2019年10月29日火曜日

『深泥丘奇談・続々』(綾辻行人)読みました。


世の中は、
なんとなくいいつくりというか、
穏やかな雰囲気というか、
そんな方向に、
ゆるやかだけど変化している、
と感じているのは、ぼくだけでしょうか。

たしか子どもの頃は、
休み時間に校庭とかで遊んでいると、
光化学スモッグ警報が出たので、
すぐに校舎へ入りなさい
なんていわれて、
空気を汚さないようにしてほしいな
と漠然と思っていた。

でも今は、
晴れた日なら東京北端の
6階の自宅から
富士山がきれいに見えて、

公害って言葉も、
とんと聞かなくなった。

少し大きくなって、
中学生か高校生くらいのときには、
新しくつくられる道路なんかを見て、
そんなゴツゴツの外観じゃなく、
もっとなごむような形にしてほしいな、
なんて思ってた。

その頃できる幅広道路の中央分離帯は
金網の柵があるだけの
のっぺりコンクリートだったけど、

今はきちんと植栽されて、
中には遊歩道みたいのもある。

ぼくは何もやってはいないのだけれど、
昔そうなったらいいなと思っていた形に
近づいていってくれている。

もちろん、
それはそれでいいことなんだと思います。

なんだけど、なんだけど…。

へそ曲がりのぼくは、
人間ってもっとドロドロが
似合うんじゃないのなんて
つぶやいたりすることも
あったり、なかったり。

昔、そんなのがいいなと
思っていた自分は
何だったんだ、と思いつつ。

で、この『深泥丘奇談・続々』。

シリーズ3巻目。1巻目からすると、
いいつくりというか、
穏やかな雰囲気というか、
そんな方向に、
ゆるやかだけど変化してる、
ように感じました。ぼくだけかな。





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