ほとんどの映画やドラマの脚本では、
登場人物の心の声は書かれません。
直接的な心理描写はあまり出てこない。
ときにはナレーションなんかを使って
説明したりするけど、
どこか興醒めしちゃうので
多用はされないみたいです。
あくまでセリフと行動だけで、話が進む。
本当は好きだと思ってる人が
「お前なんか嫌いだ」というセリフを言う。
脚本のその部分だけを読むと、
好きかどうかはわからない。
でも、物語の全体でわかってもらうように描く。
その一方で小説は、
びしばしと心理描写が入ってきます。
むしろ心の声オンリーともいえそうな作品だってある。
あ、漫画にも心の声ありますね。
通常の円形吹き出しじゃなく、雲の形になったやつ。
あれは、心の声っすよね。
心理描写って、
小説や漫画だから使える便利ツールなのかな。
で、この『マルタの鷹』。
便利ツールに一切頼らず、
こんなにも読ませてくれる本って素敵です。
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