマークは
どれも白ですが、
メインになる身ごろの色が、
黒、紫、水色、茶色で、同じ色はなし。

ぼくは、黒だけが格好いいけど、
ほかの色は、なんともダサい
って感じちゃったんです。

だから、同じ黒が4着ないと、
みんな納得しないだろうと勝手に考え、
「今回はあきらめよう」って言いました。

すると、ほかの3人が
「なんで?」
と聞いてくるじゃありませんか。

「色違いでもいいじゃん」
「そりゃ、色違いでもいいけど、
 じゃあお前は黒じゃなくてもいいの?」
「うん、俺、紫!」
「おれ、水色!」
「オレは茶色がいい」
「あっ、そう」
ってことで決まっちゃいました。

自分のセンスとは、自分だけのセンスで、
普遍的なものじゃないんだと、
このとき初めて知りました。

それともうひとつ知ったこと。
同じモノでも、
一つの要素(このときは色)が違うだけで、
こんなにも好みが分かれるのだということも。

で、この『ストロベリーナイト』。

同じ著者さんの『武士道シリーズ』は、
上の例でいえば、ぼくが選んだ黒、間違いなく黒。
でも、
このストロベリーは、
紫、水色、茶色のいずれかでした。
同じ著者でも、こんなに違うんだ。


ストロベリーナイト (光文社文庫)
誉田 哲也
光文社
売り上げランキング: 4,812



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************